日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

人生の時間の流れとは案の定

 

<冬来たりなば春遠からじ>。この時期に合う英詩の一節である。厳寒の2月から3月へのかわり目には安らげる“なにか”がある。天気予報での“春の気温”は、日本中どこでも3~5月をさすらしい。

毎日、必ず日没と日の出があり、例外なく1年で四季は一巡するが、人生の時間の流れはそこまで確かではないようである。

この20年でインドの人口は9億5000万から13億に増えたそうだ。同期間で、13億から37億に膨らんだものがある。一昨年度、日本国内で配達された宅配便は37億個に上ったとのこと。(延べ数で)それだけの荷物を受け取った人がいたという計算になる。

 

2047

 

アマゾンジャパン、楽天、ヤフーの国内ネット通販大手3社の販売額が2017年に初めて百貨店を抜いた。荷物の受け取人はこれからも増え続け、配達する側はどんどん人手不足になることだろう。

予想が当たり、思った通りになったときなどで使う言葉に「案の定」がある。“案”は、まだ未確定で予想していることを示す。思っていたことと違うときは「案に相違する」になるが、「案の定」は“やはり”、“果たして”などのように、どちらかというと悪い方に当たったときに使うことが多い。

今の日本の高齢化社会の様相は、50年前に多くの書物に明記されていた。半世紀にわたり、そのための対応は置き去りのままであった。50年前の警鐘に関しても、「案の定」としか言いようがない。

 

2048

 

「世界の高齢化率(高齢者人口比率)国別比較統計・ランキング」というのがある。“高齢化率”とは、総人口に対する65歳以上人口の比率のことだ。

2016年のデータによると。1位 日本26.56%、2位 イタリア22.71%、3位 ドイツ21.27%の順番である。米国は37位で15.03%、ロシアが13.79%の49位。近隣の韓国は日本の半分強の13.44%(51位)、中国では10.12%(65位)になる。

日本の50年前といえば、団塊世代が世に出て働き手となる前後の時代である。この国は、そのあとに訪れる高度成長で、企業や国民からの膨大な税金や年金の収入にて相当潤っていたはずだ。

たとえば、このときに年金の行き先を考えた改正がなされていたら、老齢化問題も含めて今とはちがう情勢になっていたはず。やりたい放題でどれだけ無駄に遣われてきたことか、などと揶揄したくもなる。今になってあれこれ言っても遅いのであるが。

ただ、“ため息混じりの「案の定」”しか出てこないのが残念なのである。