日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

宵が裏方で生酔いできる季節

<小説とは迷っている人間が書き、迷っている人間に読んでもらうもの>と司馬遼太郎さんは語った。 女性初の芥川賞受賞は1938年(昭和13年)下半期に、中里恒子さんの作品『乗合馬車』が受賞した。今では、選ばれる側、選ぶ側で女性作家の活躍が目立つが…

“日本でよかった”の味わいは

人間の舌が感じる基本味は、「甘味・塩味・酸味・苦味・旨味」の5つといわれる。“旨味”に関する物質は、1908年に日本人が発見したそうだ。 だし昆布からグルタミン酸を見つけ、その後、かつお節のイノシン酸、しいたけのグアニル酸などと、次々に旨味成分…

公衆電話を知らない子供たち

職場の隣の公園にあった公衆電話が見あたらない。だいぶ前からのことだったらしい。普段からその存在をまったく気に留めなくなったせいなのだろう。 私のマンションの下にある公衆電話の生存確認はできている。ただ、使用している人は見ていない。たしか、数…

花見と人工知能の関係は如何に

「寒くないの? 半袖で」と妻。「平気、若いから」と私。「感じなくなっているのではないの。暑さ寒さを・・・」と再び妻。つい先程の会話である。 花見の時期も過ぎた。風雨に見舞われながらも、健気に残った今年の桜。その散り際は実にお見事であった。もうだめ…

娯楽性の中にあるべき芸術性

数年前テレビで、漫画家のさいとう・たかを さんが、黒澤明監督の話をしていた。その黒澤論がおもしろかった。 黒澤明監督作品から学んだものは多いと言う。その続きで、娯楽作品があんなにすばらしいのに、社会性やメッセージを前面に押し出した芸術作品に…

「遊び心」にこそ説得力がある

<“恐れないのが詩人”で“恐れるのが哲人”>なのだと、夏目漱石さんは『虞美人草』で述べている。 先が見えないくらい強い感覚にかき立てられる詩作に比べ、哲人は結果を先に考え取り越し苦労ばかりするのだと。なかなか言い得て妙である。 格言やことわざの…

「学ぶ」ための大切な基本動作

将棋の史上最年少棋士・藤井聡太四段(14)は、デビュー11連勝で新記録とのこと。5歳の時、(くもん出版から販売されている)「スタディ将棋」を祖母から贈られたのが、将棋を始めるきっかけになったという。 幼稚園の時に<将棋の名人になりたい>という言葉…

花見はざっくばらんが一番だ

端唄にうたわれた<梅は咲いたか桜はまだかいな>だが、今年は開花の順番もかなり曖昧なようだ。私のまわりでは早咲きの菜の花が1月の初旬、そのすぐあとには河津桜も早く咲いた。そして、ソメイヨシノはさぞかし早かろうと身構えていたところ、例年より一…

アメーバ化するビッグデータ

最近、「コネクテッドカー」なる言葉をよく耳にする。 昨年、トヨタと米マイクロソフト(MS)で合弁新社「トヨタ・コネクテッド」を、米国に設けるという記事を見かけた。 車から集めるビッグデータを分析する会社であり、車のIT化を担う人材確保も目的のよう…

「起承転結」の見せ所は“承”

長嶋茂雄さんは現役時代、伊豆・大仁で自主トレの山ごもりをしていた。 そのときの常宿だったホテルへ、先日(偶然に)宿泊した。長嶋さんお気に入りの、離れ家「富士の間」も見てきた。 1958年、鳴り物入りで巨人に入団した長嶋選手は、4月5日の開幕戦で…