日日平安part2

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音楽の対価が与える衝撃とは

 

外国映画上映時に配給会社から徴収している(劇中)音楽の使用料は1作品一律18万円であった。日本音楽著作権協会(JASRAC)が興行収入に連動させる形に変更する意向で、この11月から、上映されるスクリーン数に応じて6種類の使用料額を設定した。

例えば100スクリーンで上映される映画の場合、使用料は20万円。最大額は500スクリーン以上で30万円・・・などとの具合に。邦画は曲数と封切り時のスクリーン数に応じた使用料を徴収しており、邦画と洋画の格差も問題だったという。JASRACの試算では15~20%の増額だ。

著作権法は、公衆に聴かせる目的で楽曲を演奏する“演奏権”を、作曲家らが持つと定めた。そして、映画音楽の場合、作曲家らに“上映権”があるとする。作曲による報酬とは別に、受け取れる権利を守ることで創作を通じた文化発展を目指すとのこと。

 

 

以前、大ヒットした『タイタニック』や『アナと雪の女王』でも、音楽の使用料は一律18万円。ともに興行収入の0.0007%ほどである。

仏独伊など欧州では(興行収入の)1~2%。アジアで中国やインドなどは、著作権管理団体が使用料を徴収できていない。もし、日本も欧州並みの料率となれば、「アナ雪」の場合、最大2.5億~5億円になる計算だ。そして、公開から一定期間を過ぎた作品などにも再度使用料がかかるという。

JASRACは将来的に欧州と同じように、興行収入の1~2%を徴収できるように協議を続けていく算段のようだ。

一般の人々にとって問題なのは、鑑賞料金が上がるかどうかであるが、小規模の配給会社も不安を抱える。<宣伝費などが減り、ぎりぎりの状態で映画を提供している中で、
負担が増えるのは死活問題>だからである。

 

 

音楽業界では、1990年代後半からCD売り上げが下落。JASRACは2010年代に入り、楽曲使用料を徴収する対象をフィットネスクラブ、カルチャーセンターなどにも拡大。音楽教室からの音楽著作権料も徴収を始めた。

まずは、楽器メーカーや楽器販売店が運営する全国の約7300教室を対象で、音楽教室を運営する約900の事業者もターゲットだ。当面は個人運営の音楽教室は対象外らしいが、徴収対象になるのはまちがいない。

料金は事業者が支払い方法を年額、月額、曲別の中から選ぶ。年額で支払う場合、前年度の受講料収入の最大2.5%を徴収。月額と曲別の場合の料金は受講者数や受講料に応じて変動する。

JASRACいわく、<著作権者に比べ、利用者は圧倒的に多い。数の原理を入れるべきではないと思うし、人の財産を使うのであれば対価をお支払いください>というのが原則とのこと。<文化を著作権が支えていることを理解してほしい>とも。

私には、「音楽」を商材にして、荒稼ぎしているように感じてならない。そのうち、鼻歌を歌うだけでもチェックされて、著作権料金を請求されるかもしれない。