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日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

新技術で溢れるアナログ業界

デジタル技術で廃れた業種がある。 自身の体験ではフィルム写真の業界である。 フィルムを売り、現像・焼付で潤った業界だが、デジタルカメラやスマホの出現でそれらの作業はいっさい不要となった。 印刷業界も活字を組合せていた時代とは様変わりして、多く…

愚直な一歩一歩のクオリティ

インターネットが一般化されてから今も、ブラウザを開けばヤフーの画面が(最初に開く)ホームページに設定したままだ。初めは検索エンジンとしての使用が主であったが、速報性のある情報源としての使い方が増えている。 ヤフー株式会社代表取締役社長・宮坂学…

しょせん人生は活動する写真

明治から大正時代、映画は「活動写真」と呼ばれていた。「写真が動いているぞ!」ということからの呼称のようだ。 スクリーン投影方式の映写機であるフランス製のシネマトグラフ、アメリカ製のヴァイタスコープが、明治30年(1897年)頃に日本で公開された。…

「時」とは魔法のようなもの

2006年のトリノ冬季五輪スピードスケート女子500メートルで、岡崎朋美選手は0.05秒の差でメダルに手が届かなかった。 それを伝える当時の新聞記事の形容が、とても印象深かった。 25億円分の1円玉を1枚ずつ積み上げていく。それが空の高みに立…

人の中にある曖昧さが面白い

ラーメンを食べたくて入った店で、迷わずカレーを注文して、カレーを食べながらあきれ返っていることがよくある。思うこととやっていることの“矛盾さ”がふしぎなのだ。 外来語を重ねた日常会話もかなりの矛盾含みだ。 <車でドライブ中に不慮のアクシデント…

雑煮から味噌汁のよもやま話

<こんなに揃って雑煮を食ふのは何年振りですかなア、実に愉快だ、ハゝー松山流白味噌汁の雑煮ですな。旨い、実に旨い、雑煮がこんなに旨かったことは今迄ない。も一つ食ひませう・・・>。 正岡子規さんの随筆『初夢』にある。 正月にて年賀のあいさつであ…

継がれゆく人情というDNA

<煮凝の とけたる湯気や 飯の上>という句がある。 明治生まれの俳人・鈴鹿野風呂(のぶろ)さんの作品だという。 “にこごり”は、「煮凝り」や「煮凍り」とも書くそうな。 前の晩にこしらえた煮ものの煮汁が寒い台所で凍り、その中に魚の身がとじこめられている。…

脳における男女のちがいとは

早いもので、2月の1週間目がもう過ぎゆく。 <梅二月 ひかりは風と ともにあり>。俳人・西島麦南(ばくなん)さんの句である。 いつも光が、(気温にさきがけて)次の季節の到来を告げる。日脚も伸び、東京では冬至の頃より日の出が10分ほど早く、日の入り…

作品の真価は耳への心地よさ

今でも新聞などのコラムによくお名前が出る向田邦子さんは、食べ物にまつわる話が多い。向田さんの書かれた、味わい深いドラマの数々は、食べ物と無関係ではないようだ。 テレビドラマの家族がすき焼きを囲む場面を書くとき、向田さんは台本に肉の値段を書き…

「泰然自若」を実践できる人達

勝負の世界と商品開発は別物だが、記録や形を残す人たちには共通するモノがある。「“なにか”を成した人」の話は、ジャンルの違いを超えてとても興味深い 昨年、アップルは13年ぶりの減収減益で、「成長に陰りか」と話題になった。iPod、iPhone、iPa…

目に見えない内蔵時計は正確

<言葉の肩をたたくことはできないし、言葉と握手することもできない。だが、言葉にも言いようのない、旧友のなつかしさがあるものである>と言ったのは寺山修司さん。 そして、「言葉を友人に持とう」とも・・・。 名言や有名人の言葉ばかりではなく、日常で…

「見る」のではなく「観る」こと

2005年の世界陸上ヘルシンキ大会・四百メートル障害で、銅メダルを獲得した為末大さん。その速さの秘密は、世界最高と言われるハードルを跳ぶ技術であり、「サムライハードラー」と呼ばれるようになった。 為末さんはコーチにはつかず、一人で工夫を重ねな…

