日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

なぜか腑に落ちない減少傾向

 

ひねくれた視点の面白い話が好きである。
童話作家アンデルセンさんは、母親に職人の道へ進めといわれ、<ぼくは有名になりたいのです>と言い放った。そして才能は開花したが『醜いアヒルの子』を書き、イジメられっ子を励ますことは、人生の第一目標ではなかったとか。

フランスの作家・ポール・モランさんは、モード界に君臨したココ・シャネルさんを<皆殺しの天使>と評した。シャネルさんはモランさんに真意を語った。

<自分の好きなものをつくるためではなかった。何よりもまず、自分が嫌なものを流行遅れにするためだった。わたしは才能を爆弾に使った>と。

ギャング映画『現金に手を出すな』は、ジャン・ギャバンさんの代表作である。
日本公開は1955年。今や、現金を“げんなま”と読める人はどれだけいるのだろう。

“げんなま”がトランクに詰まった札束を想像するのに対し、“げんきん”は財布に入る程度のお金だろうか。最近、“げんきん”で信用を失う政治家もいれば、架空発注で“げんなま”を不正受領したNHK関連の社員もいる。

 

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いつの世も、お金にまつわる犯罪は後を絶たぬ。と思いきや、窃盗犯罪が減少傾向にあるというのだ。2015年の刑法犯件数(認知件数)は109万9048件(前年比9%減)で戦後最少だったという。

ピークだった2002年(285万3739件)から約6割の減少で、減少分の約9割は窃盗が占めており、少年犯罪が減ったことも影響している。外から壊しにくい強固な窓やカギの普及のほか、防犯カメラの貢献が大きいといわれている。

警察の隠語で、忍び込みを得意とする泥棒は“のびし”というらしい。背広にネクタイ、めがねなどで、いくら営業マンを装っても、侵入現場を撮られたら“のびし稼業”は成り立たないだろう。

また、駐車場、自動販売機、オートバイなどの防犯機能も強化され、特殊な金具で錠前を解く「ピッキング」を防止する鍵も普及したようだ。2015年の人口1000人当たりの認知件数を示す“犯罪率”は8.65で、戦後最も低かった2014年の9.54を更新した。

 

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窃盗は80万7605件(前年比10%減)で、2002年の237万7488件の34%になった。
自動販売機狙いが(02年比)92%減、車上狙いが(同)85%減、オートバイ盗が(同)82%減で、これら街頭犯罪の減少幅が目立っている。

15年に検挙された少年は02年の14万2594人に対して、3万9501人と約3割までに減少している。2015年は殺人(未遂を含む)も933件(前年比12%減)で、戦後最も少なかったようだ。

詐欺は3万9439件で前年より5%減ったが、振り込め詐欺が1474件増加し、1万2729件に達した。

認知件数が戦後最少を記録する一方、検挙率が32.5%にとどまっている。検挙率が50%以上で推移した1980年代との比較では低調が続いており、検挙率の向上が課題になっている。検挙率の低さが目立つのは窃盗で、28%とほぼ4件に1件の比率にとどまる。

 

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警察庁によると、容疑者の取り調べで、余罪事件の供述を得られにくくなったことや、地域社会のつながりの希薄化で、聞き込み捜査が難しくなっていることが背景にあるらしい。

昨年、兵庫県伊丹市では3年間で防犯カメラ1000台を市内に設置すると発表した。
1平方キロ・メートルあたり約40台という高密度になる。

かつて、安倍首相の施政方針演説に出てきた犯罪用語は、ストーカー、詐欺、児童虐待の3つであった。どれも防犯装置では防ぎきれない。警察官のやる気や関係機関との連携、地域の見守りなどと人が頼りだ。

数学にはふしぎな定義があるらしい。0に0をかければ0だが、0を0乗すると、1になる。無から有が生まれるのだ。0に0をかけるやり方ではたぶん、なにも生まない。