日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

懐かしさとの再会

学生時代に、戦後の無頼派と称される太宰治坂口安吾織田作之助の作品を読み漁ろうとした。太宰さんはほとんど読めたと思うけど、あとのふたりの作品がなかなか手に入らなかった。新刊、古書のいろんな書店で探したり、多くの図書館にも通った。でも、だめだった。それが青空文庫の中にはあった。

青空文庫というのがあるのは、以前から知っていた。利用したこともあったが、限られた作品だけ、とのイメージだったのである。それが、今は1万1千冊以上もある。すばらしい文学作品ばかりである。これだけの蔵書があったらたいへんなもの。

パソコンやスマホ、タブレットで本を読もうという気にはならなかった。どこでもインターネットを楽しめることが大事だと思っていた。もし、読みたい本があって購入するのなら、紙のものだと決めていた。それが、青空文庫の目録を見たらおどろいた。まるで宝の山のよう。しかも無料で読めるのである。

読書に励んでいたかつての時代からみて、このすばらしい環境は思いもよらなかった。これから懐かしさもかみしめて、読み残した数多い作品を大切に読んでいくつもりだ。これが私の、今週のお題「新生活」スタートだ。

ただ、楽しみはたっぷり残っているのだが、自分の人生の残りの時間で、すべての作品を読破できないというのは、なんとなく寂しくもある。