日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

語呂合わせの中にも隔たりが

 

大衆性を押さえた小説作品に与えられる直木賞は創設87年になるという。その文学賞に名を残す作家・直木三十五さんはもちろん筆名で、31歳の時には直木三十一を名乗り、年ごとに変えたとか。

三十五で打ち止めにしたのは、文壇での地歩を固めたのが35歳の頃だった・・との説もあるが真意はどうだったのだろうか。直木さんは、本格派の歴史・時代小説に道を開き、満43歳の若さで生涯を閉じたという。

作家のペンネームの語呂合わせといえば、半村 良さんも懐かしい。当時テレビなどで活躍されていたイーデス・ハンソンさん(良いです、半村)から借用したとの説もあった。

 

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語呂合わせは、ある文字に他の音や他の意味を重ねることによって行う言葉遊びだ。文字を他の文字に換え、暗記用に使ったり縁起担ぎを行ったりと利用価値もそれぞれである。
今月に入りテレビを見ていたら意味不明の記念日を紹介していた。4月6日が“春巻きの日”なのだという。その理由は? と聞いてみれば、4月が春で、巻きはロール(6日)という語呂合わせだった。とはいえ、今でもすっきりと納得ができていない。

こんな感じで、今は一年中が記念日になっているのだろうか。

なにかのコラムで1月11日は“塩の日”だと知った。戦国武将の武田信玄が今川氏に塩を絶たれて困っていたところ、敵対関係の上杉謙信が1569年1月11日に塩を送ったとの逸話があるという。「敵に塩を送る」という言葉につなげると、無理やりの語呂合わせより妙に説得力がある。

 

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1月だと8日は“勝負事の日”なのだとか。「一か八かの勝負」の語呂合わせからの記念日だ。時代劇などの丁半博打では2個のサイコロを投げて、合計が偶数か奇数かを当てる。
「一」は「丁」、「八」は「半」の漢字の上の部分のことで、「一か八か」は「丁か半か」と同じ意味のようだ。

かつて話題になった『世界がもし100人の村だったら』では、100人の村の30人は子どもで、70人が大人。富の59%を所有しているのは6人で、20人で富の2%を分け合う。富の偏りも縮図にすると見えてくるものがありそうだ。

営業職が長かった私は“2・8(にっぱち)の法則”をかなり意識していた。たとえば、車の販売でも10人のセールスで100台売れたとしたら、売った人の内訳は2人で80台。あとの8人で20台という感覚である。

こういう語呂合わせにはとても興味を感じてしまう。