日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

日本・地域・各国

聞く百文より見た一文の印象

大家と店子(たなこ)とくれば,「親も同然、子も同然」。思わず落語の世界が脳裏に浮かぶ。今ならアパートや貸家の所有者が大家さんなのだろう。江戸時代の大家さんは、管理を所有者から託された人で、店子は長屋の一室を借りる人・・という関係だったという。 雇…

笑いに免疫力向上の効果あり

人は住む場所で“見えているもの”が、かなり違うらしい。詩人・吉野弘さんの『虹の足』では、山路を登るバスから雨あがりの虹を見たとの描写がある。 小さな村やいくつかの家が、虹の足の底にすぽっと抱かれて染められていた。なのに、虹の足に(家から飛び出…

平凡な手を続ける技術が大切

昨年のイギリスでは、移動通信システムが新型コロナウイルスの流行に関係があるのでは? とのうわさが広まったそうな。 また“5Gの電波を通じてウイルスが拡散”などのデマや、携帯電話の電波塔で不審火も相次いだという。 その頃、アメリカではひよこの売れ…

今アビイ・ロードの人影は?

「本当にここでやるの?」とリンゴ・スター。そして、『ゲット・バック』の演奏が大音量で始まる。寒風の中で・・・だ。 イギリス・ロンドンの古いビルの屋上で歴史的なライブがスタート。1969年1月のことだった。 タクシーの運転手さんは車から降り、街…

哀れ ねずみ男と子泣きじじい

コロナ禍で、猫も杓子も政治家もよく使うエビデンスという言葉。ネットで検索すると、科学的根拠、臨床的な裏づけということらしい。 といっても、このふたりの話からはエビデンスがさっぱり感じられない。現首相の菅氏と政府の分科会の尾身氏である。 デル…

人の口が3つ寄り 評判が立つ

黒澤明監督の映画『悪い奴ほどよく眠る』(1960年)のオープニングシーンは、結婚式で登場人物が一堂に会していた。そこでは、公団の汚職に絡む複雑な人間関係が手際よく説明されていた。 事件の始末を幹部が末端の職員に押しつけ、自殺に追い込んでもみ消…

なにかの実験なのか東京五輪

米国での奇想天外な実験を集めた文庫本に『狂気の科学者たち』がある。記憶のテストでは、あなたが5歳のときショッピングセンターで迷子になったことを覚えていますか? 24人中7人が「もちろん」と答えたという。誰も迷子の経験などないのに・・・だ。 困…

真実味が増す言葉かもしれぬ

厳島の戦いにて戦国武将・毛利元就は、数千の軍勢で2万の大軍を率いる陶晴賢(すえはるかた)を破ったという。その際、元就は将兵に3日分の糧食しか持たせなかったとのこと。 人間は、期間が区切られてこそ頑張れる。それを知っていたがゆえの真価といえそう…

言葉に触れる時間を足せば?

「ホンマでっか!?」とくれば明石家さんまさんを連想してしまうが、この関西弁を漢字にすれば「本真」なのだという。意味は、“本当である”ことや“真実である”ことで、文字通りだ。ただ、漢字を頭に浮かべて口に出してみると、響きが重くなるような気がしてくる…

滅茶苦茶でごじゃりまする

コロナのせいか、この1年はとても早く感じる。普段でも大人になると、子どものころより時間がたつのは早いのであるが。 そもそも人の感じる時間の長さは年齢と反比例的な関係にあるようで、同じ1年でも年を取るほど短く感じるということらしい。 さて、令…

豊かになっても人々は忙しい

“タフガイ”が石原裕次郎さん、“マイトガイ”は小林旭さん、そして“トニー”こと赤木圭一郎さん。もうワクワクしてくる。そこへ“キッド”の和田浩治さんを加えて「日活ダイヤモンドライン」と名乗った。日活は1960年代にこの4人の主演作品をローテーションに…

口先がうまくても真心のない

私の好きな俳優のジャック・ニコルソンさんは、米映画『アバウト・シュミット』(2002年)にて、妻に先立たれ一人娘も慌ただしく嫁いでしまった父親の孤独をすばらしく演じていた。 <歴史の中でわれわれはとても小さな存在だ。それでもせめて何かの役に立て…

災い転じて失敗も偶然に成す

あのコカ・コーラは、痛み止めシロップを作ろうとして失敗したことで生まれたらしい。バルトロメウ・ディアスはインドを目指した嵐に巻き込まれた。しかたなく引き返す途中に、アフリカ大陸の喜望峰を発見したという。 偶然によって失敗が思わぬ大発見や成功…

総中流はすでに過去のことか

40億年以上前に地球の海は存在していた。その水がどこから来たのかは謎だという。そして、水から生命が誕生して、人体も6割が水でできている。 万物の霊長なるヒトも、動物の中では身体能力が低い。パワー、スピードともに勝る獣たちに捕食される側だった…

思い起こすと一年前は平成だ

大阪を生涯、離れなかったという。作家・司馬遼太郎さんである。そこでは一極集中の東京とちがい、事象を相対化して眺められる。 アイデアや集めた素材を発酵させる適度な湿り気も、大阪の街と人にあるらしい。そして、幾重もの歴史の層により作品の史料も手…

