日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

宅配ビジネスの原型は天秤棒

 

夕方ニュースの『Nスタ』(TBS)を見てホラン千秋さんのファンになった。メインキャスターを務めて2年というが、頭の回転がよく、とにかく上手いのである。

芸能界入りは中学生の時で、初めての仕事は『魔法戦隊マジレンジャー』という戦隊モノだという。それはヒロインではなく、悪役だったそうな。以前、テレビのトーク番組でご本人がおっしゃっていた。

その後の芸能活動は順風満帆というわけでなく、オーディションを受けて落ちてばかりだったとか。

同じ歳では、新垣結衣さんや戸田恵梨香さん、吉高由里子さんたちがいて、売れっ子になっていくのを見て、焦りと嫉妬が続いたという。

 

 

仕事がないまま大学生活を鬱々と送り、就活ではテレビ局を選考。すべての民放キー局アナウンサー試験を受けるも全敗だったとか。語学も堪能なホランさんの才能を、(当時の)各局の試験官は見抜けなかったようだ。

転機が訪れたのは女優を諦め、情報番組やバラエティーの仕事をやりだしてからであった。私も今は、ホランさんの出る番組を見つければ、必ずチャンネルを合わせるようにしている。

さて、卒業後も仕事が決まらないホランさんは、寿司屋のお茶運び、スーパー銭湯の受付、スーパーのレジ打ちなどとバイトに明け暮れたそうな。

ホランさんのバイト時代のスーパーやコンビニは、今のような宅配サービスをまだ行っていなかったと思う。食品などを宅配するビジネスが広がっている。私も便利に使わせていただいているが、そのビジネスのスタートは、最近かと思いきやそうでもないらしい。

 

 

その原型は、江戸時代にあったという。当時の人々も、自宅に居ながらにして買い物をしていたのだ。江戸落語の名作『芝浜』では、客の前で“振り売り”の熊さんが、魚を見事にさばいて刺し身にするシーンが演じられる。

江戸の暮らしの中で、籠や桶を天秤棒にぶら下げた“振り売り”の行商は日常的だったようだ。時代劇ドラマでも見たことがある。

醤油に味噌。魚や野菜などの食材や生活用品はたいてい買えた。冬には、熱かんやおでんを売り歩いた商人もいたらしい。

現存の文献では、万治2年(1659年)に幕府は<50歳以上などに限り振り売りを許可する>とのお触れを出しているという。振り売りなら、店舗や専門技術がなくても始められて、体調に合わせて自由に働ける。高齢者にふさわしいと幕府は考えた。

宅配サービス・高齢者支援などと、「昔も今も同じことをやっている」というところが興味深くておもしろい。