今アビイ・ロードの人影は?
「本当にここでやるの?」とリンゴ・スター。そして、『ゲット・バック』の演奏が大音量で始まる。寒風の中で・・・だ。
イギリス・ロンドンの古いビルの屋上で歴史的なライブがスタート。1969年1月のことだった。
タクシーの運転手さんは車から降り、街行く人々も空を見上げ(屋上から響く)ポール・マッカートニーの歌声に驚き、聴き入った。
それは“ルーフトップ・コンサート”と称され、彼らにとっては最後の生演奏だった。
ドキュメンタリー映画『レット・イット・ビー』は今も新鮮だ。スクリーンの中のジョン・レノンのギターの弾き方がすごくカッコいい。
そして、バンド解散へと傾く物悲しさは全編に漂う。
ロンドンには世界で最も有名な横断歩道あり、観光名所になっている。1969年に発表されたビートルズのアルバム『アビイ・ロード』。それを録音したスタジオのそばにあり、メンバー4人がアルバムのジャケット写真で渡っているあの横断歩道だ。
昨春は、世界中からファンが引きも切らず訪れるその横断歩道も、コロナ禍で閑散としていたという。
これまで人が絶えず、改修もできなかった古い横断歩道だった。人影が消えたうち・・・とばかりに塗り直された。そしてネットで見たら、縦横の線は真っ白で真新しく、(あの名所とは別物のように)横断歩道が変身していた。
さて、コロナ禍の影響はアビイ・ロードのみならず、世界中のいたる所に変化をもたらしていることだろう。
人流を減少せよ、飲酒は許さん、しかし抑制させた代償の金は出さん・・・。なんだか意味不明な“ナントカ宣言”が年明けからずっと続いたこの国。しかし、感染者が激増している最中に大金をはたいて五輪・パラを開催。納得できないことだらけである。
明日からは緊急事態宣言も解除とか。急に新規感染者が減ってきているからだろう。ところがなぜこんなに減ったのか、政治家や医師も理解できず明確な説明もないに等しい。
ワクチン効果はあるかもしれないが、有効期限が切れればそれでおしまい。その効果も新種には弱く効きめがどんどん減少するし感染もするという。
「季節要因」という言葉をネット検索してみたところ、わかりやすい例え話があった。
卵価は年末に高くなり年明けに落ち込む。そして、春先から初夏で底になるという。一定のリズムの季節変動性を持っているのだ。
卵価が春から夏にかけて安くなる要因は、季候の良くなる春先から一羽あたりの産卵が向上する反面、夏場に向けて腐食しやすいため外食産業や一般家庭の消費が減退する。理由は供給過剰になるからである。
逆に、秋から冬にかけて高くなるのは、鍋物やクリスマスケーキなどの食品の伸びによる需要の増加のためらしい。
物事はわかりやすく説明する必要がある。
政府おかかえの分科会・尾身茂さんなどは、感染者の増減は「神のみぞ知る」と発言したとか。昨秋も感染者が減少して、政府指導でGoToキャンペーンをさんざん煽った。その年末から今に至るまでの動きはいったいどうだったのか。なんの反省もないままだ。
もっともっと頭を使って、解明をしていただきたいものである。