日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

思い立ったが吉日のアイデア

 

文化人類学者・川喜田二郎さんの著書である『発想法』(1967年)、『続・発想法』(1970年)を夢中で読んだことがある。とくに興味を持ったのがKJ法。

KJ法は、考案した川喜田さんのアルファベット頭文字からとった呼び名である。それはバラバラに存在している思いつきを整理して、筋道を組み立てるのに有効な手法であり、問題解決に結びつけていくための方法だという。

データをカードに記述し、カードをグループごとにまとめて、図解して論文等にまとめていく。現在ならカードを使わずとも、パソコンやスマホのアプリで同様なことができる。

イデアというのは頭の中に散らかった状態で生み出され、それをいかに保存・整理してひとつの考えにまとめていくかが課題となる。KJ 法はその整理と視覚化に役立つのである。

 

 

思いつきで頭の中に浮かぶさまざまな事象をカードに書き出し、並べてそれぞれの中で同じカテゴリーに属するものをグループ化する。それ以上はまとめられないというところまでグループ化して、それぞれのグループのカードに書かれている内容をつなぐと、いくつかのアイディアが浮き彫りになる。

小室哲哉さんが大ヒット曲を連発させた小室ブーム。あのときに初めて(音楽における)サンプリングという言葉を知った。そしてすぐに連想したのがKJ法である。

サンプリングは過去の曲や音源の一部を引用し、再構築して新たな楽曲を製作する表現技法だという。著作権の問題を回避できる範囲であるのなら、名曲の断片をつなぐいいとこ取りかもしれない。

さて、KJ法とセットのように紹介されるのがブレーンストーミングである。アイディアを生み出すための方法として興味深いのがそのルールだ。会議といえばダラダラと退屈なイメージであるが、その裏をかくような感覚なのである。

まずは、他人の意見を批判してはいけないということ。批判があると良いアイディアが埋もれてしまうからだ。

 

 

笑われはしないか、などと気にせず、思いついた考えをどんどん言う。そして、発言の順番がまわってきたら必ず何か言わなければいけない。“質より量”でできるだけ多くのアイディアを出すのだ。

他人の意見を聞いてメモをとる。そのメモを参考にしながら簡潔な発言を心がける。人と同じ意見はだめであるが、他人の意見に自分のアイディアを加えて新しい意見として述べるのはかまわない。発言内容は一度にいくつあってもよいのだ。

私自身、(仕事だけに限らず)KJ法とブレーンストーミングは長年使っている。居酒屋でミーティングして、いくつものアイデアが集まりその後の売上に貢献したこともある。

KJ法とブレーンストーミングは、考え方ひとつでかんたんに実行できるからいい。遊び感覚も織り交ぜると、より効果的だと思っている。