日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

音楽・アーティスト

雨でしかたなく入った映画館

かつては電気料金が心配になる家電の代表であったクーラー(エアコン)も、燃費がだいぶ改善されているとか。 節約のためや電力不足で使用を控えるように、とのお達しのあった時代が懐かしい。今は熱中症への備えとしてぜいたく品から必需品へと変貌している。…

語り継がれぬその年の代表曲

ネット、スマホの流通で、映像・音楽などの配信も定額料金制が定着している。まさに今は“所有”から“利用”への転換期なのか。CDやDVDという媒体を必要としない点では、レンタルと通じるところもありそうだ。 昔、江戸でも「損料(そんりょう)屋」なるものが…

意識や表現もアレンジしだい

物陰から“ぬっと”現れる。物陰から“ぬうっと”現れる。その「ぬっ」と「ぬうっ」には違いがあるという。以前に読んだ新聞のコラムにあった。 不意に現れ出るさまを「ぬっ」といい、のろい動作で薄気味悪く、不意に現れるさまが「ぬうっ」なのらしい。たった一文字で動…

五月の蝿はなぜうるさいのか

ドイツの思想家、ゲオルク・リヒテンベルクいわく<蠅は叩かれたくなければ蠅叩きの上にとまるのが安全である>のだと。能の囃子方の話では、蚊のなかにも知恵の回るのがいて、鼓を持つ手ではなく、打つほうの手にとまる・・・らしい。 さて、昔の小説などで…

静かなるビートルの音楽活動

今、ジョージ・ハリスンのベスト・アルバム『レット・イット・ロール ソングス』を聴いている。“ビートルズ”というおごりもなく、新人歌手のようなやさしい歌声。丁寧な楽曲作りである。 こころの中にスーッと入ってきてくれる。そうそう、これがビートルズ…

音源の楽しみ方はそれぞれに

元祖3人娘といえば美空ひばりさん、江利チエミさん、雪村いづみさん。1974年、雪村いづみさんがデビュー20周年記念として出した『スーパー・ジェネレイション』というレコード・アルバムは今も評価が高い。 和製ポップスの父と呼ばれる作曲家・服部良…

音楽の対価が与える衝撃とは

外国映画上映時に配給会社から徴収している(劇中)音楽の使用料は1作品一律18万円であった。日本音楽著作権協会(JASRAC)が興行収入に連動させる形に変更する意向で、この11月から、上映されるスクリーン数に応じて6種類の使用料額を設定した。 例…

拝啓 僕はとても残念でした♪

加川良さんと最初の出会いはこの歌詞であった。<拝啓 僕はとても残念でした あの日 君がホワイトジーンでなかった事が・・・>。男子が女子へ書いた微笑ましい手紙が、おもしろいほどに歌となっていた。 吉田拓郎さんのオリジナル・アルバム『元気です』(197…

岡林信康さんの原点は賛美歌

岡林信康さんというアーティストにカリスマ性を強く感じた時期がある。岡林信康さんの実家は教会で、牧師を目指していた。同志社大学神学部のときにはボクシングを経験。数試合の勝ち負けで、すべてがKOだという。 社会の不合理や社会主義運動に身を投じ、…

伝説の「阿鼻叫喚」コンサート

観客は阿鼻叫喚(あびきょうかん)で、音楽がほとんど聴こえないほどだった。舞台も客席も、狂気に満ちていた。音楽評論家・安倍寧さんはその客席にいた。 1958年、伝説となった第1回日劇ウエスタン・カーニバル。舞台上にいたのは「ロカビリー3人男」と呼…

歌にまつわるいくつもの想い

かつて、永六輔さんが用事で京都を訪ね、タクシーは三千院の前を通った。「昔はいい所でしたがね」と、運転手さんがつぶやいた。続けて「くだらない歌のせいで混雑して困ったものです」とも。 <♪ 京都大原三千院 恋に疲れた女がひとり・・・>。『女ひとり』の…

横浜ホンキートンクブルース

昨日、宇崎竜童さんの“弾き語りライブ”に行った。『港のヨーコ・・・』で始まり、アンコール曲『さよならの向う側』まで、ご自身のヒット作で大いに盛り上がった。 自作以外の歌を2曲披露してくれた。ひばりさんの『リンゴ追分』であり、もう1曲がこの名曲…

物欲のない若者が欲しいモノ

人それぞれで違うはずだが、若者はあまり買い物をしなくなったらしい。“物欲なき世代”とも言われる。可処分所得(収入のうち自由に使える額を示す)の伸び悩みが原因なのか。 スマホの普及で月々の支払いがかさみ、(健康保険など)社会保険料の負担も大きく、他…

念願のコンサートは感動の渦

一昨日、長年の夢であったコンサートに行くことが叶った。 夏になると聴きたくなる音楽であり、本能的に聴いてしまう音楽でもある。それはベンチャーズ。 クロマチック・ランこと“テケテケ”サウンド。あの奏法が、たまらない涼しさを運んでくれる。会場は往…

テレビ新時代幕開けのはずが

<闇市ぐらい撮影に金がかかるものはない>と言ったのは、演出家・鴨下信一さんだという。明治の鹿鳴館や江戸の大奥でもなく、闇市が映画やドラマのセットで最も高くつくそうだ。 たばこ巻き器、魚の皮の革靴、鉄兜をつぶした鍋などを撮影用につくればとても…

