日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

芸ある人の真髄を感じた瞬間

<30代、40代と、若いミュージシャンとともに野外コンサートを続けてきました。でも、自分のアーティストとしての力量はだんだん風化していく>。シンガー・ソングライターの南こうせつさんが以前、新聞のエッセイに書いていた。 <つまり人気がなくなっ…

秋も日暮れて思いは津々浦々

ある日本人がアメリカの駅の窓口で、ニューヨーク行きの切符を買おうとした。「to New York」と言ったら2枚の切符が出てきた。駅員には“two”に聞こえたらしい。かなり昔からある“英語ネタ小話”だ。 言い直してtoを「for」にしてみると、切符は…

じわり増える人工知能の出番

<人間の業の肯定を前提とする一人(いちにん)芸>。立川談志さんは落語のことをこう言い表した。誰にもあるやるせなさや弱さを笑いでくるむから、ほのぼのとする温かみがどこかにある。 八代目・桂文楽さんには小言の流儀があったという。小言の種をためてお…

非効率の中に潜むものがある

懐かしいテレビドラマに『とんま天狗』がある。あの“鞍馬天狗”を下敷きにしたコメディ時代劇だ。大村崑さん扮する主人公は名前を“尾呂内楠公”といい<姓はオロナイン、名は軟膏>が決めぜりふとなった。 番組スポンサーの主力商品名を、そのまま主人公の役名…

映画に対する言葉や想い入れ

<映画は芝居ではない。ドキュメンタリーである>と語ったのは高倉健さん。「演じる」と「生きる」のちがいについて語ったのはアラン・ドロンさんである。<修行を積んだコメディアンは役を演じる。経験なしからの俳優は役に生きる>。 ビートたけし(北野武)さん…

好きこそ言い逃れの上手なれ

<また寝坊 ついに親族 死に絶える>。私の大好きな“サラリーマン川柳”にあった。寝過ごすたびに、親類の不幸があったことにして会社を休んでいたのだろう。 笑い話のようだが11年前、そのように気楽な稼業が健在だったらしい。有給の服喪休暇(忌引)を不正…

コロッケの至芸から初音ミク

続く秋雨でコートを着たかと思うと、翌日は汗ばむ陽気で半袖に戻る。一昨日は、横浜の中華街で食事したあと、真夏の陽気である山下公園を散歩。ものすごい人出であった。 そして夕方にはコロッケさんのコンサートを楽しんだ。昼と夜の部とも超満員で大盛り上…

やんちゃで勝るビッグデータ

明治になって西洋からどっと入ってきた新しい言葉がある。先人たちは上手く翻訳をして自分のモノにした。今もふつうに使っている“存在”、“哲学”、“自然”なども、19世紀の後半に生まれた新語なのだという。 “社会”をひっくり返して“会社”にしたりと、当時の…

「ありえない」が「ありえる」に

気が付かなかったが、今年の十五夜(中秋の名月)は2018年9月24日(旧暦8月15日)だったようだ。 昔の人のこの季節の月へのこだわりはすごい。十六夜を“いざよい”というのは、前夜より欠けた月が50分ほど遅く、ためらう(いざよう)ように出てくるから…

素朴な疑問で知らぬことを知り

一昨日(10月2日)は、語呂合わせで「豆腐の日」だったらしい。 スーパーマーケットの見切り販売のワゴンで、豆腐や油揚げ、納豆など、大豆製品が入っていることがよくある。割引シールを貼っても、売れ残ってしまうことも多いとか。 群馬県前橋市の相模屋食料と…

何でもある国にもないものが

文豪・夏目漱石さんは無類の甘党だったらしい。学生時代には、汁粉の食べ過ぎで盲腸炎になり、教員時代は答案の採点中にビスケットを食べて止まらなくなる。 作家になってからも、自宅にアイスクリーム製造機まで備えた。そして、絶えず胃痛を訴えつつ、甘い…

二足のわらじと二刀流の効能

<二足のわらじを履く>とは、ひとりで2つの職業を兼ねるという意味ではなく、2つの職業が両立しないことをいうらしい。たとえば、勤勉な警官の裏稼業が怪盗だったとか。 野球の大谷翔平選手は二刀流といわれている。しかし、打者を打ち取ることと、投手を…

ジャンルを越えた芸達者たち

<芸が身を助けるほどの不仕合(ふしあ)わせ>との古句がある。芸に身を助けてもらわねばならぬ境遇には、つらいものがある。しかし、芸があるのは(無芸の者からみれば)うらやましい。 敗戦となり、いつ自動車の生産が再開できるか。従業員をどうやって食べさ…

淡々と過ごしたい市井の生活

ジャンルに関わらず、何気ない言葉が自分にとっての名言になる。 <大事なことはたいてい面倒くさい>。宮﨑駿さんの言葉が忘れられない。「創りながらテーマを見つける」、「台本がない」、「少しずつ創っていく」などと、宮崎監督独特の創作法と緻密な作業の積み…

頭でわかっても違和感がある

流行語や新語の意味をわからず困ると感じる人は、7年前の40%から55%に増えているらしい。その割合は加齢とともに高まり、60代では70%近いとのこと。 上の世代がスマホなどからネットで、若者の言葉を頻繁に目にするようになったからなのだろう。…

