日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

知らないことの多すぎる気が

 

こうしてなにかを書こうとするたび、知らないことが増えてくる。

人類最大の天敵は?
マイクロソフト創業者ビル・ゲイツさんいわく「蚊」だと言う。

<蚊は破局的な病をもたらす。最悪はマラリアで、毎年60万人以上が(蚊の)犠牲になる>のだと。

その他の動物では、世界で毎年サメが10人、ライオンで100人、蛇で5万人が犠牲になる。最多の蚊は72万5000人と桁違いである。
叩けばつぶれてしまうほど小さ蚊こそが、大きな脅威なのである。

“不器用”という言葉が株を上げたのは、高倉健さんの渋いせりふによってだという。
本来、否定的な意味だったのが、その中にあった好意的なニュアンスが膨らんだ。
そして、いまや“器用”を超える褒め言葉になっているようだ。

同時に二つのことができない意味の揶揄ながら、飾らぬ正直者という含みもあった。
なんでもこなす人がを“器用貧乏”と称されることもあるため、“不器用”と言われれば素直に喜ぶべきか。

 

1675

 

1963年春、「ホテルニューオータニ」の建設工事が始まった
1年半後に東京五輪の開催が迫っていた。

当時、外国人の宿泊施設が圧倒的に不足で、ホテル建設は重要課題だった。五輪に間に合わせるため、様々な工夫が凝らされる。

そのひとつに、「ユニットバス」があった。
東洋陶器(TOTO)が施工業者から相談を受けて考案し、初めて導入された。
浴槽とトイレ、洗面台を一体とし、現地で組み立てる方式は工期の短縮につながった。

<将棋ソフトが1秒間に1800万手を読むと聞いて「ほほう」とうなり、新型ロケットの管制業務がパソコンわずか2台でなされると聞いて「ほほう」とうなる>。

3年前の新聞コラムにあった文面である。

そして、「ついにそういう時代が来るか!」と、驚いたニュースにふれる。
人が運転しなくても目的地にたどり着ける“自動運転カー”を、日産自動車が2020年までに発売するとの新報道だった。

今や、その“自動運転カー”も完成形に近づき、走行テストをしている段階である。

 

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私の住むところでは、(台風の影響か)秋の風を感じ始めている。

<秋は、ずるい悪魔だ。夏のうちに全部、身支度をととのえて、せせら笑ってしゃがんでいる>は太宰治さんの『ア、秋』の一節だ。<秋ハ夏ノ焼ケ残リサ>ともある。
晩夏が胸に一抹の感傷を引くのは、太宰さんもいっしょか。

夕暮れ時の蝉時雨にツクツクボウシの声が際立つ。哀調を帯びた調べに、行く夏を思う。

<入道雲にのって/夏休みはいってしまった/「サヨナラ」のかわりに/素晴らしい夕立をふりまいて>(高田敏子さんの詩『忘れもの』)。

昨年も、一昨年も、この時期には<もう一度 もどってこないかな>との感傷がよぎった。こうして、毎年の季節が忙しく過ぎゆくが、夏の忘れものの如く、知らないことが置き去りになり、どんどん増えてゆく。