日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

本来と異なる用途に商機あり

 

今秋に始まったテレビの連続ドラマはけっこう楽しい。大好きな『結婚できない男』が13年ぶりに復活、『時効警察』も12年ぶりの復活である。

あと、女優・波留さん主演のドラマ『G線上のあなたと私』は、見慣れた地元周辺のロケシーンがとても多いので、背景まで気を入れて観てしまう。

バイオリン教室で知り合った3人が、それぞれに待ち合わせて、一緒に練習するシーンも多く登場する。その場所は、カラオケボックスなのである。

防音設備の整うカラオケボックスは、周りへの迷惑を気にせずに利用できる。カラオケ業界でも、カラオケボックスを“歌う”以外に・・・と、活用するサービスが広がっている。

室内で自分の好きな映画などを鑑賞できるサービスに力を入れたり、ボードゲームの無料貸し出しを始めたところもあるようだ。

 

 

背景には、カラオケ自体の先細り感があるという。1995年に国内のカラオケ人口は5800万人を超えたが、近年は4700万人程度まで減少。仲間や会社での飲み会が減り、2次会でカラオケに行く機会も少なくなっている。

各社は、本来の目的とは異なる用途に商機を見いだそうと必死なのだろう。

また、飲食店などではメニューはそのままでも、個人席(スペース)を用意して、スマホの充電、利用ができて飲食を楽しめるようにしている。利用スペースを改良することで売上が伸びているのだ。

サービス形態はちがっても、“個室化ビジネス”ということがポイントになるようである。複数の人で自動車を共有するカーシェアリングでも、移動手段での利用以外で使われ始めているとのこと。

仮眠や読書など、手軽な個室として利用する人がいるらしい。また、企業の営業社員がカーシェアで借りた車を、営業先への電話をする「オフィス」として利用するケースもあるという。

 

 

首都圏400人のカーシェア利用経験者で、利用方法についての調査を、昨年に大手通信社が行った。その中で、移動以外の用途にカーシェアを使っている人は約13%だった。その中の内訳は、仮眠64%、友人や家族との電話が40%、読書34%とのことである。

短時間でも利用でき価格も安いので、手軽な部屋と考える利用者が多いようだ。思いついたときにスマートフォンやネットで、(15~20分単位という短い利用時間から)簡単予約ができるのも魅力のようだ。

仮に1時間だけ利用したとして、(車種によっては)喫茶店のコーヒー1杯程度の負担だというからすごい。

<ものがゆるみ、ほどけ、流動し、とけていく>。国語学者大野晋さんいわく、「名詞の“時”は動詞の“解ける”と語源を同じくする」という仮説を唱えた。同様に、<時代の流れで、使い方もほどけ、流動し、とけていく・・・>のではないだろうか。

 

 

今週のお題「紅葉」