天から授かる芸の表現者たち

水生の無脊椎動物であるクマムシは地球上で最もたくましい動物だという。非常に強い耐久性を持つことから、チョウメイムシ(長命虫)とも言われたそうだ。 昆虫ではなく、緩歩動物門に分類され、体長は0.1ミリから1ミリ程度。4対の足で歩く。クマの歩み…

鏡をのぞけばそこに寅さんが

寺山修司さんいわく<駅と書くと列車が中心で、停車場と書くとにんげんが中心という気がする>。 同じ意味の駅と停車場。列車とバスのちがいはあれど、停車場には和気あいあいとした集合風景が浮かんでくる。その中心にいてくれたらいいのが寅さんのような“…

美輪明宏さんの妖艶な交友録

美輪(丸山)明宏さんの生まれ育った繁華街は、長崎・丸山花街の入り口にあり、隣が劇場の「南座」、2軒隣は美術骨董屋さんだという。前の楽器屋さんの蓄音機からは、一日中クラシックから流行歌までが鳴っていた。 その楽器屋さんで、フランス語の勉強のつもり…

ほめてほめてほめちぎれ検定

職業を訊かれて「人間だ」と答えたのは、芸術家・岡本太郎さんである。日本画家の千住博さんは、その話を著書に記し「究極の正しい発言」と絶賛した。 人はコミュニケーションすることで生きている。こころの奥底にある想像力、創造力を駆使して、(自分らしい表…

人を理解し共に成長する車?

「この頃は化け物どもがあまりに居なくなり過ぎた」と嘆いたのは、物理学者・寺田寅彦さんである。(『化け物の進化』より)。 妖怪でも鬼でも、不可思議な存在への憧憬や戦慄こそが、科学に対する少年の興味をふるい立たせたものだという。科学の目的とはむしろ「…

言葉を獲得する以前のコミュ

「人工知能」や「ロボット」という単語が氾濫する昨今、(すでにある)身の周りのものを見ても、私にはロボットのように感じてならない。 たとえば全自動洗濯機。スイッチひとつでなんですべてができてしまうのだろうか?使う度に感心する。二槽式洗濯機に比べたら…

人生に句読点を打ちやすい国

本年もよろしくお願い申し上げます。 いつも読んでいただき、ありがとうございます。そして、皆様のすばらしい記事をたくさん読ませていただけることに感謝しております。 <7・2・3(なにさ)から 7・2・4(なによ)に変わる デジタルの 時計見ながら 快…

今も昔も知らないことだらけ

デジタル機器の進化で、その応用はめざましい。小売店で“顔認識システム”が、万引き防止や客層把握に使われ始めているという。<カメラで撮影した顔の特徴から同一人物を自動的に検知する>というものだ。 それは、本人の気付かぬうちに、顔データが活用され…

宇宙エレベーターのスタート

炭素繊維「カーボンナノチューブ(CNT)」は、(近年開発が進む)日本発の先端素材である。髪の毛の1万分の1の細さなのに、鋼鉄より丈夫で軽いという特徴がある。 炭素は、温度や光など条件のちがいで、電気の通りやすさが変化する“半導体”の性質を持つ。地球…

師走に口ずさむ歌は何だろう

赤と緑のクリスマスカラーに華やぐ街。(ずっと以前の)今ごろは、自らの1年と共に、この1年で流行った曲は何か? と振り返りたくなった。しかし、(頭に浮かび)口ずさめる歌が見当たらなくなって久しい。 かつてのように、街のどこに出かけても聴こえてきて…

忘れられない等身大の作詞家

袋に福と書かれていても、中身はわからない。「だれも、福袋を持たされてこの世に出てくるのでは・・・」。短編小説『福袋』(角田光代さん)にて、主人公の独白である。 あのときの音楽アルバムも福袋に似ていた。題名を見て選んだとしても、聴いてみなければ中…

2週間の風景を綴る時速とは

今年もあと2週間。毎月、2週間はすぐに過ぎ去るが、今月の2週間はアッという間だ。 この時期に必ず思い浮かべるのは、昭和の作家・池波正太郎さんである。千枚近くの年賀状を初夏の頃から少しずつ書き進め、一人ひとりを思い浮かべ、その名を直筆で記した…

原人の登場は最後の2センチ

冬の噺(はなし)に、古典落語の名作が多いという。その代表格としては、『芝浜』や『富久』か。 財布を拾ったり、富くじに当たる。ほんの偶然から大金を手に入れるなど、ツイている人物が落語には登場する。 立川談春さんによると、「改心して、努力して、必死…

