日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

「粋な師走」に締めたいが無理か

 

2014年もあと2週間。毎年のことであるが、この2週間の時間経過はとくに早い。
今から50年前は1964年(昭和39年)である。新幹線が開業し、東京五輪が開催された年だ。「ものづくり日本」がその本領発揮である。

高度経済成長の第2期は、1965~1973年といわれる。1964年は日本人が物質文化のスタートラインに立った頃であろうか。
今は、あのチョコレート、あの即席メン、あの車等、大衆商品が続々と発売50周年を迎える。あの輝かしい時代の香りを思い起こす。

 

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国文学者・池田弥三郎さんが富山県魚津市の大学に勤めていた頃、東京にいる友人の文芸評論家・山本健吉さんへ手紙を書いた。
文面はただ一行、「ブリさし、イカさし、さしすせそ」。

<こちらの魚はうまいぞ、一緒に飲みたいね>という池田さんの心を読み取った山本さんの返信もただ一行。「タラちり、フグちり、ちりぬるを」。
<こちらにもうまいものがあるよ、会いたいね>、と。

 

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短い文面で心の通い合う友は、燗酒(かんざけ)や鍋料理よりも温かい。
ご両人の粋な応答をぜひ真似てみたいものだ。

気温の低い日が続く。先日、<東京都心で霙(みぞれ)が・・>などというニュースをみた。
都心の初雪は年が明けてからが普通だが、今年は街にクリスマスソングが流れる頃の白いお披露目でも、おかしくない寒さだ。

 

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昔ながらの言葉遊びである『創作四字熟語』を某生命保険会社が一般から募り、歳末のこの時期に発表している。
これまで<圏外孤独(けんがいこどく)>(2000年)、<様様様様(よんさま)>(2004年)、<伸弥万称(しんやばんしょう)>(2012年)などがある。

2004年に『冬のソナタ』がブームになり、2012年は山中伸弥さんがノーベル生理学・医学賞を受賞した。昨年の優秀作品には「異口同音」をもじった<何時答今(いつとうこん)>(今でしょ!)や、「是々非々」をもじった<jj日日(じぇじぇひび)>が並ぶ。

 

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仕事で、私生活で、おそらくは良いことばかりではなかった一年だろう。
遊びごころを来年への景気づけにして、ゆく年を振り返るのもいい。

2014年の『創作四字熟語』で目につくのは、<日本低円(日本庭園)>や<五八至十(ごはしじゅう)>。「消費税8%は10%への通過点?」の但し書きがあった。
<菜高価格(最高価格)>、<蚊無安全(家内安全)>などと、値上げや蚊に刺されて右往左往である。

<紀翔伝説(起承転結)>では、スキージャンプ葛西紀明選手が41歳でメダル獲得し、まさにレジェンド。<青光褒祝(成功報酬)>において、青色LEDの開発で日本の研究者3名がノーベル物理学賞を受賞。<雪歌繚乱(百花繚乱)>となれば、映画「アナと雪の女王」の大ヒットで日本全国が「レリゴー!」の嵐。

いろいろあった今年も、あと2週間・・・。