元気の獲得は生活との調和?
「24時間戦えますか!?」
懐かしいフレーズである。バブル全盛時、この合言葉で栄養ドリンクのCMが流行った。
仕事が入れ食い状態で人手不足になる。欠員でも出たらもうたいへん。毎週、募集広告を出しても効果なし。売り手市場のため、若者たちは条件のいいところへ集中。
ひどいときは、2人分や3人分の仕事があたりまえ。休日出勤をしても代休はなし。
好景気を背景にしたサラリーマンのかけ声だったにしても、今の時代には受け入れ難いフレーズなのかもしれない。あの時代より、給料の基準はだいぶ落ちていても、仕事以外に大切なものが増えたからだろう。
“24時間戦えますか”の商品は「リゲイン」であったと思う。
Re(再生)+gain(獲得)。
バブル時代、おそろかになった“生活との調和”を再生してこそ、元気が獲得できる。
そんな解釈も悪くはないだろう。
身近な言葉の意味を紐解いてみるのもおもしろい。
知ったかぶりの隠居がお茶を飲んでいるところへ八五郎がやってくる。
落語の『薬缶(やかん)』である。
「知らないものはない」と広言する隠居が気に入らぬ八五郎は、言い負かそうと立て続けに問いかける。
魚の名にも話が及ぶ。
「じゃあ、『平目』は?」
「平たいところに目が付いてるからヒラメだ」
「ホウボウは落ち着きなくほうぼう泳ぎ回るから」。
口から出まかせである。
マグロはと問われれば、「真っ黒だから」と説く。
「だって、まぐろの切り身は赤(あけ)えじゃあありませんか」と、納得しない八五郎。
「だからおまえは愚者(ぐしゃ)だ……切り身で泳ぐ魚がどこにいるか」。
昨年、遺伝子組み換え技術で、通常の2倍ほど速く成長するサケが米国で開発。
食品として販売していいとの、米当局のお墨付きも出たという。
いつかは、そのピンク色の身が店頭に並ぶ。
遺伝子を組み換えた魚と表示する義務もない。
穀物の遺伝子組み換えは普及し、牛の成長をホルモン剤で速めている国もあるらしい。
SAKEが世界で新展開だという。
それも、欧州の王室が催す晩餐会から街のレストランまで・・と。
世界中、日本酒(SAKE)が様々な場面で飲まれるようになっている。
日本酒の海外輸出(数量)は、2003年の8270キロ・リットルから、13年の1万6202キロ・リットルへと10年で倍増。輸出額では、同じ期間に39億円から105億円と3倍近く増えているのだ。
国内の人口減少が見込まれる中、日本酒業界の活路は、高級品の需要も期待できる海外市場にあるそうだ。日本各地の蔵元による、あの手この手の情報発信がその原動力になっている。
まだ観る機会はないが、日本酒を題材にした映画も生まれ、東京とハワイの映画祭で上映されたようだ。SAKEの海外市場への展開も新たな段階に入り始めた。
この数日、気温がだいぶ落ちてきた。サケの話をしていたら今夜あたり久しぶりに熱燗で一本いきたくなってきた。とくれば、鍋料理がよさそうだ。