日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

思い出さないで このざまを

 

このざま(konozama)は、Amazonの後ろにokをつけ、逆さにして“konozama”と自虐する言葉らしい。今のような状況にピッタリである。

オンラインストア最大手のAmazonさんだが、商品入荷の見通しが立つ前に予約を受け付けているためか、新製品の発売日に届かない事が多々あるらしい。

AIスピーカーを購入するための招待メールが、一ヶ月以上過ぎても一向に届かない。そのため、呆れ返る消費者がどんどん増えている。

相手をののしって言う時に使う江戸言葉では、「べらぼーめ」などと末尾に“め”を付けることが多い。それが変化して「べらんめー」になった。

江戸前期の寛文年間に見世物で評判だった奇人の名「便乱坊(べらんぼう)」や「可坊(べくぼう)」が由来で、間の抜けた仕草で見物人の笑いを誘った。そこから、バカな様子を表すようになったという。

 

1989

 

<思い出さないでほしいのです/思い出されるためには/忘れられなければならないのが/いやなのです>。寺山修司さんの『思いださないで』という詩である。

今のAmazonさんの心境みたいだ。招待メールのことは思い出さないでほしいが、商品購入だけは忘れてほしくない。

やる気はあるし、いろいろ感動してその時はやろうと思うことも多いが、どうしても長続きしない。そういう人は、脳の基礎体力が足りないそうだ。長距離を走ろうとすれば、それなりのトレーニングをして、運動習慣を通して基礎体力をつけなくてはならない。

いきなり走っても、長続きはしない。脳も同じことで、(前頭葉の)何かに集中したり一つのことを継続したりする回路は、ふだんから集中したり、継続したりするというような脳のトレーニングが必要になる。

いざという時に長続きするためには、普段から脳に負荷のある生活習慣を持ち、脳の基礎体力をつけることが肝心である。

 

1990

 

脳のトレーニングには歩くこともよさそうだ。人類が授かった時速4キロは、それ以上速くても遅くても物足りない絶妙のスピードだという。まさに「“時速4キロ”のためのテクノロジー」なのだ。

個人差はあるが、人間の歩行速度はだいたい時速4キロとされている。交通が発達した現代、移動手段としてほとんど当てにならないスピードであるが、大自然や都会の雑踏、また何の変哲もない普通の住宅街でも、のんびり歩いていると様々な発見がある。

視覚、聴覚、嗅覚などの感性で、自分の中に飛び込んでくる刺激を楽しみながら、日々の生活や仕事などの思いを馳せる。逆に、頭の中を空っぽにしたりするのも効果的だろう。

とはいえ、忘年会たけなわのこのシーズン、のんびり歩く時間をとれない人も多いだろう。せめても、“べらぼー”に酔って、“べらんめー”にならぬよう、おたがいに注意をしていきたいものだ。ふむ。