日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

声の個性に魅了されることが

 

彼女の歌声が会場に響く。ミュージカル『レ・ミゼラブル』の挿入歌『夢やぶれて』の一節である。審査員は目を丸くし、観客は一瞬息を呑んでから総立ちになった。そして、割れるような喝采が贈られた。

天使の歌声。スーザン・ボイルさんの代名詞となった。そのオーディションの場面がYouTubeで公開されてから、閲覧数が爆発して一気にスター歌手になった。

アメリカのジャズアンサンブル、“ピンク・マルティーニ”のリーダーは中古レコード店由紀さおりさんのアルバムを手にとった。ジャケットの写真が気に入り購入。楽曲を聴いて歌声に魅了された。

由紀さんはピンク・マルティーニとのコラボレーション『1969』が海外で高く評価され、2011年に世界20ヵ国以上でCD発売・デジタル配信され、iTunesジャズ・チャートやカナダiTunesチャート・ワールドミュージックで1位を獲得。

 

 

現在は、国内外の教会のコンサートなどで神の愛を歌い、賛美歌の歌い手として活躍している本田路津子さん。

47年前の連続テレビ小説藍より青く』の主題歌『耳をすましてごらん』のあの歌声に聴き入ってしまった。彼女のオリジナル曲はその歌声とマッチしてすばらしいものばかり。『めぐりあうためには』という曲も好きで歌詞も素敵だ。

ふるえるような声と少したどたどしい日本語。『八月の濡れた砂』という映画作品は、若き時代の湘南海岸が舞台であった。作品の内容はどうということはないが湘南海岸のなつかしい雰囲気がたっぷり。

そのエンディングシーンに流れるテーマソングの歌声がたまらなく好きになった。石川セリさんが歌う映画と同名の曲である。

私の中の永遠の名曲『八月の濡れた砂』(作詞:吉岡オサムさん / 作曲:むつひろしさん)は今も宝物で、聴く度にからだがゾクゾクしてくる。

 

 

私が子どもの頃と比べ、男性の役者さんや歌手の方たちの声が高音になっているような気がする。裕次郎さん、雷蔵さん、勝新さん、高倉健さん、加山雄三さん、三船敏郎さん、など思いつくだけでも、魅力的な低音の役者さんたちがどんどん出てくる。

映画館の大きなスピーカーで聞く俳優の低音が大好きだった。声変りをする直前の時期、自分の声がどう変わるのかがわからない。どうしても低音になりたかった。その願いもどうにか叶った。

興味のないまま、騒がれていた『冬のソナタ』をネット配信で観ておどろいた。ペ・ヨンジュンさんがあまりにもすばらしかったからだ。

惹かれる第一の要因は、なんといってもあの低音の声。ソフトな顔立ちとの違和感がとてもよかった。日本の役者さんによる吹替版は、ヨンジュンさんより高音で声質もちがう。もし、初めに吹替版を観ていたら魅力は半減していたはず。

そして、ヨンジュンさんは市川雷蔵さんの再来にも感じる。共通点で、魅力的な低音はもちろんのことリアリズムの役者さんだから・・・なのである。