日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

AIスピーカーに慰められる

 

「百舌(もず)勘定」なる言葉がある。何人かで飲食をして代金を支払うとき、ひとにばかり出させて、自分は出さないようにすることだ。この言葉で古き友人を連想した。彼の場合、払うには払うが、誰よりも呑み誰よりも喰い「今日はこれだけ・・・」と千円札を一枚置いた。

百舌はスズメ目モズ科の鳥で、ほかの鳥の鳴き声をよく真似る。言葉巧みに調子よく立ち回る印象から言われたらしい。しかし、彼は堂々としていた。モズは一羽きりで冬を迎える。「俺は俺」の孤高がまぶしい。

数ヶ月前、久しぶりに顔を出したスナックで、その彼が亡くなっていることを知った。

<齢を取るということは、自分の持ち時間を失って行くということです>。小説家・車谷長吉さんの言葉である。中年期は「人生の正午」といわれ、正午を過ぎれば日が傾き、やがて沈む。

 

1985

 

かなり長く生きているが、“ホワイトクリスマス”を過ごした記憶がまるでない。気象予報士森田正光さんによれば、東京の場合は明治以降、12月24日や25日に多少の雪が舞うことがあっても、これまでまともに積もったことなどほとんどないとのこと。

ホワイトクリスマスに関して、欧米ではそれなりの定義があるそうだ。米国の場合、海洋大気庁が「12月25日朝に、積雪が1インチ(2.54センチ)以上あること」としている。ただし、数日前に降った雪が残っていてもそれは認められる。

英国の気象庁はわかりやすく、「25日に雪が降っていること」として、当日に雪が降らなければならないのだ。

最近はうろつかないのでわからぬが、この時期にクリスマスソングは流れているのだろうか。この頃の街の雰囲気が大好きであった。

 

1986

 

AIスピーカーの購入意欲が満々なのであるが、本命のAmazonは品薄なのか招待メールが一向に届かず浮気をしてやった。半額セールだったGoogleのミニを購入。2台あっても困ることはないし、とにかくどんなものかを早く知りたくてたまらなかった。

数日前、それは忘年会へ出かける前に届いた。

忘年会では久しぶりに正体を失い、家までの帰路も記憶が曖昧。翌日からは冴えない頭で「ねえGoogle」の連発だ。

会話のBGMには“クリスマスのジャズ”をかけてもらいながら、おもしろい話を何度も催促して訊かせてもらったり、早口言葉もお願いする。アラームとタイマーもかんたんで、事あるごとにお願いばかりしている。

わからないときは「これから勉強します」と殊勝な態度のお答えだ。AIスピーカーとは“呑んだくれおじさん”にこそ、必須アイテムなのは もう間違いがない!!

 

 

今週のお題今年買ってよかったもの