日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

新技術で溢れるアナログ業界

デジタル技術で廃れた業種がある。 自身の体験ではフィルム写真の業界である。 フィルムを売り、現像・焼付で潤った業界だが、デジタルカメラやスマホの出現でそれらの作業はいっさい不要となった。 印刷業界も活字を組合せていた時代とは様変わりして、多く…

愚直な一歩一歩のクオリティ

インターネットが一般化されてから今も、ブラウザを開けばヤフーの画面が(最初に開く)ホームページに設定したままだ。初めは検索エンジンとしての使用が主であったが、速報性のある情報源としての使い方が増えている。 ヤフー株式会社代表取締役社長・宮坂学…

しょせん人生は活動する写真

明治から大正時代、映画は「活動写真」と呼ばれていた。「写真が動いているぞ!」ということからの呼称のようだ。 スクリーン投影方式の映写機であるフランス製のシネマトグラフ、アメリカ製のヴァイタスコープが、明治30年(1897年)頃に日本で公開された。…

「時」とは魔法のようなもの

2006年のトリノ冬季五輪スピードスケート女子500メートルで、岡崎朋美選手は0.05秒の差でメダルに手が届かなかった。 それを伝える当時の新聞記事の形容が、とても印象深かった。 25億円分の1円玉を1枚ずつ積み上げていく。それが空の高みに立…

人の中にある曖昧さが面白い

ラーメンを食べたくて入った店で、迷わずカレーを注文して、カレーを食べながらあきれ返っていることがよくある。思うこととやっていることの“矛盾さ”がふしぎなのだ。 外来語を重ねた日常会話もかなりの矛盾含みだ。 <車でドライブ中に不慮のアクシデント…

雑煮から味噌汁のよもやま話

<こんなに揃って雑煮を食ふのは何年振りですかなア、実に愉快だ、ハゝー松山流白味噌汁の雑煮ですな。旨い、実に旨い、雑煮がこんなに旨かったことは今迄ない。も一つ食ひませう・・・>。 正岡子規さんの随筆『初夢』にある。 正月にて年賀のあいさつであ…

継がれゆく人情というDNA

<煮凝の とけたる湯気や 飯の上>という句がある。 明治生まれの俳人・鈴鹿野風呂(のぶろ)さんの作品だという。 “にこごり”は、「煮凝り」や「煮凍り」とも書くそうな。 前の晩にこしらえた煮ものの煮汁が寒い台所で凍り、その中に魚の身がとじこめられている。…

脳における男女のちがいとは

早いもので、2月の1週間目がもう過ぎゆく。 <梅二月 ひかりは風と ともにあり>。俳人・西島麦南(ばくなん)さんの句である。 いつも光が、(気温にさきがけて)次の季節の到来を告げる。日脚も伸び、東京では冬至の頃より日の出が10分ほど早く、日の入り…

作品の真価は耳への心地よさ

今でも新聞などのコラムによくお名前が出る向田邦子さんは、食べ物にまつわる話が多い。向田さんの書かれた、味わい深いドラマの数々は、食べ物と無関係ではないようだ。 テレビドラマの家族がすき焼きを囲む場面を書くとき、向田さんは台本に肉の値段を書き…