日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

身をさらすか隠すかのゲーム

 

NHKの朝ドラや数々のドラマの主題歌を作り歌い、自身もドラマ・映画に出演。あの『逃げ恥』ではドラマと主題歌『恋』が大ヒットを記録した。“自由な遊び心”を持つ星野源さんは、コメディアンとしての一面ものぞかせる。

テレビの草創期にも、音楽・演技・笑いと多彩な才能を持つマルチタレントが大活躍した。その元祖のクレージーキャッツは、音楽バラエティー『シャボン玉ホリデー』を始め、メディアのジャンルの垣根を超えて縦横無尽に駆け回った。

かつては、自由奔放な遊び心がテレビの活力であった。マルチな活躍をする星野源さんも、クレージーキャッツを敬愛するという。

 

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今は誰もがSNSを通じて、遊び心を発揮できる時代になった。スマートフォンで写真を撮ると<一般公開で投稿します>と画面表示され驚くこともある。

うっかり同意すれば写真と共に、撮影者や位置情報を世界中と共有することになる。

インスタグラムで目を引く写真が“インスタ映え”と持てはやされ、自分の“楽しい今”を共有するのが今風らしい。買う気もないのに写真だけ撮って店を出たり、投稿のためだけに食べきれないほどの食事を注文する人もいる。

リア充アピール代行」という新しいサービスも現れているようだ。たとえば、友達を装ったスタッフが一緒に写真を撮って、日々の充実ぶりを演出してくれるのだ。

リアルでなくてもいい。ネットの世界での自己実現を重視する人たちにとって、写真を共有することが生きがいなのだから。

ただ、自分の個人情報を世界中と共有することの危うさもある。ピースサインを作った指から指紋まで盗まれるらしいので。

 

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個人情報を隠しながら、才能を競う粋なゲームを楽しむ方たちもおられる。俳人には句会好きが多いという。句会に出るから句を作ると言う人もいるとのこと。

参加条件はまず自作の句を提出すること。次に手分けして、集まった句を書き写して筆跡から作者が判ってしまうのを防ぐのだ。そのことで、先生もベテランも初心者と同じ土俵に上がる。

参加者は良いと思う句を選んで発表し、批評し合う。その後で作者が名乗り出るルールなのだ。句会にはスポーツのようなゲーム性があり、その醍醐味が忘れられず、俳人は句会の虜になっていくらしい。

私もそのゲーム感覚がよくわかる。一年間であったが、シナリオの勉強を真剣にした。毎週、1篇の10分ドラマ程度の短いオリジナル作品を書き、みんなで批評をし合う。100mダッシュの如く書きまくった。発表するのも、批評するのも“ひとり一票”である。

いつしか毎週書けず、遅れをとる(批評のみの)人たちが出てくる。人の批判をする度、自作のクオリティを高めなければならず、ますます書けない。書いていないと腕は落ちる一方。矛盾の落とし穴で書けなくなる方は多い。

ブログでも、“読み” “書き”で、同期のお仲間たちが多くいたが、今はほとんどお見かけできない。