サルトル・マルクス・讃美歌

先日、何気なく観たテレビの歌番組で、ミュージシャン・俳優の竹原ピストルさんが耳馴染みの曲を熱く歌い上げていた。それは、昨冬のライブから竹原さんが歌い続けている楽曲なのだという。 18世紀後半に作られ、世界中で慕われ愛唱されている讃美歌『アメ…

5人目のビートルズはふたり

どんな才能も埋もれていたらどこにも届かない。それを伝えるための“手立て(行動力)”と、才能を輝かせる“センス”があればこそ、感動が伝わる。 ビートルズは初期のシンプルなサウンドから、サイケデリック、インド風など次々と新しいスタイルを取り入れて、そ…

美輪明宏さんの妖艶な交友録

美輪(丸山)明宏さんの生まれ育った繁華街は、長崎・丸山花街の入り口にあり、隣が劇場の「南座」、2軒隣は美術骨董屋さんだという。前の楽器屋さんの蓄音機からは、一日中クラシックから流行歌までが鳴っていた。 その楽器屋さんで、フランス語の勉強のつもり…

岡林さん弾き語りは爆笑の渦

岡林信康さん。若い頃、カリスマ性を強く感じたアーティストである。 1960年代後半に、多くの学生や若者たちによる“フォークゲリラ”と称された反戦集会が行われた。駅前などで反戦的なフォークソングなどを歌った。そのときの定番曲が岡林さんの『友よ』…

拓郎節で若者と化す熟年たち

一昨日、吉田拓郎さんの首都圏ツアーがパシフィコ横浜・国立大ホールで行われた。 今回は、市川市、東京、大宮、東京、横浜。2ヶ月リハーサルして数少ない公演だと、ご本人が笑いながら言っていた。「北は埼玉から南は横浜まで」が今の活動範囲だという。ライ…

無礼傲慢な××賞の選考委員

今月の初めは若手プレイヤーによるイカしたジャズセッションを聴き、今週は吉田拓郎さんのコンサートへ行く。そして、12月には岡林信康さんの弾き語りライブのチケットもゲットした。拓郎さんは初めてだが、岡林さんとは数十年ぶりの再会になる。 思えばシ…

省かずスタンド・バイ・ミー

アメリカのソウル歌手ベン・E・キングさんは昨年、76歳で亡くなった。1961年にはソロで、名曲『スタンド・バイ・ミー』の大ヒットを放った。 1986年、少年の友情を描いた同名映画の主題歌となり、リバイバルヒットしたといわれている。実情では、…

真の一流が大衆に寄り添う時

昨日テレビに、指揮者・小澤征爾さんが出演されていて、懐かしい方のお名前を挙げられていた。山本直純さんである。 日本の作曲家で指揮者・山本直純さん(1932年12月16日~2002年6月18日)の、愛嬌たっぷりのヒゲ面が私の頭の中に浮かんでき…

さださんと桜井さんの共通点

10数年前、落語が子どもたちの間でちょっとしたブームになったという。 NHK教育テレビの番組内で、町のおじさんやおばさん、高校生などが“寿限無”を暗唱して競うコーナーがあり、見た子どもたちの人気となったそうだ。 「寿限無」は有名な古典落語で、縁…

素晴らしき哉 ベンチャーズ!

自然に聴いてしまう音楽がある。とくに、夏になると聴きたくなる。本能的に聴いてしまう音楽なのである。初めて聴いたエレキギターと数々の楽曲。今でもよく聴いてしまう。ビートルズも聴いたけど、好きで聴きたくなるのはやはりベンチャーズ。 クロマチック…

GWを前にGSを想起すれば

物心ついてから、GW(ゴールデンウィーク)のスタートは4月29日と相場が決まっていた。昭和の「天皇誕生日」という祝日なのである。平成元年(1989年)から「みどりの日」に改まり、この祝日は継続された。そこまでは記憶もハッキリしているが、いつのまに…

謎の楽器ストラディバリウス

バイオリンを弾いたことがない人でも、アントニオ・ストラディバリ(1644~1737年)の名前は聞いたことがあるだろう。ストラディバリはイタリア北部のクレモナで、93年という長い生涯のほとんどを、ひたすらバイオリンなど弦楽器の制作に費やした人で…

音楽の言葉使いに耳をすます

松任谷正隆さんに、ずっと前から興味があった。音楽プロデューサー、作曲家、編曲家、自動車評論家で、大学の客員教授でもあるらしい。ご本人いわく、「自分の好きなことだけしかやってこなかった」そうだ。徹底してしつこい性格だと付け加える。 音楽をやるようになった…

『会いたい』の意識こじれ物別れ

昔の話で恐縮だが、行きつけの居酒屋で大酒飲みの相棒とさしで飲んでいたとき、有線から流れる音楽を聴き、彼が急に言い出した。「この曲泣ける。サビのところの詞がたまらない」がっちりした体躯の彼のことを、みんなで"軍曹"と呼んでいた。鶴瓶さんに似た目を細めな…

フォーク・クルセダーズはやはりすごかったんだなぁと今になって思う

今よりもはるかにのどかな時代の京都駅。そのすぐ近くに、きたやまおさむ(北山修)さんが住む開業医の実家があった。 医科大学生であったきたやまさんはある日、妹の自転車に乗って自宅から15分の距離にある初めてのお宅を訪れた。ものすごく背の高い大学生…