頭でわかっても違和感がある
流行語や新語の意味をわからず困ると感じる人は、7年前の40%から55%に増えているらしい。その割合は加齢とともに高まり、60代では70%近いとのこと。
上の世代がスマホなどからネットで、若者の言葉を頻繁に目にするようになったからなのだろう。
加齢で増えるものに度忘れがある。顔まで浮かぶ有名人の名前が出ないのは日常茶飯事。無理して調べず、思い出すまでの時間をゲーム感覚で楽しんでいる。AIスピーカーに教えを請うこともある。聞き方が上手くいくときは、見事に答えてもらえる。
なんでもネットで調べるクセがつくと、“自分の悩みは自分で引き受ける”という自律心を、育てたりすることができなくなってしまう。
その理屈なのか、難しい「数独」で時間をかけながら解くのが好きである。コンピュータにお願いすれば一瞬で答えを出してくれるが、まずは自分の頭で考える訓練である。
丸紅情報システムズという会社が、「胎児3Dモデル 造形サービス」を行っているという。いったいなんのことかと思えば、妊婦のおなかの中の赤ちゃんを、3Dプリンターで再現するサービスなのだという。
写真撮影だけでもすごいと思っていたが、今ではおなかの中の赤ちゃんを3Dプリンターで再現して、お手元に・・・とのことらしい。
産婦人科医と連携し、出産の記念や、家族へのプレゼントにすることもできる。
再現では、おなかの中の赤ちゃんを超音波で検査する“4Dエコー”の立体的な画像を使う。指をくわえたり、笑ったりする愛らしいしぐさを医師が撮影し、提供同社の最新の3Dプリンターを使い2~3週間でアクリル系樹脂製の置物が完成する。
少子化のこの時代なればこそ、産まれる前からの新たなる商戦が始まるのか。
作家・司馬遼太郎さんは土地を公有にすべしと、1970年代半ばの対談で訴えていたようだ。
不動産に熱を上げる風潮は投機の対象となり、小刻みにした土地をたがいにつかみ合っては投げ合うような時代であった。司馬さんは、後の不動産バブル危機も察知されていたかもしれない。
持ち主が誰か分からない。分かっても連絡が取れない。そんな状態の土地は、九州の面積を超えているとのこと。農地や山林などの値段が下がり、相続しても仕方ないと思われた土地が、登記されず宙に浮いてしまう。
今では、(司馬さんのおっしゃるように)所有者不明の土地を、“公共の目的で使いやすくしたらどうか”との議論も始まったらしいが。