日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

自由時間は8万時間らしいが

 

体長10mのジンベエザメが神奈川県の小田原市沖3キロの海に現れた。本日のニュースで目撃情報が流れていた。

サメの体には浮袋がないため、泳ぎ続けないと海の底に沈む。深海ザメのオンデンザメは泳ぐのをなぜやめたのだろうか。一昨年、駿河湾で捕獲されたものは体長3メートル、推定年齢約100歳。オンデンザメは平均270年も生きると考えられている。

生物の進化とすれば、忙しく泳ぐのをやめて、とびきりの長寿を得たらしい。

<人生は“見たり”、“聞いたり”、“試したり”の三つの知恵でまとまっているが、その中でいちばん大切なのは“試したり”であると僕は思う>。ホンダ創業者・本田宗一郎さんの言葉である。もし、本田さんに270年の寿命が与えられたら、今も現役バリバリだったはず。

町工場から始まったホンダが世界的な企業に成長しても、生産現場へ足を運び、挑戦にちゅうちょすれば、「やってみもせんで、何がわかる」と、雷を落とした。

 

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創業してすぐの1946年、本田さんは旧陸軍が無線機の発電に使った小型エンジンを改造して、自転車に載せることを思いついた。交通機関が発達していなかった終戦間もなく、この自転車用補助エンジンが売れ、本格的なオートバイ開発の原動力になった。

失敗はつきもの。失敗したらその原因をよく確かめ反省してみることが大切。一番大切なことは勇気を出して試してみること・・・なのだ。

ホンダ、ソニーの躍進を肌で感じてきた多くの若者たちも、今は定年退職の世代である。定年後、生き生きとしている人は半数に満たないともいわれる。口では「定年後も忙しい」と言っていても、表情に充実感が失せている。

特に男性は、ひとりぼっちの姿が目につく。大企業や伝統ある会社で組織にどっぷり漬かっていた人ほど、現役時代との落差が大きい。社会とのつながりや居場所作りこそ、充実した毎日の決め手になる。しかし、定年後にかんたんには見つからない。

 

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なにごとにも助走期間は必要だ。定年後は60歳台からではなく、40歳代後半ないしは50歳から始まっている。「人生は後半戦が勝負」だといわれる。

定年後、自由な時間は8万時間もあるという。生き生きしている人たちは、小さい頃に好きだったことを(今の)活動へ結びつけていることが多い。宝物は案外、学生時代や入社後よりも、もっともっと前に隠れているのかもしれない。

現役の若者たちにも、働き方の変化がありそうである。政府が“働き方改革”の一環として推進に乗り出し、従業員の副業を推奨する企業も現れ始めた。

会社勤めをしながら別に仕事を持つ“副業”に関心が高まる。ある投資会社の社長も従業員の副業を歓迎して「多様な人材がいなければ会社は成長しない」と言う。

昨今の企業の平均寿命は20~30年といわれ、一つの企業で定年まで勤め上げることが難しくなっているのだ。収入が物価ほどには上がらず、収入を一つの会社だけに頼るのはリスクがある。収入源は多いにこしたことがないからだ。