バットマン現る!?
前回のブログで、虫に好かれて困る、ということを書いていたら、今度はたいへんなヤツがやって来た。
3日前の夜、仕事を終えて帰宅した。酒を飲む支度中に家の中がガサガサしていた。よく見たら黒くて大きな蝶、または蛾のようなモノが隣室のダイニングをグルグル飛び回っている。
この日は、うちの奥さんが帰省中で私ひとりだけ。とにかく、お酒を飲むのが先決と思い、無視することに決めた。
しばらく飲みながらくつろいでいたが、隣の飛行ブツは相変わらずうるさい。ようやく腰を上げて確認に行ったら、蝶や蛾とはちがう飛び回り方で動きもかなり早い。
そして、よく見ると翼がとんがった独特の形をしている。
「バットマン!!!」
思わずこころの中で叫んでしまうほど、バットマンのイメージに近い。それもそのはず。こいつめはバットマンの本家本元、コウモリであったからだ。
コウモリを見たことなど一度もなく、あえていえば動物園の隔離室にいるのを見た程度である。とにかく気味が悪くて、どうして家から追い出せばいいのか。そればかりを考えていた。
元来、私は殺生が嫌いでどんなに小さな虫でも、外に出して生き延びてほしいと願う主義である。
すんなりと出ていってくれるとは思わないが、コウモリめがけて新聞紙を丸めて向かっていった。
何度か空振りを繰り返したが、今度はリビングとダイビングの両室を使い、す早い動きで私をかわした。でも、なにを勘違いしたのか、私の方に向かって逃げてきた。そこで私の一撃が功を奏した。
そして、絨毯の上に落ちてうずくまった。
うずくまったその姿は、薄いベルベットの布のようである。
翼は柔らかそうで、薄いゴムのように伸縮するみたい。
死んではいないようだが、おとなしくなった。
もしかして死んだふりなのかもしれない。
このチャンスを逃がせない。器具で軽くつまんで5階のベランダから、夜空に向けて放った。つまむときに、翼をバタつかせていたので、きっとどこかで生き延びてくれるであろう。
それにしても気味の悪い体験をした。