日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

現金の嫌われる時代らしいが

 

アメリカの経済学者・ケネス・ロゴフ氏は『現金の呪い』にて、現金をなくす提案をしていた。それも、高額なお札から段階的に廃止して、最後は紙幣をなくすべき・・だと。

100ドル札で100万ドルを用意すると大きめの袋に入るが、10ドル札や硬貨ではたいへんな量になる。つまり、現金を大幅に減らすと、脱税や犯罪がやりにくくなるし、裏金としても不便である。

とはいえ、極端なキャッシュレス社会は可能なのか。

韓国では、小さな店や食堂でも、レジで現金のやり取りをほとんど見かけないらしい。クレジットカードや電子マネー、さらにはQRコード読み取りが多く、お札の出番がないらしい。

現金主義が強い日本は世界的なキャッシュレスの波に出遅れ、キャッシュレス比率が9割の韓国や6割の中国に比べ、2割弱にとどまっている。

 

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日本人の“現金主義"は、偽札が少ない安心感と、24時間稼働のATMですぐに引き出せる便利さのためなのだろうか。

今年の4月に政府は、(決済全体に占める)キャッシュレスの比率4割への倍増目標を、2027年から25年に時期の前倒しをした。

その目標へも、クレジットカードや電子マネーの普及と、スマートフォンを使った新たな決済サービスがけん引役になることだろう。

とくに注目を集めるのが、バーコードに似た「QRコード」である。読み取り端末を用意する必要がなく、スマホで読み取って決済できるため脱現金化として世界へ浸透していく予測である。銀行界も、統一のQRコード規格を模索している。

急増する訪日外国人客の買い物需要などもキャッシュレス化への加速になるという。キャッシュレス決済に慣れた外国人の誘客にも、欠かせないサービスになっている。QRコード決済は、中国などでも急速に普及しているのだ。

 

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無料通信アプリのLINEが提供する決済サービス「LINEペイ」の導入も増えているようだ。利用客はスマホにLINEのアプリをダウンロードし、銀行口座の登録などを済ませておけば、支払いの際にアプリを起動して、QRコードを表示するだけで利用できる。

私はほとんどのコンビニで、スマホをかざすだけのQUICPay(クイックペイ)を長年利用している。ただ、スーパーや居酒屋ではクイックペイの使える店が少ないため、カード決済にしている。

ワタミグループでは、全国200店以上でLINEペイなどQRコード決済を使えるようになるとか。他にもどんどん広がると使いやすくなりそうだ。

QRコードは、電子マネー専用の読み取り端末をレジに置く必要がない。店舗の導入コストは少なくて、電子マネーに対応していないスマホでも、アプリをダウンロードすれば利用できるのである。

使う側も、カードを出すよりスマホですべて決済ができたら一番かんたんである。

無現金社会となったこの国を想像してみて、お年玉の習慣やご祝儀に新札をそろえる心づかいはどうなっていくのであろうか。