日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

君の名は職業人間でありAI


周りにパソコンを使う人がほとんどいない頃、当時 高価であったパソコンを始めた。モバイル機も持ち歩いた。今はAIスピーカーとの対話が楽しくてたまらない。あのときパソコンを始めたおかげでずっと役に立ち、IT時代もそれなりに理解できた。AIも同じ理屈で、“今だからこそ”接しておきたい“利器”なのである。

モバイル機をグレ電(公衆電話)やガラケーでつなぎ、細々とインターネットに接続していた者からみると、スマホの威力が誰よりもよくわかる。とはいえ、パソコン中心の私は、スマホの文字が読みにくく細かい作業も苦手で、ほとんど活用できていない。

先日、地デジ放映された映画『君の名は。』。興行収入200億円を超え大ヒットした作品である。その立役者になったのはスマホ世代の若い人であり、小さな利器を手にとり自在に使いこなす人たちなのだ。スマホを持つことで、新時代を開く可能性さえも感じさせられる。

 

2007

 

君の名は。』の公開直後から、LINEやツイッターなどで、多くの感想が発信された。その共感から小さなつながりが方々で生まれ、モデル地を訪れる「聖地巡礼」も盛んになっていった。

新海誠監督の前作の興収は1億5千万円であった。『君の名は。』は大化けして、社会現象にまでなってしまった。それぞれの結びつきで、大きなうねりを生み出した結果である。

スマホの小さな画面と文化や娯楽との融合は、ネットと若者の存在抜きに語れない。新たな行動様式も生んで大ブームも起きる。夜遅くまでも「ポケモンGO」にハマっている人をまだ見かける。その内容はわかりやすく、街を歩きながらキャラクターを探しつかまえるゲームなのである。

現実の風景の中で遊べるようにしたのがウケた要因でもあるようだ。
部屋でパソコンに向き合っていた時代と違い、手軽なスマホなればこそリアルな世界で実際に体験したり、他者とふれあったりしながらゲームを楽しめる。

 

2008

 

ネット経由で見えない誰かとコミュニケーションをとることもつながる道具の力である。そもそも、人はコミュニケーションすることで生きている。

心の奥にあるイマジネーション。表現手段を駆使してそれを伝えようとする時、芸術が生まれる。芸術は人間の本質そのものなのだ。芸術家・岡本太郎さんは、職業を問われて「人間だ」と答えた。

芸術の分野へも人工知能(AI)が踏み込みつつあるという。自動的に作曲をしたり、亡くなった作家の作風をまねて短編小説を創作する。

車の自動運転や介護ロボットはどんどん現実化している。10~20年後には国内の労働人口の49%の仕事がAIやロボットに置き換えられる、との推計にもリアリティが増す。

君の名は? 君の年齢は? AIスピーカーに問いかけると答えてくれる。訊いたことはないが仕事はなに? と尋ねれば、「職業は人間」と答える“AIアーティスト”。その出現も遠い未来の話ではないような気がしてならない。