日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

秋元康さんがAKB48を結成する1年前の講演を1枚のA4メモから再現してみる

 

その講演は、2004年10月31日に行われた。場所は東京ビッグサイト・TFTホールに於いて、「JTいきいきフォーラム」からのものである。

一昨日、私の部屋を整理していたら、この講演のメモ(A4サイズ)の用紙がひょっこりと現れた。十年ちかく前、聴きながら書き留めた言葉の断片だけであるが、見るだけで内容が浮かんできた。その講演以降は「一行日記」のお話以外、まったく記憶になかったが。

さて、この講演の頃にAKB48はまだ世に出ていない。AKB48劇場での初公演が2005年12月との記録があるので、秋元康さんは、この時点でAKBの構想や準備があったかどうかはわからない。もし、あったとしたら、今のようなビジネスとしての成功は考えていたのであろうか。

 

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講演の題名は『秋元流人生論』のようなものであったと思う。「わがままになりたい」という言葉で講演は始まった。キーノート・スピーチなどで、秋元さんが(当時)この言葉をよく使っていたらしい。

この歳になると、食わず嫌いや好き嫌いがあってもいいのではないだろうか。それは、趣味や人間関係についてもである。八方美人はダメ。好かれるよりも嫌われる勇気を大いに持つべきである。たとえば、幕の内弁当は記憶に残らないであろう。一品ごとの方が好きになれる。それぞれの料理の格も感じられる。人に対しては10人より1人と気が合う方がいい。

 

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今まで、ヒットを出す人は一ヶ所にずっといる。そして、同じことをしている。どっしりと構えているので、人も寄ってくる。しかし、人生に成功はないかもしれない。未知で知らない所を歩き始めてみたらどうだろう。なんだろう?と人が付いてくるかもしれない。そしてジタバタ生きる。悩み、ジタバタしてみるのだ。

目の前に壁が立ちはだかったら、右か左に逃げろ。人の目を気にするくらいばからしいことはない。

 

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自分の価値観や空間は気分で見かたが変わる。金に換算した判断は悲しいものである。自分の判断から、自分の本当にほしいもの、自分にとって必要な情報だけを集める。

捨てる勇気は必要である。本とか洋服をどんどん捨てる。録画ビデオやDVDをため込むと整理がたいへんになってくる。バイトを雇って整理したりすることも。その点、レンタル店の利用は、整理できているからかんたん。

キープしようとするからもったいないのである。シンプルに生きることが大事である。歳をとるたびに時間がなくなる。やりたいことの時間を見極めて、もったいない時間を切り捨てる。

 

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同窓会はタイムマシンのようだ。久しぶりに会う同窓生たちの老いがわかる。それは、鏡にうつるわが身を見ているようなものであろう。老いることとは、「初めて」の体験がどんどんなくなること、なのかもしれない。自分の中で「初めて」をどんどん探してみよう。きっと若返るはずである。人のことを気にしない。百人いれば百人のスタイルがあるのだから。『冬のソナタ』は純でシンプルなところが受け入れられた。

一行日記を書いてみよう。三日坊主になりがちな日記も、一行で綴れば続くはず。今日という一日をどう生きたか。この一日は自分にとって? なんでもいいから一行の日記にしてみる。その日記は生活のヘソになるはず。

幸せは自己満足のキープかもしれない。冷蔵庫の中身の如く、なにが作れるか考えること。これも幸せであろう。

  

話し言葉の断片をつなげたため、文章としてのつながりが不自然だったかもしれない。この講演後、秋元さんがメインのパネルディスカッションに続く。その部分のメモのご紹介はまたの機会にでも。