日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

創作・作家

イマジネーションを自由操作

人類の祖先が芸術創造の才能を開花させたのは、(約4万~1万4500年前の)後期旧石器時代で、場所は欧州の洞窟らしい。ランプの薄明かりを頼りに、石器や絵の具にて壁面へ動物や人を描いた。 その洞窟壁画が初めて発見されたのは、1879年のスペイン北…

飾らず手軽に読める文学全集

“文学全集”が飛ぶように売れた時代があったそうだ。その元祖は“円本(えんぽん)”と呼ばれるシリーズ本であり、1926年に出た『現代日本文学全集』(改造社)がきっかけになり、1冊1円の手軽さで人気を博した。 また、戦後の1952年には角川書店が『昭和…

娯楽性の中にあるべき芸術性

数年前テレビで、漫画家のさいとう・たかを さんが、黒澤明監督の話をしていた。その黒澤論がおもしろかった。 黒澤明監督作品から学んだものは多いと言う。その続きで、娯楽作品があんなにすばらしいのに、社会性やメッセージを前面に押し出した芸術作品に…

三尺の童(わらわ)に才能が

<俳諧は三尺の童にさせよ>と言ったのは、俳人・芭蕉だという。技巧に走ることへの戒めもあるだろうが、子どもの素直な感性には目をみはるものが数知れない。 <せんぷうき あああああああ おおおおお>(小3女子) 数年前、新聞に掲載された作品であるが、…

気になる情報収集のポイント

数ある情報の中から興味のあるものを見つけるときは、だいたいパターン化されてくる。 たとえば、『2億円以上かけて寄付は2千万円』などとの記事見出しをみるとワクワクしてくる。それが自分のエントリに反映できるかどうかは別にして、その裏を想像しなが…

作品の真価は耳への心地よさ

今でも新聞などのコラムによくお名前が出る向田邦子さんは、食べ物にまつわる話が多い。向田さんの書かれた、味わい深いドラマの数々は、食べ物と無関係ではないようだ。 テレビドラマの家族がすき焼きを囲む場面を書くとき、向田さんは台本に肉の値段を書き…

忘れられない等身大の作詞家

袋に福と書かれていても、中身はわからない。「だれも、福袋を持たされてこの世に出てくるのでは・・・」。短編小説『福袋』(角田光代さん)にて、主人公の独白である。 あのときの音楽アルバムも福袋に似ていた。題名を見て選んだとしても、聴いてみなければ中…

鬼太郎とねずみ男を従えつつ

昨年、亡くなられた水木しげるさん。そのお墓に鬼太郎とねずみ男の石像があるとか。 悪事を働くもうまくいかず、時には反省ものぞかせるねずみ男を水木さんは好んだ。私も、ねずみ男と目玉の親父の大ファンである。 「俺は人気者だ」。ねずみ男が鬼太郎に告げ…

忘れっぽいと逆に入りやすい

ペンギンはフレンドリーな生き物らしい。観測隊員が南極で作業をしていると、とことこ歩いて近づいてくるという。 人間は同じ二足歩行の動物であり、遠目からは「仲間」に見えるのだとか。そのペンギンも地球温暖化により種の存続が懸念されている。海水温の上…

男前は女で 女々しくは男なり

『喜劇 男は愛嬌』(松竹)という映画のタイトルが印象深い。46年も前の映画である。森崎東監督デビュー作『喜劇 女は度胸』の続編らしい。映画の本編を観たか記憶は怪しいが、タイトルはしっかり憶えている。 “女々しい”という言葉は男のためにあるという。…

粋でモダンな池波正太郎さん

池波正太郎さんが亡くなり四半世紀が過ぎた。生まれ育ったのは、江戸の風情豊かな下町であった。職人だった祖父は孫をかわいがり、浅草や歌舞伎見物などによく連れ出した。 小学校を卒業した池波さんは、家の事情で奉公に出た。奉公先を移り変わり、株式の仲…

気むずかしくも慕われた漱石

今年の12月で没後100年になる夏目漱石さんは、圧倒的な知名度で高い人気を誇る。その作家人生は10年余りにすぎない。 思春期の読書好きな人が“あれ読んだ?”と語り合えるような、太宰治さんタイプではないかもしれないが、粋で新しいもの好きなおしゃ…

“下から目線”で得られる全体像

<俺はねえ、人を見下げることは嫌いなんだよ。俯瞰(ふかん)ていうと見下げるじゃないか>。映画監督・小津安二郎さんは語った。ローアングル(低い位置にカメラを置いて撮影する)技法を駆使する、小津さんならではの言葉である。 監督がセンチ単位で指示する…

からだの記憶力と詩のこころ

箏曲家の宮城道雄さんは、今年で没後60年になる。大阪の公演へ向かう夜行急行列車『銀河』から、列車の外に転落した。救助時点で意識はあったが、惜しくも搬送先の病院で亡くなられた。 8歳のころに失明した宮城さんは、光を断たれ指先の感覚が研ぎ澄まさ…

魯山人がお宝とは知らぬが仏

フランスの画家・ポール・ゴーギャンはタヒチ島の人々から“人間を作る人間”と呼ばれたという。絵筆で人間を作り出す風変わりな人物を見た(画家という職業を知らない)地元民の目には、そのように映ったようだ。 その人が残した作品もまた、奇異な放浪をしたよ…

