日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

さださんと桜井さんの共通点

10数年前、落語が子どもたちの間でちょっとしたブームになったという。 NHK教育テレビの番組内で、町のおじさんやおばさん、高校生などが“寿限無”を暗唱して競うコーナーがあり、見た子どもたちの人気となったそうだ。 「寿限無」は有名な古典落語で、縁…

その素顔には笑いのドーラン

作家・劇作家の井上ひさしさんは、すばらしい喜劇作家でもある。 笑いを使いこなし、深刻なテーマにも迫った。喜劇の手法で、権威のばからしさや、正体をあばくことができると信じた人といえよう。 大きく見えたおそろしいものの姿を小さくし、庶民たちの小…

人工知能にはビッグデータを

LINEのトーク画面にスタンプを送ると残高照会できるという。 みずほ銀行がこの秋から始めたサービスである。国内金融機関で初の取り組みである。ネット上で店番号や口座番号、パスワードを登録し、LINE上の同行の公式アカウントに専用スタンプを送る…

鍋を囲む楽しみはいつの世も

“闇汁(闇鍋)”は冬の季語だという。灯りを消した部屋で、親しい者たちが(隠して)持ち寄った食材を、一斉に鍋へ投じ、煮えたら食べる。箸にかかったものを食べてそれぞれが言い当てる。 1899年(明治32年)、俳誌『ホトトギス』の同人が、東京(根岸)の子規…

前向きであるための潮時とは

何かをやめるときによく使われる言葉に「潮時」がある。その本来の意味は、<漁師が最も良いタイミングで船を出す際>に言ったものらしく、とても前向きな言葉なのだそうだ。 映画『男はつらいよ』シリーズがはじまってすぐに、渥美清さんは言ったという。<…

クリスマスに関するあれこれ

クリスマスはキリストの誕生日ではないという。半世紀以上も生きてきて、つい最近そのことを知った。悔しいので、周りの人に訊いてみたところ、知らない人が多かった。 クリスマスとは、イエス・キリストの<降誕(誕生)を祝う>ミサなのだという。当時は日…

プロのはずが凡ミスで大失態

作家の林芙美子さんは世に出る前、証券会社に1日だけ勤めたことがあるという。 「玉(ぎょく)づけ(証券の帳簿処理)はできるか」と面接で訊かれ、できるふりをした。<“月給35円”という高給を捨てがたかったから>である。 適当に算盤をはじき、帳面に次々と…

仮想水という発想で教わる事

仮想水(バーチャルウォーター)と呼ばれるものがある。食料を輸入している国(消費国)が、もしその輸入食料を生産するとしたら、どの程度の水が必要かを推定したものであるという。それは、ロンドン大学・名誉教授のアンソニー・アランさんがはじめて紹介した…

殺しの免許証といえば007

ジェームズ・ボンドが大活躍の映画“007(ダブルオーセブン)シリーズ”は誕生から53年。半世紀を超えたことになる。イギリスの諜報員であるボンドは、絶体絶命のピンチでもユーモアを交え、クールに切り抜ける。 作者はイギリス生まれの冒険小説家であるイ…

カレンダーの日に思わぬ歌が

1872年(明治5年)のこと。師走の声を聞いたと思えばすぐに、<きょうは元日、明けましておめでとう>ということになったそうだ。その年の旧暦12月3日が新暦の明治6年1月1日になったというのだ。 政府は月の満ち欠けを基準にした旧暦を改め新暦(太…

伝説の視聴率100%男とは

1980年代前半、(自らの名前を冠した)1週間のレギュラー番組の視聴率の合計が100%を超え、「視聴率100%男」と呼ばれた男がいた。萩本欽一さんである。今や視聴率20%を超えれば大ヒットと称されるテレビ番組であるが、1970代から80年代に…

時の移ろいにはエピソードが

“タレント多くしてスターが稀な”この時代、永遠の大スター女優・原節子さんが亡くなった。42歳で女優を引退後、半世紀以上も表舞台から姿を消していたが、テレビや新聞で哀悼報道が多いのにおどろいた。 小津安二郎監督、黒澤明監督の作品では馴染み深いが…

過ぎ樽は山崩し 杭なきように

酒屋さんの団体「全国小売酒販組合中央会」において、組合員から預かった年金資金の8割、約144億円が投資の失敗で焦げつき、3億円余りの使途不明金も見つかる事件があった。10年前の話である。 <政治家への裏献金もあった。捜査当局には全部話すつもり…

文章の達人でないことの悲劇

“事実は小説より奇なり”。なにげなく見ている、新聞やネットでのニュース記事も、つなげてみると不可思議な現実を垣間見る。 “包丁万引き”で兵庫県尼崎市の交番に自首した男を取り調べず、警察車両で大阪市まで送り返したことが発覚した。 県警は11月20…

猫騙しと櫓投げにおける人生訓

大相撲九州場所7日目(平成27年11月14日)、横綱白鵬が6年ぶりの大技・櫓(やぐら)投げを披露した。土俵際まで追い詰められ、この大技で執念の勝利を果たしたのである。 やぐら投げとは、相手を吊り上げながら膝で相手の内股を跳ね上げて投げる技である…

