日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

ネット漬けにアナログ癒やし

 

ポケットの中で熱くなったり、使わなくても電池が勝手に減っていく。私のスマートフォンのことである。スマホとの付き合いは、(iPhone発売後の)アンドロイド初代機からなのであるが、いまだに馴染めないでいる。

できればスマホよりタブレット、それよりもパソコンが一番使いやすくて落ち着く。しかし、スマホがないと困ることは案外多い。

“歩きスマホ”のことを英語では「スマートフォン・ゾンビ」というらしい。人間の姿をしているても、人間らしい感情や思考がないこと。うつろな目をして集団で動き回る。ゾンビ映画のこわいところである。

読書しながら歩く人は少ないが、歩きスマホはとても多い。自転車や車の運転中もスマホを見ていて事故を起こす。

歩いているとき人間は、周囲の状況に目を配り、さまざまな思いや考えを頭の中でめぐらす。二足歩行を始めて以来の、そんなあり方が変わってしまったのか。

 

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中国のインターネット人口が昨年末に7億7千万人を突破したという。約4億6千万人とされるインドに大差をつけて、世界最大のネット人口国の地位である。スマートフォンを使ったネット接続の広がりを追い風に、ネット普及率は54.6%に達した。

当然、ネットでお金を支払うネット決済やネット通販人口も多く、5億人前後と推測される。こうした分野は中国のサービスが世界的にも進んでいるようで、ネットで料理の出前を頼む人の数も急速に人気を集めているようだ。

自分でもネットはもちろん、デジタル機器に囲まれる環境で生活しているが、その反動でアナログ感覚に癒やされることもよくある。たとえば、新聞読者の投稿による時事川柳などには、目を通して思わずうなずいている。

 

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<ロボカーが できれば譲る 免許証>(西村雅志さん)。
<他に頼る 政党なしを 悔やむ民>(川村雄一さん)。

2017年8月6日の「よみうり熟年川柳」に掲載された作品であるが、1年たってもまったく色あせない。

こういう例もある。

<出て悔やみ 休んで悔やむ 稀勢の里>。
<番付が 関係なかった 名古屋場所>。

どちらも、秋葉鴻山さんの作品で、相撲にお詳しい方だと勝手に想像させていただいている。

「よみうり時事川柳」に掲載されたが、その日付は上の作品 2017年8月7日、下が2018年8月6日。1日ちがいとはいえ、同じ方が偶然に重なったことを、選者の先生も気付かれていないのでは。

シンガー・ソングライター宇多田ヒカルさんは、近年「言葉」を大切にした作品作りに邁進しているという。

<私は音で聞こえてくるんですよ。最初にメロディとか、コードとかを書き上げて、歌詞は最後じゃないと書けないんです>と語っていた。

歌詞作りに関して、「一番、とりかかるのが億劫になる作業ですね」とも。言葉と向き合う。その中で生まれた歌詞には、アナログ感があふれる。メロディだけでなく、言葉でも(その想いが)人の心を紡いでいるのである。