聞くのも記すのもコツと経験

自分がなにかを書くようになると、自然と人の話に耳を傾けるようになっている。それはネタ探しでもあるが、読むこととはちがう情報への興味が増しているからだ。ネット時代で情報源は多彩になり、何を流行と感じるかも人それぞれであるが、人から聞くことが…

ノーベル選考の日本作家たち

ノーベル賞の選考は秘密裏に行われ、その過程は受賞の50年後に公表されるそうだ。 鎌倉の川端康成邸を訪ねた三島由紀夫さんは、茶の間のテレビでロカビリーの番組を一緒に観た。1958年(昭和33年)3月のことである。 ロカビリーという激しいリズムの…

この時期 想うは寺山修司さん

本年もよろしくお願い申し上げます。いつも読んでいただき、ありがとうございます。そして、皆様のすばらしい記事をたくさん読ませていただけることに感謝しております。 明けて新春。366日、8784時間のまっさらな1年はすでに始まっている。明治の文…

人目につかぬが宝かもしれず

かつて、ナチス・ドイツはユダヤ人から美術品を略奪し、ドイツ精神に反するとみなした作品を“退廃芸術”と決めつけ押収した。若い頃、画家志望だったヒトラーは写実主義を好み、抽象絵画を嫌悪したそうだ。 ドイツ南部のミュンヘンで(ナチスが略奪した)大量の…

面倒くさいにおける質の違い

<大事なことはたいてい面倒くさい>。これは宮﨑駿さんの名言である。 “創りながらテーマを見つける”、“台本がない”、“少しずつ創っていく”などと、独特な創作法も訊いていておもしろい。 そして、創作中は頻繁に出てくる言葉が「面倒くさい」なのである。テ…

小津さん伊兵衛さんへの憧憬

“ロー・ポジション(ロー・ポジ)”は“ロー・アングル”とはちがい、カメラの仰角を上げる(アオル)のではなく、カメラの位置を下げることである。 ロー・ポジ映画の名手といえば、小津安二郎さんがすぐに思い浮かぶ。静かで観やすい作品が多く、細かい演出を随所…

江戸川乱歩さんに親近感あり

今から210年前のヨーロッパ大陸は、ナポレオン1世の時代だったという。フランス皇帝となった翌年1805年に、東へ向けて進撃を始めた軍は、1812年にはモスクワまで攻め入る。しかし、その後は転落の道をたどることになる。 ナポレオンの死因につい…

読みたいモノを書くのが理想

ブログというひとつの形式にこだわらず、いろいろな記事全般を“エントリ”と称してみると、定義など気にせず<読みたいモノを書くということ>へのこだわりが出てくる。 みんなが知らない情報の断片を集めることができればおもしろいが、なかなかそうはいか…

ずっと読みたい松本清張さん

推理小説を読むスタートは江戸川乱歩さんである。夢中で読み漁った。すでに他界されていたので、作品には限りがあった。何作も読み進むうち、作品が尽きてしまうことが心配になった。古本屋や図書館にも通い、乱歩さんの世界を長く楽しみたかった。しかし、…

引き算より足し算の宇宙缶詰

清酒大手の月桂冠の商品に、ノンアルコール日本酒の『月桂冠フリー』がある。その開発には中断期間を含めて約12年を要したそうだ。 当初、麹(こうじ)と酒かすを原料に使った上で、アルコール分を抜く「引き算」をしたが、甘酒に近い味にしかならない。そこで…

情報はリサイクルで活性利用

<リデュース(Reduce)・リユース(Reuse)・リサイクル(Recycle)>は3Rといわれている。日本では2000年に「循環型社会形成推進基本法」から、その考え方が導入されたそうだ。3Rとは“不要になったモノ”に関する言葉である。 モノを情報…

秋元流作詞法とは犬のう◯ち

2年前に、テレビ放映された『熱血授業!秋元康氏と女性社長300人』という番組が今でも私の頭の中に残っている。内容がおもしろかったからなのであろう。その講演会は前年11月に行われ、女性起業家たちを前に熱く語る秋元さんが印象的であった。 『秋元…

lifeのなかにifがある

スマートフォンに続く次世代端末はウエアラブル(wearable)だと訊いたことがある。ウエアは「着る」「身に着ける」という意味で、「衣服」や「衣類」も指す。 つまり、ウエアラブルとは「着用可能なコンピュータ」なのだそうだ。 スマートフォンは携帯電話とコン…

110年の「吾輩は猫である」

昨年から夏目漱石さんの電子書籍を読む機会が増えた。それまでは『坊っちゃん』だけしか読んでいなかった。かつて、石原慎太郎さんの小説『青春とはなんだ』は、<漱石さんの『坊っちゃん』を、昭和の舞台にリメイクしたもの>と訊き、その比較のためにと読…

件名の13文字秘話が面白い

数多くのヒット曲を持つ小椋佳さんは、自作曲のほとんどに自分でタイトルをつけていないと語っていた。レコード会社などの関係者の方たちが、(小椋さんの作品の)タイトルを決めるらしい。 小椋さんの『少しは私に愛をください』という作品には、昔から興味が…