日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

語呂合わせの中にも隔たりが

大衆性を押さえた小説作品に与えられる直木賞は創設87年になるという。その文学賞に名を残す作家・直木三十五さんはもちろん筆名で、31歳の時には直木三十一を名乗り、年ごとに変えたとか。 三十五で打ち止めにしたのは、文壇での地歩を固めたのが35歳…

タイムマシンで行きたい映画館

映画の人気が強かった頃は、邦画の新作を“封切り”といい2本立て上映だった。洋画はロードショーといって1本のみの上映だった記憶がある。 「封切り」の語源は、新しい映画のフィルムが封の付いた箱に入っていたからだという。そのフィルムのお下がりは、数週…

まだまだ眠っている可能性が

作家・沢木耕太郎さんは、大学卒業後に富士銀行(当時)へ入行したが初出社の日に退社したという。退社を決めたのはその出社途中で信号待ちをしているときだったそうな。 その沢木さんは高校1年の春休みに東北一周の旅へ出た。北上駅の待合室で夜を明かそうと…

年とればスピードの増すものは

毎年、月日がたつのを早く感じる。同年代の知人と話しても同じ感覚のようだ。それは、どうやら“体内時計”というものが影響しているらしい。 加齢に伴い、体内の新陳代謝の速度が遅くなっていくのを自分では気がつかない。それで、体内時計では半年たったと思…

仕事をするときのモットーは

好きな作家や映画人の話から教わることはとても多い。 不安でならない時や心の弱っている時“そこ”に飛び込みたくなる、と作家の太宰治さんはある場所について書いた。そこへ行くとホッとして助けられるのである。 それは映画館。世間から切り離された真っ暗…

今だからこそ響くもの

毎年、暮れになると頭に浮かぶことがある。地球が誕生して46億年。その時間を1年に凝縮すると、1月1日午前0時に生まれた地球に人類が姿を現すのは、大みそか(12月31日)の午後11時59分だという。思えば人の一生もホンの瞬間だ。 「瞬く間」という…

もうはまだなり まだはもうか

脇役がいるから、主役が力を発揮できる。映画や舞台の脇役は引き立て役に徹するが、主役を超える存在感を発揮することもあり、作品におもしろさが加味される。 料理でも脇役の薬味が、主役である具材のおいしさを際立たせてくれる。例えばウナギのかば焼きに…

聞く百文より見た一文の印象

大家と店子(たなこ)とくれば,「親も同然、子も同然」。思わず落語の世界が脳裏に浮かぶ。今ならアパートや貸家の所有者が大家さんなのだろう。江戸時代の大家さんは、管理を所有者から託された人で、店子は長屋の一室を借りる人・・という関係だったという。 雇…

笑いに免疫力向上の効果あり

人は住む場所で“見えているもの”が、かなり違うらしい。詩人・吉野弘さんの『虹の足』では、山路を登るバスから雨あがりの虹を見たとの描写がある。 小さな村やいくつかの家が、虹の足の底にすぽっと抱かれて染められていた。なのに、虹の足に(家から飛び出…

平凡な手を続ける技術が大切

昨年のイギリスでは、移動通信システムが新型コロナウイルスの流行に関係があるのでは? とのうわさが広まったそうな。 また“5Gの電波を通じてウイルスが拡散”などのデマや、携帯電話の電波塔で不審火も相次いだという。 その頃、アメリカではひよこの売れ…

今アビイ・ロードの人影は?

「本当にここでやるの?」とリンゴ・スター。そして、『ゲット・バック』の演奏が大音量で始まる。寒風の中で・・・だ。 イギリス・ロンドンの古いビルの屋上で歴史的なライブがスタート。1969年1月のことだった。 タクシーの運転手さんは車から降り、街…

笑いは“緊張の緩和”で起きる

この人を初めて生(なま)で見たのは、2003年に渋谷のシアターコクーンにての『さあ、殺せ!』という演劇であった。 当時、久世光彦さんの演出で、沢田研二さん主演のお芝居が定期的に行われていたと記憶する。そして、そのときの演劇でゲストとして共演し…

テレワークの普及は餌食なり

東京と熱海(静岡)の間に電話回線が設けられのは、約130年前らしい。一般加入者の募集のために、政府は財界人及び著名人を800人ほど招待して実体験を行ったそうな。 その効果は抜群で、離れた場所からの声がはっきりと聞こえる。その宣伝は大成功かと思…

哀れ ねずみ男と子泣きじじい

コロナ禍で、猫も杓子も政治家もよく使うエビデンスという言葉。ネットで検索すると、科学的根拠、臨床的な裏づけということらしい。 といっても、このふたりの話からはエビデンスがさっぱり感じられない。現首相の菅氏と政府の分科会の尾身氏である。 デル…

人の口が3つ寄り 評判が立つ

黒澤明監督の映画『悪い奴ほどよく眠る』(1960年)のオープニングシーンは、結婚式で登場人物が一堂に会していた。そこでは、公団の汚職に絡む複雑な人間関係が手際よく説明されていた。 事件の始末を幹部が末端の職員に押しつけ、自殺に追い込んでもみ消…

