日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

砂時計を置きたい気分の時は


<部屋には時計でなく、砂時計を置きたい>。ドイツの作家ユンガーさんの『砂時計の書』にあった。静かで安らかな気持ちになれるから。機械時計にしばられない贅沢は、時計が生活に入り込んでいなかった遠い昔へのあこがれなのか。

1日が24時間なのは当たり前。そう思い込んでいたが、地球の誕生した46億年前頃は自転のスピードが速く、1日は5時間ほどだったらしい。

その回転にブレーキをかけたのが月の引力だとか。潮の満ち引きが起き、大量の水と海底の間に摩擦が生まれ、自転と逆方向の力が徐々に加わりいまの回転速度に落ち着いた。

 

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地球時間からみれば日本の元号の期間は一瞬なのだろう。来年は改元で、私にとって3つ目の元号になる。

元号により子どもの命名に影響が出るという。明治安田生命が、大正から平成までの時代ごとに人気の名前を分析したらしい。

「明治」から「大正」に元号が変わった1912年、男の子の1位は「正一」で翌年の大正2年は「正二」、大正3年は「正三」が1位だったという。女の子は大正2年に「正子」が1位とのこと。

昭和元年は1週間しかなく変化は見られなかったが、昭和2年(1927)に男の子の1位が「昭二」で2位は「昭」。女の子の1位は「和子」だったが、この名前の人気は根強く昭和27年(1952)までの26年間で1位23回、2位を3回獲得している。

「平成」では大正や昭和に比べ、元号の影響力が薄れたようだが、平成元年(1989)に男の子は「翔平」「一成」、女の子は「成美」が、前年よりも大幅に順位を上げたそうだ。

 

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十年ひと昔というが、十年前が最近に感じたり、一年前が昔に感じたりと、時間の感覚があいまいで困る。

今からちょうど十年前、卑しいタダ酒が問題になった。深夜に帰宅する多くの官僚が、公費で乗ったタクシーの運転手から、缶ビールやつまみ、果ては現金まで受け取っていたことが判明したのだ。

「身銭で飲まぬタダ酒ほど口に卑しい酒はない」と騒がれたが、あれからもう十年である。時のたつのは早い。

家が遠く距離の稼げる客には、引き続き指名してもらいたいと、運転手側からの接待攻勢であった。

のどや財布をさんざん潤した人の数は、判明しただけで財務省など13機関で520人もいたそうだ。今もゴタゴタの絶えぬ各省なので、よけいに昔とは感じられないのである。

ご本人たちだけほとぼりが冷めたつもりで、同様の接待を受けていなければよいのだが。