日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

右脳の勉強はノートに記して

 

将棋の羽生善治九段の言葉だという。<現代はAI時代ですが、私は勉強するにもノートに記します>。

たとえ画面を見なくても、スマートフォンが目に入れば記憶力や思考力が落ちるという。情報を得たり知人との連絡などと、スマホに頼る場面は多い。

私の場合、スマホの依存度はそれほどではないが、パソコンがなければなにもできない。このままでは怖くなり、最近黒い表紙の(A6サイズ)ノートに毎日、思い浮かぶものを書き込んでいる。漢字を読めても書けなくなっているのが情けない。

スマホを隣の部屋などに片づけ、目の前の課題や人に意識を集中する訓練も、判断力や発想力のアップに良さそうだ。

羽生九段は<将棋において、ある一定のところまで強くなる人は、テクノロジーの恩恵で増える>と言う。そして、その先は個々の創意工夫にかかっている・・・と。

 

 

進化した人工知能(AI)を搭載した将棋ソフトを、藤井聡太七段が使い始めたのはプロ入りする直前。それを踏まえても、羽生九段いわく<藤井七段はデジタル・ネイティブではないですよね。彼は詰将棋など、骨格を作った勉強法がアナログです>と、分析は冷静である。

羽生九段が棋士になって34年、将棋界も情報処理の面で大きく変わった。1980年代は自力で将棋の棋譜をファイリングした純粋なアナログ時代。90年代で棋譜データベースが登場して、細かく分類できる戦術になっていく。

2000年代では、インターネットの将棋サイトでの対局が盛んになり、上達のための将棋の地域格差がなくなった。そして、強い将棋ソフトが現れることになる。

アナログからデジタルとめまぐるしく状況が変わった将棋界を、常にリードしてきた羽生九段は実力もさることながら人気もものすごかった。

 

 

音楽などのヒット推移や人気商品の順位を見る人の反応は、大きく分けて2つあるらしい。1つは人気があるものだから自分も欲しいと思う人。もう1つは同じ理由なのであるが、自分は要らぬという人。

バンドワゴン効果」という言葉は、人気が人気を呼び大ヒット商品が生まれる現象だという。古きアメリカの南部で、楽隊を乗せた馬車を宣伝に用いたことに由来するそうな。

当時の選挙運動で、この楽隊車に有力者を乗せて選挙民にアピールしたとか。勝ち馬に乗る動きによって優勢な方がますます有利になるのも、政治のバンドワゴン効果。まるで、どこかの国のようだ。

堀口大学さんは、夏の隙間に秋の顔がのぞいた時の心境を残した。<盛んなものが落ち目になつて来るのを感ずるほど哀れにも、みじめなものは無い>と。得た票でバンドワゴンに乗って浮かれる政治家たち。

羽生九段や藤井七段のように、アナログで土台を築きデジタルにも向かい自分を磨き続ける棋士がいる。今、時代を見据えて学び続ける政治家たちは、どれくらいいるのだろうか。この日本には・・・。