日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

何事も因果関係はあるだろう

 

巨体のクジラの豪快な漁は有名である。魚の群れを海面に追い詰めて、海面に突進して大きな口を開け、魚群を一気にのみ込む。

南国タイの沿岸に生息するカツオクジラは、独自に省エネ型の漁を編み出したようだ。海面近くで立ち泳ぎをしながら口を開け、中に魚が流れ込んでくるのを待つだけである。立ち泳ぎする時間は平均で約15秒。口を開けたまま、尾びれや胸びれを動かして泳ぐ。

カツオクジラによる立ち泳ぎの漁を観察できるのは、今のところタイ沿岸の集団だけらしい。その一因としてタイ湾の水質汚染がある。富栄養化が進む湾では、特に深い場所の酸素が乏しい。そのため魚は、海面近くへ自然に集まる。

そのため、魚を追い詰めるより、海面で待ち構えていた方がエネルギーを使わず、効率良く魚が食べられる。とはいえ、カツオクジラの成体の大きさは10メートルを超える。建物で言えば3階建て以上の巨体なのである。

 

 

風が吹けば桶屋が儲かる”とは、ある事象の発生が、関係のないと思われる場所や物事に、因果関係が及ぶことの喩えである。

残り僅かな平成も、約30年間で世の中がめまぐるしく変わっている。

日本有数の繁華街・銀座も、バブルを経て不景気になれば、クラブ等の持ち主の自宅へ取り立てが訪れたという。地価は乱高下して、企業の交際費もどんどん右肩下がりになった。1990年代半ばに3千件弱あったクラブやバーは、半分以下に減った。

バブル期の1980年代後半は、飲めば仕事が決まるという状態で、何億円という取引が
クラブの店内で決まっていった。銀座4丁目の地価は今の1.5倍。アフター後にはお客さんから、タクシー代と言われてティッシュに包まれた5万円を渡された。

また、お客さんからゴルフを誘われるとファーストクラスでハワイへ行った。ハワイは、今でいう“熱海に行こう”、という感じだったらしい。

 

 

バブルの因果か、銀座からかわいい女の子がいなくなっていく。多くのクラブは、お客さんのツケを女の子が背負うルール。景気が悪くなり、支払いが滞るお客さんが増えたことで、人気のある女の子の借金が増え、別の仕事を求めて銀座を去っていく。銀座のクラブの平均寿命は6カ月とも言われた。

<聖人は未病を治す>(貝原益軒さんの『養生訓』)。予防の大切さを説いているのだろう。心がけのよい人は病気に至る前に体を治す。

こちらはいかがか。<私は毎朝歩いたり何かしているから医療費がかかってない。たらたら飲んで食べて、何もしない人の分の金(医療費)をなんで私が払うんだ…>。

自民党での前総理大臣・麻生さんが首相のときの語録だ。10年前である。益軒さんのようなことを言いたかったのか。社会保障制度は国民相互の助け合いで成り立ち、個人レベルの損得勘定とは違うはず。

同じ内容の話を最近もどこかでしていたが、相変わらず安酒場でつぶやく愚痴のごとき迂闊な発言が過ぎる。