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日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

わずか2年での体たらくぶり

 

首都高速道路が建設され、東京駅~新大阪駅間へ東海道新幹線が開業したのは1964年の10月1日。開会式のわずか9日前のことであった。

この年の東京五輪が残した遺産は、数知れない。大きく変貌を遂げた東京の街並み。メイン会場となった国立競技場は、遺産のシンボルともいえる。

秋晴れの下での華やかな開会式。聖火がともった。

<五輪の感動を伝える遺産は、何らかの形で残していきたい。2020年五輪の開催地決定が1週間後に迫った。将来へどのようなレガシー(遺産)を残す大会にするのか>。

<東京招致が実現すれば、新国立競技場は2度目の東京五輪のシンボルとなるだろう。未来の人々が、2度にわたる五輪の遺産に触れる。実現させたい夢だ>。

2年前の今頃、新聞にあった記事の文面である。

 

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2013年9月14日。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の国産ロケット「イプシロン」の打ち上げが、鹿児島県内之浦宇宙空間観測所で行われ、惑星分光観測衛星を分離することなどに成功した。

イプシロン打ち上げ成功 2020年東京五輪に合わせ、宇宙技術のさらなる発展に期待>。こんな見出しが新聞に載った。

この打ち上げは、宇宙開発の関係者のみならず、2020年の東京オリンピック開催決定に続き、<日本国民を勇気づける大きな役割を果たしている>と喜んだ。

イプシロンは、“小型・軽量・低コスト”と三拍子そろった新型ロケットで、打ち上げ能力は250~500km、低軌道で1200kg、500km円軌道で700kgである。

搭載能力が最大16500kgもある、最新型のH-2Bロケットが100人規模であるのに対し、10人程度で十分なのだという。H-2ロケットの補助ロケットエンジンをそのまま使用、独自に開発した自動診断装置を備えるなど、徹底的にコストの削減に取り組んできた。

 

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今の将棋ソフトは1秒間に1800万手を読むという。
新型ロケット・イプシロンの管制業務も、ノートパソコン2台でこなしているそうだ。
管制塔の人員負担も軽く、人件費削減にも役立っている。

一昨年は、ドライバーが運転せずに目的地へたどり着ける“自動運転カー”を、
日産自動車が2020年までに発売すると発表した。やはり、東京五輪の年である。

試作車の走行の様子が報道陣に公開された。
行き先を設定すると、備え付けた5台のカメラで信号の色や標識して、さらに歩行者なども認識しながら走る。

自動ブレーキに続き、こういう技術は高齢ドライバーが増えていくなか、時代の要請なのであろう。

<道の落書きは、徐行標識と同じです>。
かつて、ある自動車メーカーが、CMでドライバーに呼びかけた。

<その近くで子供が遊んでいるかも知れませんよ>と、やさしく繊細な目を持つ車になってくれるのかどうか、不安な気持ちも否めない。

 

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強肩の捕手は走者を巧みに“刺す”。俊足の走者が塁を踏めば“盗塁”を用心しなくてはならない。“併殺”、“封殺”などもある。

野球には穏やではない表現が多い。それでも気にもならないのは、ルールに基づいた勝負事であり、グラウンド上に暴漢はいないとわかっているからだろう。

選挙、採決などで、ルールに従い勝敗を決するはずの政治の世界でも、ときに物騒な言葉が飛び交う。“郵政民営化関連法案”の際、小泉首相(当時)は自民党内の反対派を指して“反乱軍”という言葉を用いた。

“刺客”という呼び名だと、「人殺しをする人」になってしまうため、という気遣いだったらしい。

今の政治家の皆さんの気遣いはどうなのだろう。とくに印象に残る文言は浮かんでこないが、子どもの喧嘩のような言動があふれているように感じる。
「言った! 言わない!」、「責任をとれ! とる必要はない!」、「党は割らない! しかし新党を作る!」・・・。

ルールもなにもあったものではない。
東京五輪にしてもゴタゴタ続き。(招致決定の)2年前の笑顔はまったく見られない。
そして、五輪絡みの“実弾(金)”が飛び交う物騒な事態だけは御免こうむる。

 

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<「いやな記憶」を「楽しい記憶」に置き換える>。
昨年、理化学研究所脳科学総合研究センターの研究チームが、オスのマウスを使った実験で成功したという。

脳内で記憶をつかさどる“海馬(かいば)”という部分の細胞を、電気ショックの遺伝子操作にて、「いやな記憶」がメスと遊んだ「楽しい記憶」に置きかわった、というのだ。

将来、うつ病などで治療法の開発に役立つ可能性があるという。東京五輪の責任者や関係者諸氏には、2年前の招致決定の思い出を現在の記憶に置き換えられたら、どんなにかいいだろう。

小説やシナリオの構成「起承転結」では、“承”の部分が一番むずかしくて大事である。スタートやクライマックス、そして結末だけイメージして浮かれやすいが、その盛り上げ役の“承”は地味でこつこつ積み重ねる重要な部分である。

もちろん、計画性もしっかりと持たねばならないところなのに、五輪の“承”は「行き当たりばったり」の部分だけが目立っている。

 

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