「いたちごっこ」はエンドレス

評論家・河盛好蔵さんの著書『夫婦十二ヵ月』(1962年)の中に、<「亭主は達者で留守がよい」という生活を心から楽しんでいるような、呑気そうな細君だった>という文面がある。 テレビCMの<亭主元気で留守がいい>が流行したのは1986年のことなので…

懐かしの昭和・それも30年代

東京・国鉄蒲田駅の操車場で、身元不明の他殺体が見つかった。松本清張さんの『砂の器』だ。殺害されたのは誰か。 やがて被害者は、51歳の元巡査と判明した。作品には、<すでに50を過ぎた老人>と書かれていた。新聞の連載が始まったのは1960年(昭…

人目につかぬが宝かもしれず

かつて、ナチス・ドイツはユダヤ人から美術品を略奪し、ドイツ精神に反するとみなした作品を“退廃芸術”と決めつけ押収した。若い頃、画家志望だったヒトラーは写実主義を好み、抽象絵画を嫌悪したそうだ。 ドイツ南部のミュンヘンで(ナチスが略奪した)大量の…

新聞の片隅から見聞できる「今」

何気なく新聞をながめて見つかる記事はなかなか興味深い。 中学校長らの隠れたばこで、校舎ぼやが発生。教員が消火をした、という記事があった。2015年10月22日午後8時25分頃、福岡県久留米市の市立中学校で、教員のたばこの火の不始末による“ぼ…

嘘の上塗りが闊歩するこの国

嘘をつくことはいけないが、よい結果を得る手段として、必要になるのは<嘘も方便>。そして、事実でないことを事実のように作り上げるのが<捏造(ねつぞう)>という。 “捏”の漢音はデツで、ネツは慣用音(呉音としている辞書も)と記されている。“捏(でつ)”は…

苦肉の策があればこその流行

世の中、自分の意志とは別の力で、思わぬ方向の仕事で花開くこともある。 あの越路吹雪さんがスターになる前、所属する東宝からの経費は潤沢とはいかなかった。ラジオ番組で歌う外国曲の訳詞も、プロの作家に頼むとお金がかかる。 「あんた、やってよ。(学校…

知っているようで知らないこと

今年のプロ野球ドラフト(新人選手選択)会議も一週間前に終わった。このドラフト制が導入されたのは1965年(昭和40年)である。第1回のドラフト会議では翌66年デビューの132人が選ばれた。 初のドラフトで巨人が1位指名した新人は堀内恒夫投手(甲…

好き・器用・継続で織り成す蔭技

好きであれ、器用であれ、そして続けること。 なにかを極めるとき、この3つは切っても切れない。リンクしているからだ。そして、それぞれに密度の違いがあり、3つのバランスがうまくとれているかどうかがポイントである。 飽きっぽい性格の私も、好きなこ…

ツタヤ図書館の報道に物申す

特定の事で、複数の意見が対立する中、特定の立場からの主張を否定か肯定する意図をもち、(直接的または間接的な)情報操作を行うという報道を“偏向報道”という。 ツタヤ図書館での迷走報道には、なにか腑に落ちないものを感じる。<百聞は一見にしかず、百見…

そのしぐさの裏には企みが

どんなにいいお話をしようとしても、相手の人は話そのものよりも話し手の表情やしぐさ、そして服装などへ9割以上の関心が向くということなのである。 <家族が言葉を交わさなくても、いま誰が幸せで、誰が傷ついているか全部わかった>と言ったのは、映画監…

飽きっぽいことは良いことだ

“三日坊主”という言葉がある。飽きっぽくて長続きがしないことで、そのような人のことをいうらしい。私もこのタイプである。これを短所としてとらえると、治そうとする努力はたいへんなものである。ああしよう、こうしようと決めたことが3日しか持続できな…

素晴らしき哉 ベンチャーズ!

自然に聴いてしまう音楽がある。とくに、夏になると聴きたくなる。本能的に聴いてしまう音楽なのである。初めて聴いたエレキギターと数々の楽曲。今でもよく聴いてしまう。ビートルズも聴いたけど、好きで聴きたくなるのはやはりベンチャーズ。 クロマチック…

ツタヤ図書館がとっても面白い

神奈川県海老名市の市立中央図書館が10月1日にリニューアルオープンした。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者の一員となる「ツタヤ図書館」は、佐賀県武雄市に続いて全国で2例目になるという。 オープンから一週間経過した昨日に行…

ノーベル賞および よもやま話

暗いニュースが続く昨今、日本人による連日のノーベル賞・受賞では、ほのぼのとするうれしさを感じる。 ちょうど昨年の今頃は、赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんの3氏に、ノーベル物理学賞が贈られた。青色発光ダイオード(LED)を世におくり出したこ…

老若で知恵が必要なこのご時世

先月末、興味深い新聞記事を見つけた。北九州市の男性(68)宅に、郵便局員を装った男が押し入り、男性を殴り預金通帳や印鑑を奪い逃走。男が金融機関で現金を引き出そうとしたことから、福岡県警は容疑者を特定した。 強盗容疑者は被害者の実の息子(36)と…