日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

幸せホルモンは心の持ちよう

 

<亭主元気で留守がいい>。
このフレーズがテレビのCMで世間に広まったのが1986年(昭和61年)のことである。“格差社会”や“自分で自分をほめたい”などと並び、当時の流行語になっていた。

今よりはるかに景気のいい時代にマッチした、新鮮なフレーズだったと記憶しているが、この言葉はすでに、その24年前に使われていたようだ。

<「亭主は達者で留守がよい」という生活を心から楽しんでいるような、呑気そうな細君だった>。河盛好蔵さんの著書『夫婦十二カ月』にある文章だ。

昔からあった言い回しなのかもしれない。
しかし、河盛さんが書かれた頃は、主婦方に“亭主の留守”を楽しむ生活の余裕はなく、現代でも、共働きの世帯が増えてあまり馴染みのないフレーズともいえる。

世のありさまや風潮の隙間であった、あの(CMが流行った)時代ならではの流行語だろう。
はやり言葉は、その時代の空気が言葉と響き合い生まれる。
今思えば、とても幸せな「時の一コマ」であった。

 

1729

 

日本人にとって蕎麦は寿司と並び、“江戸の粋”という文化コードが根本にある食べ物らしい。

蕎麦については、「長居するのは野暮」や「汁をちょこっと付け、音を立ててすすり込むのが粋」といった作法もあるとか。

江戸の一般庶民は、「寿司や蕎麦などは短時間で食べられる」という当時のファストフードに通い、客同士による“粋の競争”から、独特のマナーが生まれたとのこと。

江戸の若者たちが、あのすする音は「俺の方が粋」、と競い合う姿を想像すると、楽しくなってくる。

しかし、「ズズッと音を出してすすってこそ粋で美味しい」マナーは、外国の食文化と大きな隔たりがあるとよくいわれる。

中国文化圏では、レンゲを使い、音をあまり立てないように食べる。
欧米もスープはもちろん、パスタなどの麺類をフォークで巻き取り、口に入れるので音は出ないのだ。

我が国の作法は日本以外で御法度とはいえ、日本で食べるには問題がない。粋に感じて「ズズッ」と音を立てて食べればいい。それだけで、幸せな気分を味わえることがある。

 

1730

 

日本で飼われる犬と猫の数は計2000万匹を超え、15歳未満の子供(1623万人)を上回る。

欧米の調査では、犬や猫などペットを飼う人の病院に通う回数が、飼っていない人に比べて約2割少ないそうだ。

ペットと触れ合うことで、脳から“オキシトシン”の分泌が増え、心を落ち着かせるそうだ。
それは「幸せホルモン」と呼ばれ、豪州で年3000億円、ドイツでは7500億円もの医療費を削減する経済効果があったとのこと。

幸せホルモンの分泌は、ペットに限らず恋人や親子が手をつないでも増えるという。
それでも、ペットに効用を期待してしまうのは、人と人の触れ合いが減少しているせいなのだろうか。

私の場合、ペットや人との触れ合いが少なくとも、数杯で幸せホルモンを感じられるふしぎな飲料があるが、本日も少々二日酔い気味なのが情けない。(ふむ)