日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

現代語かと錯覚している言葉

 

立った状態で作業ができるスタンディングデスクが注目されている。それまで、オフィス環境の改善は、座る姿勢やディスプレーの位置にばかり注意が向けられた。

座って作業すること自体、(必ずしも)健康に良くないことがわかってきたという。1日10時間以上座る人は、4時間以下の人に比べ、病気のリスクが40%高くなるとの説もある。

心や体になじむモノづくりや、使いやすい機器をデザインして、働きやすい環境を整えたりすることを目指すのが「人間工学」(ergonomics“エルゴノミクス”)。その語源は、ギリシャ語の「ergon」(仕事や労働)と「nomos」(法則)を合わせた造語だ。

人間工学は日本でもおよそ100年前に始まり、様々なものづくりに生かされてきた。とくに本格化するきっかけは、1964年開業の東海道新幹線だといわれる。

時速200キロ超の状態は、乗客にどんな影響を与えるのか。運転しやすい計器の配置や椅子はどんなものが適すか。1人で運転が可能なのか・・・等、実験と検討が繰り返された。

 

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フェイクニュース」という言葉も、この数年でよく耳にする。まるでインターネットのSNSの産物なのかと錯覚しそうだが、その歴史は相当長いようだ。

20世紀初頭には新聞・雑誌などにおいて、既に“虚偽報道”が問題視されていた。虚偽報道しかしない報道機関は「イエロージャーナリズム」と呼ばれ、政治的な虚偽報道を「プロパガンダ」と呼ばれるなどしていた。

インターネットが発達した2000年代以降、アフィリエイトによる金銭を目的に、わざと扇情的な虚偽報道で閲覧者のクリックを誘った。

SNSにおけるフェイク・ニュースの応酬があったとされる、2016年アメリカ合衆国大統領選挙では、「フェイク(偽)ニュース」が世界中に拡散して(その選挙を)揺るがした。

 

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昨年、バルカン半島の小国マケドニアという小国から偽ニュースが量産されていた、との記事があった。それも、大学生や教諭ら一般市民によって量産されていた、というから驚きである。

たとえば、トランプ米大統領のニュースなどがターゲットにされることが多いようだ。その方法は、米CNNテレビなどのニュースサイトをチェックし、ニュースが更新されたらすぐに類似の情報をかき集めて切り貼りして、臆測で加工するという。それをインターネットのサイトに載せてリンクを誘うのだ。

一晩に作成する記事は平均15本で、アメリカの時間に合わせて夜中に交代で作業する。文言を過激に変えたり、臆測を書き加えたり・・・と。

添える写真は米グーグルの画像検索で出てきたものを、写真加工アプリで変えて作成。
もちろん、著作権は度外視なのだ。

普通のニュースを誇張する半偽(half fake)ニュースが、手っ取り早く稼げると言い切る。初めての月収が3000ユーロ(約39万円)と自慢するフェイクニュースの作者もいたようである。

だれでもかんたんにできる“虚偽報道”の起こりに関しては、人類が共同生活を始めた頃から、あったような気がしてならないが。