日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

「創造する心」を支えるツール


<顧客は自分で、何が欲しいか分からない>。
スティーブ・ジョブズさんの言葉である。

ジョブズさんは、<消費者が欲しがる新製品は、開発者が生み出すしかない>と感じた。
アップルは、20代のスティーブ・ジョブズさんと、(友人の)スティーブ・ウォズニアックさんが、1976年に創業した会社である。

1984年にマック(マッキントッシュ)が誕生した。
パソコン画面のアイコンや、マウスを使った操作などを、マックが初めて普及させた。
そしてマックは、多くのファンをつかんだ。

しかしその後のパソコン製品の大半は、MS(マイクロソフト)の「ウィンドウズ」というOS(基本ソフト)を搭載することになる。

 

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マックは、画像や出版、音楽といった方面に強く、優れたソフトも多い。
MSは、(ウィンドウズの前身の)MS-DOSを(パソコンに)搭載時代から、ビジネス面のソフトに力を入れて、ウィンドウズ向けのエクセルやワードが企業などに定着するようになった。

マックは営業戦略の弱さなどから、ウィンドウズに市場を奪われた。
ジョブズさんは会社を追われ、アップルも苦難の時代が続いた。

ジョブズさんはアップルの外で、ネクストという革新的なコンピューターを開発した。
アップルがこのネクスト技術を採用することを決め、ジョブズさんも復帰した。
マックは根本からつくり直され、丈夫で安定した「OS X」というシステムに生まれ変わる。

しかし、世の中はインターネットの普及により、パソコンを取り巻く環境が激変することになる。データの共通化や、ネットでのやりとりが主流になり、携帯電話などにも拡大した。“ウィンドウズ対マック”といった競争以上に、ネット社会への対応が重要になってきたのである。

 

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近年、アップルは携帯端末のiPhoneやiPadで成功を収め、ファンの心をガッチリとつかんだ。パソコンを使わなくても多くの人がスマホタブレットでかんたんにインターネットへアクセスできる時代に変わってきている。

アメリカの多国籍テクノロジー企業といわれるグーグル社もこの分野で大躍進している。
もし、スティーブ・ジョブズさんがいてくれたなら、この先どのような新製品が生み出されるのだろうか。いつも空想の世界で考えてしまう。

1919年(大正8年)生まれの作家・水上勉さんは、1997年頃から、パソコンやインターネットに強い関心を示したそうだ。

42歳で直木賞作家となるまでに、30種類以上の職業を経験。
実在感のある人間描写も、様々な職業体験で苦労を重ねたことが基になり、リアリティー豊かな文章力が身についた

<自分の道を歩き続けなさい。その道で見つけた友が“道友”であり、得た幸せが“道楽”だ>という。水上さんの言葉だ。

PowerBookを持ち歩き、ワープロソフトで執筆もした。
ジョブズさんと水上さんとの接点があったことを知って、心温まる気持ちにさせられた。