2位のイタリアを大幅上回り

売ろうとする製品の、悪い面にも言及することは、セールスの極意らしい。売りたい製品の良い面ばかりを強調するのではなく、あえて“少し操作をしにくいですが”や“若干お高くなっています”などのトークを混じえる。すると、顧客はセールスの正直さを感じ心を…

はっきりしない空模様は続く

<空に三つ廊下>。空模様がはっきりしないときの言い回しだという。降ろうか、照ろうか、曇ろうか。この3つの“ろうか”を廊下に置き換えているらしい。 景気の“気”は気分の「気」といわれるが、今まで通っていなかった場所へいい気分の気が行き渡るといいが、…

アナログに追いつけない性能

デジタル時代以前、一般的に映画で使われていた35ミリフィルムの映像の解像度は、4Kに相当するという。フィルムで撮られた名作映画やテレビ番組が、相次いでデジタルリマスターされているのはそのためらしい。 従来のテレビ放送は、その解像度で映せなか…

よいよいみたいな「まずまず」

元号が昭和から平成へと変わる頃だったか、“殿様改革”なるものが進んだという。近寄りにくい感じの“◯◯殿”がほんわりとした“◯◯様”へ・・・と。役所の文書の宛名である。 当時の新聞によれば、“様”は“殿”より敬意をあらわすレベルが上らしい。ふだんの使い方で…

「ドーデモイイ」という解決法

“言葉”は二義ということがよくある。たとえば、「何とも変わらない生来の性質」と「物事をやり通すたくましい精神」。“根性”のことである。後者の方ではものすごいヤツがいる。カタツムリの角(触覚部分)に入り込み、催眠術のように操る寄生虫がいるという。 ロイ…

耳に優しきグローバル経済?

この時期にお決まりの記事が出る。総務省が今年1月1日現在の日本の人口を発表。日本人は1億2477万6364人となり、10年連続の減少だという。 その減少幅は1968年の調査開始以降で最大。1億2500万人を下回ったのは、1996年以来で23…

席取り合戦の予約札みたいに

<御殿も、薔薇も、おひめさまも、手の届くところすべてのものが金になった>。金子みすゞさんの詩『金のお好きな王さま』にあった。その王さまは金が好きなようだ。 校長や教頭が自分の子どもたちを教員採用試験に合格させるべく、県教委の幹部に現金を渡し…

話に具体力をもたらせる数字

今年の6月は雨が多いようだ。71年前の6月13日に太宰治さんが知人女性と、玉川上水(東京)へ身を投げた。 『人間失格』など青春の純真さで心に残る作品を次々と発表。戦前から戦後の混乱期を駆け抜けた38歳の生涯であるが、日本文学史上に深い刻印を残…

もはや現金主義のガラパゴス

一昨年の通信利用動向調査で、個人がインターネットを利用する際に使う機器の割合は、54.2%のスマートフォンが、パソコン(48.7%)を初めて上回った。世帯による保有割合でも、スマホは75.1%で、72.5%のパソコンを上回っている。 スマホがネッ…

昭和よりピントの甘き平成か

<教え授けることはできません。君らとともに学んでいきましょう>。吉田松陰はこう返したという。幕末の松下村塾に2人の若者が入門し、「謹んでご教授をお願いいたします」と言われたときのこと。 人はみな対等。塾生たちを観察して、その資質を見極め、長所…

遥か遠くの確信も来年からは

小学一年生の頃に、私は自分の誕生日が祝日になることを確信した。ただし、それがいつのことになるのかは不明のまま。それが来年から実現することになった。令和の新しい天皇陛下と同じ誕生日なのである。 平成の天皇は(事実上)恋愛結婚であり、お相手は一般…

簡易さの裏側には人手いらず

地方へ行くと人の数が少なく、廃業店舗が目立つ。“東京一極集中”の言葉がどうしても頭に浮かぶ。しかし、そればかりではないらしい。 東京都への流入超過は1957年の24万4010人をピークに一度下降し、1967年から1996年までの30年間のうち…

メッキの下に隠れているもの

サッカーのアーセン・ベンゲル監督は名古屋グランパス監督も務め、1996年10月から2018年5月という長期で英プレミアリーグのアーセナルを率いた監督である。 <監督業をしていれば、何の苦労もなく日々を過ごすのは不可能。喜びに舞い上がることも…

ことばの表現はわかりやすく

<世の中は三日見ぬ間に桜かな>(大島蓼太)。江戸中期の一句である。3日ほど見ていなかったその間、桜の花が咲いていた・・との情景。そろそろ、この時期である。 転勤、引っ越し、卒業の時期でもある。門出を祝い贈る品物やお金、言葉などに使われる“はな…

ワンチャンの裏に弛まぬ努力

“若者言葉”は昔からあるが、最近はSNS発の言葉が多く登場しているという。入力が面倒とのことで、“いみふ”、“りょ”、“ワンチャン”・・・等の極端な省略が目立つ。そして、登場のサイクルも早くなっているそうな。 “ワンチャン”を検索してみると、ワンチャ…