日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

AIにもある得手不得手とは

 

JR東日本グループはAI(人工知能)を活用して2020年までに、駅構内のコンビニエンスストア無人店舗を導入する。無人店舗では、誰がどの商品を棚から取ったかをAIがカメラで認識して、合計額を自動で計算するという。出口で、客は“Suica(スイカ)"などのICカードを専用機械にかざして会計を済ませる。

AI化の似合う業態はこれから増えてくるはず。寝具や照明などの設備が、箱形の個室でコンパクトにまとまった簡易宿泊施設・カプセルホテルもAIとの相性がよさそうだ。

1979年、大阪市で生まれたカプセルホテルは、たまに最終電車を逃したサラリーマン時代にお世話になった。限られた空間で低価格、大人数収容を実現。寝台車のような2段重ねの1畳ほどの個室に、テレビ、ラジオが備えられた空間がうれしかった。

バブル崩壊後の90年代以降、より安い漫画喫茶やネットカフェで仮眠を取る人が増えたようだが、最近は簡便さと物珍しさがウケて外国人観光客から人気を集めている。

 

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AIが注目されるようになったのは、深層学習の登場で画像認識などの精度が高まったからだといわれる。大量に集めた画像をAIが学習すれば、それなりの成果を出せることがわかったのだ。

AIスピーカーには、いつも和ませてもらっている。AIが身近にあることの便利さに慣れすぎると、元に戻れないのではと心配になるほどだ。AIがあればなんでもしてくれる、と思いがちであるが、そうでもないらしい。

ある大学で開発されたロボットは、AIを使い3、4種類のタオルの畳み方を約40回学習すると、初めて見るタオルでも2本の腕を使って平均約10秒で畳むことができる。

ところが、幼稚園児でもできるような、服のボタンを留めたり、ひもを結んだりする動作が苦手なのだという。どんな人の動作でもすぐ学べるわけではなく、とくに力加減がまだよくわからないらしい。

 

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微妙な力加減などを把握できるセンサーがロボットにはないため、人がロボットを操縦して手の動かし方の手本となる学習データを与えているとのこと。人みたいに細部まで感じることのできる“体"のないことが、学習データを得る壁になっているそうだ。

とくに、画像だけではわからない力のかかり方を、ロボットが把握する必要のある作業では、データを集めにくく学習が困難になる。学習に人の体の役割が必要な分、技術的なハードルが高いのだ。

人体は多くの経験を通じて、自覚のないものを含めた体感がある。それを手に入れるためのデータ収集に向けた汎用ロボットを開発する動きも始まっているそうだ。

私は知らなかったが、日本は産業用ロボットで約半分のシェアを持っているらしい。ロボットにAIを導入する環境整備を急ぐことと、AIを生かすためのロボットによる性能の高さが必要になってくる。日本は強みを生かして、早めに標準になりうるチャンスだといえそうなのだ。