日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

金銭と道連れの長い旅なのか


1956年、鉄腕の稲尾和久さんは高校球界から西鉄ライオンズに入団した。生まれて初めて(契約の席で)千円札を見た。五千円札や一万円札が登場する前の時代であった。

自宅の畳の上に50万円の契約金を積んだとき、横にいた母親が消えた。引っ繰り返り、気を失ったのである。口もとが緩むこの情景は忘れがたい。

おとなの人生は金銭と道連れの長い旅だろうが、若い人の旅立ちを見守るべく、微笑をもって顧みることができるように計らうのは、球団や会社の責任であろう。もちろん、国の後押しも大切だ。

1957年、将棋の大山康晴十五世名人は“名人”の座を一時失った。<大山時代去る>と、新聞や雑誌で騒がれた。岡山・倉敷の両親も悲しんでいるのでは・・・。申し訳ない気持ちで帰郷した。父親からは、「また、やり直せばええが」の一言だけ。

 

2054

 

大山名人は、小学校卒業後に大阪で修業し、東京に居を構えた。それでも住民票は終生、倉敷に残した。郷里に住民税を納めたかったからだ。

ふるさと納税は、その気持ちを制度にしたものなのだろう。自分のお金はどこで何に使われるだろう。我が町の魅力は何か。納税者と自治体が、そんな思いを巡らす仕組みは大切だ。

<平凡は妙手にまさる>との言葉を残したのは大山名人である。過剰な返礼を競う奇手では長続きしないかもしれないが。

アリの巣には一定の割合で働かないアリがいるのは有名だ。日本各地にいるサムライアリに至っては、別の種類のアリの巣を乗っ取って働かせるという。エサを集めさせては、口移しで食べさせてもらう。働き手が減れば、よその巣から卵や幼虫をさらってくるのだ。

蝶の一種のクロシジミの幼虫は、体から甘い汁を出してアリに与え、アリの巣で養ってもらう。これが甘い汁ということなのか。虫と虫の関係はどうやら人間と似ているようだ。この話で今の政府を連想してしまう。

 

2053

 

昨年、国立青少年教育振興機構というところで、おもしろい調査を行った。その結果、日本の高校生の居眠りが、世界の最高水準にあることが判明した。

居眠りに関して、調査対象の生徒の15%が「する」と答えた。米国、中国が3%台で韓国が約8%というから異常に多いとの結果だ。

居眠りといえばなんといってもこの人だろう。テレビの国会中継でも堂々と居眠りをされている。最近は、悪代官と言われて居直っている麻生副総理兼財務大臣である。

2008年、麻生さんは首相就任直後から誤読や失言を繰り返し、内閣支持率は20%以下に落ち込んだ。「麻生降ろし」を抑えて衆院解散にこぎつけ、民主党に惨敗して政権を明け渡した。

複数税率(軽減税率)の話では、<面倒くさい>を連発し、それを面倒くさくないようにするところが手口、などとわけのわからないことを言っていた。

昨秋の自民党衆院選圧勝では<北朝鮮のおかげもある>との発言であった。人生の先輩に対しても<90になって老後が心配とか、訳の分からないことを言っている人がテレビに出ていたけど、『お前いつまで生きているつもりだ』と思いながら見ていた>と。

そういうこの人は、いつまで今の座にしがみつくおつもりなのだろうか。