日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

スキャンダルと掛け何と解く

 

身寄りのない人が他界して所持していた現金。引き取り手がなく、自治体が保管している分を“遺留金”という。昨年4月に朝日新聞は調査で、政令指定都市と東京23区に尋ねた。その筆頭は大阪市の約7億2200万円であり、39自治体で計約11億4200万円になる。北九州市は5年で倍以上の約6350万円になるなど、膨らむ傾向にあるのだ。

高齢の単身者の増加が原因で、ひとり当たりの額は(多くても)数十万円に満たないという。一人暮らしの人が亡くなると、自治体は相続人となる遺族を捜す。しかし、連絡に応答がなかったり、受け取り拒否のケースも多い。

遺族が“相続放棄”の手続きを取らないと、自治体は手をつけづらい。自治体の申し立てで、家庭裁判所が弁護士らを「相続財産管理人」に選任。債務整理で残った分は国庫に入る。とはいえ、自治体が新たな公費負担を強いられるため、遺留金が少額の場合そのままなのである。

 

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10年以上出し入れがない預金口座については、NPOや自治会の公益活動に活用する。一昨年、「休眠預金活用法」なるものが成立している。財務相のあの方が、舌なめずりするように“休眠預金”のことを、テレビで語っていた姿を思い出す。

こちらは遺留金とはちがい、生きている本人への連絡が必要だろう。期限がきたので勝手に没収などとはされたくない。国税として1992年の地価税以来、27年ぶりの新税である出国税も、「国際観光旅客税」と銘打って2019年1月から出国時に導入される。それにしても、あの手この手とアイデアは尽きないようだ。

先日、こんな記事を見た。“空転国会”が続く間も、われわれの血税がタレ流されている・・のだと。国会の運営には莫大な費用がかかる。1回につき約2000万円といわれる額が、昨年から「モリカケ問題」でいったいどれだけの日数を費やしムダになったのか。

 

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2000万円というのは、あくまで実際にかかった費用とのこと。総理をはじめとした高給取り議員たちの給与を含めれば、膨大な額になるはず。

昨年度の衆参両院の予算より、「議員歳費」、「超過勤務手当」、「議員秘書手当」、「職員基本給」などが、約928億4000万円。それを、国会開会日数190日で割ると、1日当たりで4億8863万円。5億円近くもの税金が消失しているのである。

<スキャンダルは キャンドルだと私は思う>。詩人・吉野弘さんの詩『SCANDAL』である。“醜聞”と“美しい炎”とで、語感は似ていても非なるものを感じる。詩の続きといえば、<人間は このキャンドルの灯で、しばし 闇のおちこちを見せてもらうのだ>と。

芸能人のスキャンダルが問題にならないくらいに、政治での“お騒がせショー”が続く。

スキャンダル...もとい、キャンドルと掛けて支持率と解く。その答えは“熱でどんどん溶けていくモノ”である。