岡林さん弾き語りは爆笑の渦

岡林信康さん。若い頃、カリスマ性を強く感じたアーティストである。 1960年代後半に、多くの学生や若者たちによる“フォークゲリラ”と称された反戦集会が行われた。駅前などで反戦的なフォークソングなどを歌った。そのときの定番曲が岡林さんの『友よ』…

言語明瞭なる独り言の時代

<行く年や猫うづくまる膝の上>。師走の作なのであろうか。夏目漱石さんの一句である。 今日は漱石さんが没して100年の命日だという。また本年は、(『吾輩は猫である』にもその名が登場している)英国のシェークスピアが、没後400年の節目を迎えている…

大晦日の夕方に人類が現れる

“驚くこと”を表現する慣用句がある。たとえば、“やぶから棒”、“寝耳に水”、“ひょうたんから駒”。 “やぶから棒”と“寝耳に水”が使われる場面では、対応にあたふたする姿が浮かぶ。“ひょうたんから駒”は、普通で起こりえないような意外性が加味される。 “青天の…

鬼太郎とねずみ男を従えつつ

昨年、亡くなられた水木しげるさん。そのお墓に鬼太郎とねずみ男の石像があるとか。 悪事を働くもうまくいかず、時には反省ものぞかせるねずみ男を水木さんは好んだ。私も、ねずみ男と目玉の親父の大ファンである。 「俺は人気者だ」。ねずみ男が鬼太郎に告げ…

元気の獲得は生活との調和?

「24時間戦えますか!?」懐かしいフレーズである。バブル全盛時、この合言葉で栄養ドリンクのCMが流行った。 仕事が入れ食い状態で人手不足になる。欠員でも出たらもうたいへん。毎週、募集広告を出しても効果なし。売り手市場のため、若者たちは条件のい…

矛盾含みの今秋も過ぎ去った

いつのまにか、四季のうちで“秋の長さ"を気にするようになっている。たしか5、6年前に長い秋の年があり、その体感から(長い秋を堪能できると)得した気分になれることを知った。 秋の期間の断定は、「最後の真夏日(30度以上)から気温が一桁になった間」が基…

事実とは落語よりも奇怪なり

この秋スタートのテレビ番組はなかなかおもしろい。 その中で異彩を放つのが『超入門!落語 THE MOVIE』(NHK)である。プロ落語家の口演に合わせ、俳優が当てぶりと口パクで物語の世界観を映像化するものだ。 その発端は、BSプレミアムで昨年1…

幸せホルモンは心の持ちよう

<亭主元気で留守がいい>。このフレーズがテレビのCMで世間に広まったのが1986年(昭和61年)のことである。“格差社会”や“自分で自分をほめたい”などと並び、当時の流行語になっていた。 今よりはるかに景気のいい時代にマッチした、新鮮なフレーズだ…

テレビ離れなのに良い視聴率

1946年、ラジオ番組『のど自慢素人音楽会』としてスタートした『NHKのど自慢』。すでに70年超えの長寿番組である。審査結果を鐘で知らせることが売り物だが、最初からそうではなかったらしい。 “のど自慢”の審査は、開催地のNHK・放送部長や、東…

いつまでもあると思うな金と髪

<一生に一度のお買い物です。十二分にご吟味ください・・・>。 広告コピーだ。その商品は、車でも家でもなく白黒テレビだった。 1955年(昭和30年)、販売価格は12万5000円である。サラリーマンの初任給が9000円の時代だ。まさに、“一生に一…

「見ぬもの清し」と「ごり押し」

母は、床に落ちた豆を素早く拾い、「見ぬもの清しだからね」と言った。それが後に、“3秒ルール”という名で知ることになった処世の知恵だった・・・と。エッセイスト・玉村豊男さんのコラムにあった。 落ちても見たことにしなければ、誰も清潔を疑わない。とて…

魚種交代は謎の中だろうか

地球の氷の9割は南極にあるという。 大陸を覆う氷床は厚さが平均2450メートルにもなるらしい。それは、富士山の6合目までが氷に埋まった状態なのだ。 極地研究家でもある神沼克伊さんの著書『地球環境を映す鏡 南極の科学』にあった。 もし全て解けた…

