日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

“逆もまた真なり”の説得力


いい天気といえば、晴天に決っている。そう思い込むことへの疑問を感じることがある。

当たり前のことを書き連ねた文章であるとの謙遜か、詩人・土井晩翠さんは随筆『雨の降る日は天気が悪い』と昭和の初めに書いている。

「親父は男でおっかあ女」、「唐辛子は辛くて砂糖は甘い」などと自明のことを述べた言葉はよくある。

晩翠さんはその表題に触れて、しかしながら・・・と記した。
<日照りが日常の土地では、「いい天気だね」と雨空を仰ぐのかも知れない>と。

「花粉症川柳」の入選作で、<晴れよりも 雨がうれしい 花粉症>という一句もある。

 

1808

 

立春のあと、初めて雪を交えずに雨だけが降る日を“雨一番”と呼ぶ地方もあるらしい。
地元の人にはこれも、待ちかねた“いい天気”の雨に間違いない。

酒の飲み過ぎはいけない。愛煙家も喫煙場所がどんどん追いやられている。
それは、からだによくないから? その抑圧によるストレスで、からだがおかしくならないのだろうか。

日本酒好きだった古今亭志ん生さんは、池田勇人元首相の気配りにとても喜んだ。
<築地あたりであたしが一席やって、帰ろうと思って車へ乗るてえと、『これは師匠に…』といって、車のなかへ一升びんを入れてくれるんですよ。恐れいってしまいます>。半生記に書いた。

そして、「酒は米の精だから体にさわらない」と語った志ん生さんである。

 

1807

 

一昨年のタレントイメージ調査で(二枚目タレントたちを押さえて)好きな男性タレント1位に輝いたのはマツコ・デラックスさんであった。

毒舌キャラなのに、その人気の秘密は何なのか。
マツコさんの発言は、自分がその場で実感した“生の言葉”なのだそうだ。

それでも局としては、安心感を持って起用できるという。
マツコさんが叩くのは強者であり、弱者には優しい。決して上から目線にもならない。
だから、“炎上”しない。

マツコさんは自分の人気を過信しないところがあり、“最強の素人”なのだ。

<この人気もいつまで続くかわからない>と冷静に見ているようで、体制におもねらない。だからこそ本音の発言ができるのかもしれない。

本音の発言といえばかつて、物理学者・アインシュタインさんは語っていた。
<第3次世界大戦はどう戦われるのでしょうか。わたしにはわかりません。しかし、第4次大戦ならわかります。石と棒を使って戦われることでしょう>。とても重い言葉である。