日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

ややこしさが付きまとう光景

 

雨がよく降る。わが地域では8月を除き雨の日がとても多い。

その昔に気象庁は面白い調査をやっていたそうな。1960年代は、人々がいつ夏服冬服に着替えて、やめるのはいつなのか。

また、こたつの使い始めと終わりはいつなのかを各地で調べた。当時は蚊帳や火鉢も対象だったとか。まさにそれは、“生活季節観測”の原理だったのだろう。

未開社会の経済原理では、人類学者マルセル・モースが“贈与と返礼”にあると説いたという。

仲違いしそうな部族の間では、食料や財産が贈られ、受けた側はそれに見合う礼を尽くす。それが、略奪的な振る舞いを慎む慣習として社会に定着したとのこと。逆にみれば返礼を怠れば平和の均衡は崩れそうだが。

20世紀の戦後は、大量生産・大量消費の歯車を回し続けてヘトヘトなのか、今では「そもそも買いたい品が思い当たらない」といった声もある。これが“成熟社会”というものらしい。

 

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食卓がありテレビもある。そこに家族が集まり、和気あいあいとご飯を食べる。かつての“お茶の間”の定番イメージであろうか。わが家では、そんなだんらんの場は失われているが。

某研究所の調査では、スマホを持っている人が7割を超え、ネットの利用時間も10年前の倍以上になっている。家族がそろっても、それぞれスマホと向き合って過ごす。

お茶の間の主役だったテレビもネット配信の視聴が増えて、変化を求められているようだ。会話にしても、テレビ画面かスマホ画面を見ながらで、お互いの顔を見ることも少ない。ある意味、コロナ対策にはいいのかもしれないが。

経済のお話では、いつの時代も増税は歓迎されない。激動の「昭和」が終わり、「平成」となった1989年に、初の大型間接税として3%の消費税が導入。当時の新聞の投稿欄にも<近ごろは数字の3が嫌になり>などの川柳が連なり、国民の反発は強かった。

1年前の10月は、2度も先送りされていた10%への引き上げが、実施。“3が嫌に”も、5%、8%と増率され、「令和」の幕開けはついに2桁だ。

 

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3円で壺を買った客が、欲しかったのは6円の方だった、と番頭に交渉。買ったばかりの品を客は3円で売り、先に払った3円と足して6円になると言いくるめ、値段が倍の品物を持ち帰る。この矛盾を見破るのはちょっと難しい。(古典落語『壺算“つぼざん”』より)

税率は10%と8%の二通りで、同じ食品でも飲食店で食べるか、持ち帰るかで異なるややこしさが付きまとうが、“損している感”は拭えない。

買い物も食品は8%、酒類が10%と異なる。酒呑みの私は不満でいっぱい・・・かと思いきや、酒類企業さんの頑張りで増税前より安かったりと。フルーティな酎ハイなどは自販機のジュースより安くて、本当に助かる。

国からも10万円の給付金をすごく早くいただけ、8月納車の新車のサポカー補助金も9月に入金された。マイナポイントの5千円もしっかりもらった。と、ウカれてはいるのだが、どこかになにかの矛盾が・・・あるような気もしてくる。