和ませることに長けた立役者

急速な戦後復興を続ける日本を、アメリカは“驚き"の目でみたという。やがてそれは“警戒"、“脅威"へと変わっていった。 日本製品の流入は目を見張るものがあった。ナショナル(現パナソニック)、ソニー、東芝などの電化製品。トヨタ、日産、ホンダなどの自動車…

枷という名のおいしい隠し味

ロケット博士・糸川英夫さんはシステムを称して、米国の人気テレビドラマ『スパイ大作戦』のようなものと著書に書いた。スペシャリストチームが、数々の難関をクリアする物語だ。 昔から、少年たちのヒーローは完全無欠ではない。<いかなる困難、危険も越え…

気になる話を集めてつなげば

<気に食わぬ奴を寄せつけないでおく便宜の一部を放棄せざるを得ぬ悪魔の発明品>。なんだか小難しいが、“電話”の説明らしい。ブラックユーモア溢れる解釈で、様々な言葉を定義したA・ビアスの『悪魔の辞典』にある。 もし、LINEの既読スルーで右往左往…

器を替えてヒットした飲み物

この夏、家ではビールをまったく飲んでいない。外では相手もいるため、“とりあえず”の生ビールを1~2杯飲む程度。 2017年の国内ビール販売数量で、主力ビールの「スーパードライ」(アサヒビール)は前年比2.1%減の9794万ケースだった。1億ケースを割り込…

岡林信康さんの原点は賛美歌

岡林信康さんというアーティストにカリスマ性を強く感じた時期がある。岡林信康さんの実家は教会で、牧師を目指していた。同志社大学神学部のときにはボクシングを経験。数試合の勝ち負けで、すべてがKOだという。 社会の不合理や社会主義運動に身を投じ、…

「普通の割合」で得られること

おもしろい人と話したりおもしろい話を聞くと、人生で得した気分になれる。一対一が対談、3人だと鼎談(ていだん)。では4人以上は・・・となれば“座談会"らしい。 原始時代には、スペシャリストもいなかったし、個人主義など発生する余地もなかった。文字が発…

知能犯の様に単調ではない雨

子どものしつけで言われる<好き嫌いはいけません>。いくつもの栄養素をくまなく摂取しないと、からだによくない。 脳も同じで“雑食”を好むらしい。色々なことをバランスよく経験すると、健康が保たれる。また、左右の脳が釣り合いよく使われることで、脳を…

ヒマな時間と未来の時刻表は

古今東西、世の中にはすごい人がいる。 SF作家・星新一さんの父、(実業家の)一さんはアメリカで発明王エジソンに会った。大正時代である。野口英世博士の紹介という。 <利益よりも、私は人類のために新しい富、新しい道具、新しい産業を創造しようとして…

現金を隠して金を使わせる法

“値上げはぜんぜん考えぬ”で始まる。フォーク歌手・高田渡さんの曲『値上げ』である。今、ユーチューブで懐かしく聴いていた。“当分値上げはありえない 極力値上げはおさえたい”。お得意の高田節で、言葉尻が徐々に変わり始める。 高度成長期にて、公共料金…

両刃の活性酸素はどう歩むか

腰は体の要(かなめ)という。数あるケガや不調の自覚症状の中で1位は腰痛らしい。腰痛と闘う人類の始まりは、四足歩行から二足歩行に移った時期であり、国境を越えた宿病のようである。 現代病の要因では、昔になかったものを探してみると納得する。自然食離…

もたもたできぬ決済の争奪戦

9月になれば夏が過ぎ去ったという気分だが、この夏の暑さはまだ居座るかもしれない。平成最後と称されたこの夏は、日本列島が猛暑に包まれた。 思えば、昨夏とはあまりにも違いすぎた。観測記録のある1886年(明治19年)以降の最多記録に並んだ昨夏は、…

追いやられるモノには要因が

AI(人工知能)は1950年代からブームと低迷を繰り返し、今は第3次ブームにあるという。とくに新しい技術ということではないらしい。 それぞれで実用化が始まり、その応用範囲は広いというが、どうもピンとこない。 証券会社のゴールドマン・サックスは…

伝説の「阿鼻叫喚」コンサート

観客は阿鼻叫喚(あびきょうかん)で、音楽がほとんど聴こえないほどだった。舞台も客席も、狂気に満ちていた。音楽評論家・安倍寧さんはその客席にいた。 1958年、伝説となった第1回日劇ウエスタン・カーニバル。舞台上にいたのは「ロカビリー3人男」と呼…

読書は紙とデジタルのどちら

<わたしは“本や”に本を探しにゆくのではない。なんとなく本の顔をみにゆく>のだから。詩人・長田弘さんは書いた。本の数は少ないけれどかまわない。大きな書店ではない“本や”という雰囲気を持った小さな店が好き・・・だと。 夜に、静かな店でまだ知らない…

消えゆく物から宿る文化とは

あの時代、ラジオのディレクターはみんな若くて志があった。コンサートへどんどん足を運び、お気に入りのシンガーをディスクジョッキー(DJ)に登用する。ダイヤルを合わせた若者はお気に入りのDJを見つけ、初めて聴いた曲を輸入レコード店で探し出す。 テ…