なにかの実験なのか東京五輪

米国での奇想天外な実験を集めた文庫本に『狂気の科学者たち』がある。記憶のテストでは、あなたが5歳のときショッピングセンターで迷子になったことを覚えていますか? 24人中7人が「もちろん」と答えたという。誰も迷子の経験などないのに・・・だ。 困…

1時間は50万年に相当する

10進法は人間の心理を縛るものらしい。元陸上選手の為末大さんは著書『限界の正体』にて述べた。たとえば100メートル走で目標を10秒に設定した場合など、キリのいい数字を意識することでプレッシャーや力みが生じ、本来の能力を発揮できなくなる恐れ…

真実味が増す言葉かもしれぬ

厳島の戦いにて戦国武将・毛利元就は、数千の軍勢で2万の大軍を率いる陶晴賢(すえはるかた)を破ったという。その際、元就は将兵に3日分の糧食しか持たせなかったとのこと。 人間は、期間が区切られてこそ頑張れる。それを知っていたがゆえの真価といえそう…

言葉に触れる時間を足せば?

「ホンマでっか!?」とくれば明石家さんまさんを連想してしまうが、この関西弁を漢字にすれば「本真」なのだという。意味は、“本当である”ことや“真実である”ことで、文字通りだ。ただ、漢字を頭に浮かべて口に出してみると、響きが重くなるような気がしてくる…

ユーモアやシャレの妙味とは

作家井上ひさしさんの小説『青葉繁れる』は1974年(昭和49年)の作品だという。当時の私は本を読み漁っていた時代である。ただ、この作品は映画で観たのが先で、本をそのあとに読んで夢中になった。それ以来、井上ひさしさんに興味を強く持った。 後で知…

イライラでも気楽な生き方を

毎日、うなぎ屋の店先で匂いをかぎながら通り過ぎる男がいたという。その店の主人は、大みそかに男を呼び止めて言い渡した。「毎日の匂い代、締めて6百文になります」と。 男は懐から代金の銭を放り出し、店主に言い返した。「音だけで十分だろう」。江戸時代の…

メモを始めたきっかけは明快

もう何年も(高校野球のテレビ観戦はしているが)プロ野球をまったく見ていない。ところが、“YouTube”ではプロ野球の面白さにドップリと浸かっている。 長嶋さんや王さんが現役もしくは監督時代にプレイした若手(だった)選手たちが、すばらしいエピソー…

モノだけでなくヒトづくりへ

作家・池波正太郎さんの時代小説には、あくの強い登場人物の魅力とともに、いかにもおいしそうな料理や酒が出てきて楽しめる。坂や水路が多かったという江戸の町並みも細かく描かれている。 また、映画にもなった“南極料理人”で元越冬隊員の西村淳さんは、極…

滅茶苦茶でごじゃりまする

コロナのせいか、この1年はとても早く感じる。普段でも大人になると、子どものころより時間がたつのは早いのであるが。 そもそも人の感じる時間の長さは年齢と反比例的な関係にあるようで、同じ1年でも年を取るほど短く感じるということらしい。 さて、令…

決してのぞいてはいけません

村上春樹さんの『アフターダーク』にある。<眠れないのかもしれない。眠りたくないのかもしれない。ファミリー・レストランは、そのような人々にとっての深夜の身の置き所なのだ>と。深夜の“ファミレス”が重要な舞台になる長編作品だ。 戦後大きな反響を呼…

豊かになっても人々は忙しい

“タフガイ”が石原裕次郎さん、“マイトガイ”は小林旭さん、そして“トニー”こと赤木圭一郎さん。もうワクワクしてくる。そこへ“キッド”の和田浩治さんを加えて「日活ダイヤモンドライン」と名乗った。日活は1960年代にこの4人の主演作品をローテーションに…

口先がうまくても真心のない

私の好きな俳優のジャック・ニコルソンさんは、米映画『アバウト・シュミット』(2002年)にて、妻に先立たれ一人娘も慌ただしく嫁いでしまった父親の孤独をすばらしく演じていた。 <歴史の中でわれわれはとても小さな存在だ。それでもせめて何かの役に立て…

聞く力と聞かない力の違いは

エッセイスト・阿川佐和子さんは、インタビューで相手から「話したら、自分の頭の中の整理がついた」と言われることがよくあるという。 考えをまとめるように意識して質問することはない。「ちゃんと聞いていますよ」という合図を相手の話の間にを入れ、「もっと…

バブルに沸いた30年前と今

“興味深い”や“楽しい”ときの「面白い」は、奈良時代以前から使われていたという。もとの意味は、目の前が明るくなった状態とか目に見える景色の美しさを表す言葉だとか。 かつての日本では夜に家族が炉端に集まった。誰かが“男女の密会の目撃談”などを始めると…

記憶の根源はいつ頃なのか

魔法のように会話がスムーズになったり、自分の思う方向に結論を導きやすくなったりする言い回しをマジックワードというらしい。たとえば、「ありがとう」と言われてイヤな気分になる人はいないだろう。人間関係の潤滑油にはうってつけの言葉である。 かたや、…