真実味が増す言葉かもしれぬ
厳島の戦いにて戦国武将・毛利元就は、数千の軍勢で2万の大軍を率いる陶晴賢(すえはるかた)を破ったという。その際、元就は将兵に3日分の糧食しか持たせなかったとのこと。
人間は、期間が区切られてこそ頑張れる。それを知っていたがゆえの真価といえそうだ。
元来、日本刀と日本語は切っても切れない仲らしい。「切羽詰まる」、「さや当て」などは今も使われる。
「しのぎを削る」では、刃と背側の峰との中間で厚くなっている部分を指す“しのぎ”が削れるほど激しく争う様子を表す。また「反りが合わない」だと、曲がり具合が合わず日本刀をさやに収めることができない状態に進捗するらしい。
在りし日の映画界では、太陽を直接的に撮ることはタブーとされていた。レンズを通してフィルム上に光が焦点を結び、焼ける危険があると考えられていたためだ。
黒澤明監督の『羅生門』ではその常識を破った。森の中の光と影を基調に人間心理の不可解さを描くため、監督が強くこだわった。
私の記憶に間違いがなければ、抜き身の刀からもたっぷりの太陽光が反射したシーンがあったようにも思う。
その映像効果は抜群で、ベネチア国際映画祭でグランプリを受賞。世界のモノクロ映画の撮影の一つの傑作とも称された。
黒澤監督は「宮川君の傑作」とも語った。映画史に残る名カメラマン宮川一夫さんのことで、撮影に鏡を用いるなどして巨匠の理想を見事に映像化してみせた。
<陛下、鉄砲でなんでもできますが、ただ一つできないことがございます。その上に座ることでございます>。軍事の才能を駆使して天下を取ったナポレオンに、臣下のタレーランが言ったと伝えられる言葉である。
武力で権力をつかむことはできても、武力で権力を保ち続けることはできない。皇帝のその後を思えば、真実味が増す言葉のようだ。
現代にも例外の国がいくつもあるようで、とてもキナ臭い。ネット等の発達でいくつものうわさがかんたんに飛び交う時代でもある。
人のうわさも75日。なぜ75日かといえば...春夏秋冬に土用を加えて五季とし、365日を5で割ると73日なのだという。
つまり、一つの季節ほどしかもたない、という解釈などもあるらしい。内容によっては75日も続いたらたまらないうわさもあるだろう。
開幕まで50日を切ったという東京五輪・パラリンピックの開催判断については、説明がないままでいろいろな憶測が出ている。数日前の参院決算委員会では、菅義偉首相が「私は主催者ではない」と発言。この人いったい何???