日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

叙情的な記録映画とテーマ曲

 

<青年よ、大志を抱け(ボーイズ・ビー・アンビシャス)>。語り継がれるこの言葉を残し、北海道の農学校を去ったクラーク博士。その晩年は苦労の連続だったらしい。

アメリカに帰国後、大学を作ろうとして失敗。次は鉱山に手を出し借金を膨らませ、貧窮の中で亡くなったという。それでも、青年を勇気付ける言葉は不滅だ。

世界では、(青年まで育つことなく)生まれたばかりの赤ちゃんが、毎日7000人以上亡くなっている。一昨年のデータで、生後28日未満で死亡した乳児の割合が最も高かったのはパキスタン。そして、貧困と紛争に苦しむアフリカ諸国が続く。

最も低いのは日本である。終戦直後の日本も乳児死亡率は高かった。その改善に大きな役割を果たしたのが母子健康手帳。市町村が妊娠した母親に手渡し、出産後も母子の健康をフォローする。

今、日本で誕生した母子健康手帳は海外にも紹介され、40カ国以上で使われている。

 

 

大正12年(1923年)のこと。東京駅前に旧丸ビルが完成して、三菱地所(オーナー)はビルの使い方をくわしく解説した冊子をつくったという。近代的なオフィスビルへ初めて入居するテナントの人たちに、注意してほしいことが多かったからだ。

“靴の泥や紙屑などで、館内を不潔にせぬこと”、“窓に植木鉢を置いたり、ハンカチや、手拭などを干さぬこと”、“勝手に、火鉢や石油ストーブなど、持込まぬこと”・・・云々。

2度目の東京五輪が開催される2020年は、(東京の前身)江戸に徳川家康が入った1590年から430年になる。江戸は戸数も少なかったが、幕府の経営により1世紀ほどで100万の人口を擁する大都会に成長したのである。

ほぼ同時代のロンドンの人口は46万人で、19世紀初めのパリも55万人であった。

 

 

行政の重要な部分であり巨大な消費都市の江戸は、埋め立てや上下水道の整備を含めた(家康の)都市計画と土木工事により、メトロポリス東京となる基盤を造ったようだ。

昨年の訪日客数は3119万人で、6年連続の最高を更新した。2020年には4000万人という目標を政府は掲げる。初めて1000万人の訪日客数を突破した13年から5年間で約3倍に増えた。

アジアの国や地域などからの訪日客が現状の大半を占めている。政府は欧米などからの誘客を強化するというが・・・。

1968年の仏グルノーブル冬季五輪にすばらしい記録映画がある。『白い恋人たち』だ。フランシス・レイさんが作曲したあの叙情的なとテーマ曲と美しい映像は、後々までグルノーブルを強く印象づけることになる。

1965年に公開された、市川崑監督の記録映画『東京オリンピック』も感動的であった。さて、来夏の記録映画はどうなるのだろうか。異常な猛暑の中、熱中症で倒れる人々が続出し、街中でゴミが溢れ道路は大渋滞。よけいなお世話だろうが、どうも叙情的なシーンが思い浮かばない。