日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

笑いに免疫力向上の効果あり

 

人は住む場所で“見えているもの”が、かなり違うらしい。詩人・吉野弘さんの『虹の足』では、山路を登るバスから雨あがりの虹を見たとの描写がある。

小さな村やいくつかの家が、虹の足の底にすぽっと抱かれて染められていた。なのに、虹の足に(家から飛び出して)さわろうとする人はいない。

多分、あれはバスの中の僕らには見えて村の人々には見えないのだ。そんなこともあるのだろう。他人には見えて自分には見えない幸福の中で、格別驚きもせず幸福に生きていることが・・・と。

自然の中での「天気」と言えば(日本語で)“晴れ”の意味もあるが、英語になると天気「ウェザー」の語源は“暴風”と厳しく映っている。そして、ウェザーは“(難局を)切り抜ける”という意味にもなるようだ。こちらも“見えているものの違い”があるのか。

<金は天下の回りもの>というが、商人の町・大阪にて浪速商人の解釈では、常にお金は世の中をすごい勢いで駆けめぐっている、絶対に目を離すな・・・。商いのタイミングを逃したらアカン、のだと。やはり、地域による解釈の格差があるらしい。

 

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「毎日アルコールで胃を消毒しているから大丈夫」。これは、かぜやインフルエンザが流行しているときの酔っぱらいギャグの定番だ。酒で消毒なんて冗談だろうと思っていたが現実化したことがある。それも昨年のことだ。

昨春のコロナ禍で、マスクや消毒用アルコールが不足して大騒ぎをしたのは記憶に新しい。感染拡大で不足する消毒液の代わりに使えると、サントリーの子会社が高濃度アルコールを医療機関などに無償提供を申し出た。やむをえないと、厚生労働省も使用を認める通達を出した。

アルコール度数は83~70%程度で、消毒用と醸造用がともに同じ原料のサトウキビやトウモロコシだったという。毎日呑んでいるお酒が消毒用にも使えると知り、私も「してやったり」との笑みが浮かんだのを思い出す。

さて、笑いには免疫力を向上させる効果があるという。大阪国際がんセンターの研究で、漫才や落語を鑑賞したがん患者と、鑑賞しなかった患者各30人の血液を分析したとのこと。すると、鑑賞後の患者には全体的に免疫細胞の増加傾向がみられたそうな。

 

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身の回りを見渡しても、笑えるネタはけっこうありそうだ。たとえば、この衆議院選挙もそうだ。与党の岸田新総裁は投票日を予定より一週間も早めた。ボロ隠しなのか、まるで「どさくさに紛れる」ような感じで・・・である。

「どさくさ」の語源は定かではないらしいが、江戸幕府が成立した1603年発行の日葡辞書にも、「どさくさする」の表現が載っていたとのこと。

意味は、“混雑や混乱に乗じて行動すること”を指すが、佐渡金山の人材確保のために行った博徒狩りが由来・・との説もある。島送りになる罪人は、佐渡の読みを反転させ「ドサを食った」と言ったとかで、“どさくさ”になったという。

スキーのジャンプ競技では、追い風より向かい風が有利とされる。飛行機の離発着も基本的に向かい風を利用する。とはいえ、競技の多くは逆風より追い風が有利だ。選挙戦も同様で「追い風が吹いた」という表現が使われる。

それでも、どさくさに紛れて追い風ばかりを求めていれば、高度を得られずにヨタヨタの低空飛行で終わることになる。この先、いったいどんな“まつりごと”が行われるのだろうか。

私は昨日、期日前投票をしてきた。国民意思の決定を見られるのもあと数日になっている。