日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

「がんばれもん」から「にこにこもん」へ

この時期、カメラを持って出かけようと思うと行き先に迷う。思い当たる場所もあるのだが、どうせなら紅葉になってから、とブレーキがかかる。とりあえず、幼稚園の運動会に行ってきた。
この夏、手に入れた一眼レフには18~200mmのズームレンズしか使用していないため、(ずっと使われないままの)望遠ズームレンズを装着して、試し撮りをしてみたくなった。その被写体としては、運動会が最適だからである。

 

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このゲートをくぐり抜けて、園児や保護者の方たちが、競技に参加するとのこと。思えば、生まれて初めての運動会を体験する子どもたちも多いだろう。自分にも初めての運動会があった。運動会に限らず、人生のスタートは、いくつもの「初めての門」をくぐり抜けるようなものかもしれない。その門が「がんばれもん」なら、励まされて背中を押してもらえるような気がする。

 

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仕事がお忙しいのだろうか。お疲れのお父さんもいる。この方も、お昼休憩のあとには「がんばれもん」をくぐって、娘さんとの親子競技にがんばって参加されていた。

 

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この日も真夏日の気温であった。帰ると真夏なみに両腕が日焼けしていた。その暑さの中で、さわやかなものを見た。園児たちがそれぞれのお友だちに、お菓子を配り合っている。
そんなルールがいつからできていたのだろう? と、うちの奥さんに聞いたら、うちの子どもの頃にもあったとのこと。
小さな子どもたちに「分け与え」の精神があるというのに、大人になると「自分さえよければ」との精神が目立つようになってくる。もちろん、私のことであるが。

 

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上の写真は、大きな半ズボンを親子で片方ずつ穿いて、二人三脚みたいにして走る競技である。お父さんが大きすぎて破れてしまった。娘さんの足をかなり引っ張っているが、後々も笑い話として語り継がれることであろう。
私も体験しているが、親子競技や綱引きには、マジになる魔力がある。ふだんはだらしのないフリをしているが、「本当はすごいんだぞ!」と、子どもたちに示したい本能かもしれない。

 

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「がんばりもん」をくぐり抜け、競技をがんばった園児と保護者たち。みんなうれしそうに、元気いっぱいで「にこにこもん」を出ていく。
きっとだれにでも、「がんばりもん」と「にこにこもん」はいくつもあるような気がする。ただ、入るときの「がんばりもん」はいいのであるが、がんばりきれずつらい思いをして、「にこにこもん」になかなかたどり着けないかもしれない。もし、「いやいやもん」が目の前に現れたとしたら、その門を「にこにこもん」になんとか変えてみせる。その意気込みこそが、がんばるということなのであろう。
ちなみに私は、仕事がたいへんなとき、たくさんの「にこにこもん」に出迎えてもらい救われた。「にこにこもん」の入り口にある赤提灯や暖簾を見るだけで、仕事から解放されたのである。

 

今週のお題「スポーツの秋」】