何か大きな忘れ物をしたのか

一般家庭にテレビが普及する前は、映画の黄金期であった。その立役者である黒澤明監督には、数多くのエピソードがある 泥まみれでゴミが散乱する汚い場所の演出。これでいいかと思っても映画に映るときれいに見えてしまう。少なくともその3倍は汚くする必要…

忘れっぽいと逆に入りやすい

ペンギンはフレンドリーな生き物らしい。観測隊員が南極で作業をしていると、とことこ歩いて近づいてくるという。 人間は同じ二足歩行の動物であり、遠目からは「仲間」に見えるのだとか。そのペンギンも地球温暖化により種の存続が懸念されている。海水温の上…

拓郎節で若者と化す熟年たち

一昨日、吉田拓郎さんの首都圏ツアーがパシフィコ横浜・国立大ホールで行われた。 今回は、市川市、東京、大宮、東京、横浜。2ヶ月リハーサルして数少ない公演だと、ご本人が笑いながら言っていた。「北は埼玉から南は横浜まで」が今の活動範囲だという。ライ…

飄々とした一面に心惹かれ

長年、居酒屋とは縁があり、人並み以上に呑みすぎるわが身としては、店のトイレにもお世話になっている。 年を経て店のスタイルも変貌しているが、いつのまにかトイレの貼り紙が礼を言うようになってきた。 昔の常套句は、“一歩前へ”や“○○こぼすな”であった…

無礼傲慢な××賞の選考委員

今月の初めは若手プレイヤーによるイカしたジャズセッションを聴き、今週は吉田拓郎さんのコンサートへ行く。そして、12月には岡林信康さんの弾き語りライブのチケットもゲットした。拓郎さんは初めてだが、岡林さんとは数十年ぶりの再会になる。 思えばシ…

四字熟語が逆さに替わり納得

作家・水上勉さんの小説『飢餓海峡』にあった。<木蔭で陽当りがわるいから、茸(きのこ)が生えている>。(本州最北部の貧しい村にある)粗末な家の屋根の描写である。 松茸などがありがたがられる一方で、じめじめした場所に育つ陰の生き物という印象がキノコ…

チャンネルをまだ回してた頃

“消える魔球”は本当にあるという。遠近両用の眼鏡をかけてキャッチボールをすると、機能の異なる二つのレンズの境に球がさしかかったとき、消えて見えるらしい。高齢者野球を取材した新聞記者が書いていた。 『巨人の星』の伴宙太は魔球を捕るのに特訓を要し…

物怖じと人見知りをしない人

若かりし頃、人生の先達者たちからたくさんの刺激をもらった。この方からの影響も少なくはない。竹村健一さんである。 テレビのトーク番組『竹村健一の世相講談』(1978年4月~1985年3月)では、小渕恵三さん、大平正芳さん、石原慎太郎さん、(大統…

“人生の終わり”の後悔とは

都会の夜に慣れた目には、山あいの満天の星が明るすぎる。あまりの密度に驚嘆しつつ、星同士が衝突しないのか心配にもなる。 ところが、星と星の混雑度は「太平洋にスイカが3個程度」なのだという。宇宙は気が遠くなるほど広い。それだけに謎解きをあきらめな…

何気ない見出しでわかること

知ったつもりで読むと、思い込みとの相違を感じることがある。『“メリットわからない”4割…電力自由化』。本日の新聞記事にあった。 4月に始まった、「家庭向けの電力小売りの自由化」についてのアンケート結果が、取引監視等委員会により公表された。 電力の…

神無月は神在月でもあるのか

読書の秋なのに、紙の本を読む機会がめっきり減っている。今もあるのかどうかわからない。買ったばかりの本を開くと、余分な紙を折り畳んだ不体裁なページに出くわすことがあった。製本の際の切り損ねである。 この裁断ミスのページを“福紙”または“恵比須紙”…

男前は女で 女々しくは男なり

『喜劇 男は愛嬌』(松竹)という映画のタイトルが印象深い。46年も前の映画である。森崎東監督デビュー作『喜劇 女は度胸』の続編らしい。映画の本編を観たか記憶は怪しいが、タイトルはしっかり憶えている。 “女々しい”という言葉は男のためにあるという。…

若しもの将来 起こりうること

<何となく何物かに押されつつ、ずるずると>。これは驚くべき事態だ、と。敗戦直後、政治学者・丸山真男さんは、論文を執筆した。 どのようにして、戦前の日本が先の戦争に突入していったのか。ナチスの指導者は開戦への決断をはっきり意識していたに違いな…