日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

人間はどこまで耐えて笑うか

 

『人間はどこまで耐えられるのか』(フランセス・アッシュクロフトさん著)という本はおもしろい。18世紀末、イギリスで行われた人体実験で、被験者の男性が、卵と生肉とともに気温105度の部屋へ入った。15分後その男性は元気に出てきた。卵は固ゆで、肉はカリカリに焼けていたという。

男性を守ったのは汗であり、蒸発時に気化熱を奪い、体温を下げた。ただし、空気が乾燥していたからであり、湿度が75%を超えると、汗は滴るだけで蒸発せず、冷却効果はダウンする。

各地で(真夏の)湿度70%超が当たり前の日本列島では、体にこたえるのも当然であろう。2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会の開催予定期間は真夏である。5割以上が「屋外で観戦する自信がない」との声も出ている。涼しい国からのお客さんも増え、会場周辺のヒートアイランド対策や選手と観客の熱中症予防も、今からしっかり考えないとたいへんなことになりそうだ。

 

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夏休みも終わり“通勤電車”が“痛勤電車”に変わる時期でもある。“厚顔無恥”ほどは憎めない“童顔無恥”の人も、たまにお見かけする。

1文字が違うだけで言葉のもつ表情が変わる。そこも日本語のおもしろさであろう。
政府の語る好景気など、どこ吹く風で“逆風満帆”の方々も多いのではないだろうか。

行楽地や故郷で過ごしたお盆休みから、逆風の低気圧に囲まれた日常に戻ったばかり。数日前の開放感が懐かしく思われる方もいらっしゃることであろう。

 

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ご存知の方は多いと思うが、扶桑社出版の『おかんメール』シリーズの人気がすごいとか。昨年5月の発売から、先月には第4弾がリリースされている。

時折送られてくる母親からの爆笑メールを集めたもので、少し読んだだけで笑いが止まらない。母親から子どもあてに送られたとされるメールの数々が掲載されている。

送信する前に見返さず、文字入力に慣れていないから、ちょっとした誤変換などものともしない。“おかんらしさ”が凝縮された迷作...もとい、名作が並んでいるというのだ。

 

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ホンのさわりだけですが・・・。

  • <帰りに発泡スチロール酒買ってきてね>。
  • <いまむかついています>(今向かっています)。
  • <父さん、変える?>(父さん、帰ってる?)。
  • <子宮帰れ>。
  • <おまえたちはいいね、毎日がエブリデイで>。
  • <コカインランドリー行ってきます>。
  • <かつあげ はじめていい?>(カツ揚げ始めていい?)。
  • <降りた民の傘>(折りたたみの傘)。
  • <紅白豚合戦をみています>。
  • <元気ですか?お母さんは絶倫です>(お母さんは絶好調です)。

 

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この本の担当編集者・高橋香澄さんの情熱と執念で、このシリーズが出版できたそうだ。ツイッターフェイスブックで、いろいろな方の母親のメールが流れてくるのを見て、<まとめて本にしたら売れるかも>とひらめいたという。すばらしい着眼点である。

社内の企画会議に出したが没にされた。理由は<ネットでタダで読める>からなのだとのこと。高橋さんは何度も企画を出し続け、<ネットと本では読者層が違います>と諦めずに説得した。<まとめて本にすれば読みやすくなります>からと説得を続け、やっとOKが出たそうなのだ。

タイトルの“おかん”から、大阪で話題になった。そして、地元テレビやラジオの取材が続き、書店で平積みされるほどの人気になり、東京へと伝わってきた。

ネット上の投稿を集めて出版するには苦労があった。発信者をたどり許諾を得る作業に5人がかりで取り組み、わかりにくい表現には注釈を追加した。

このヒットの見解として高橋さんは、<見返さないし省略する。話がとび思い込みがすごい。いつもご飯を気にしている、という(うっとうしいと思える)母親の行動ですが、その根底には愛があふれています。(面倒くさいけれど)愛すべき存在である母親を、どこか誇りに思いつつ他人に伝えたくなる。そして他人の母親の面白さにも共感する。だからこそ話題になるんだと思います>と述べている。

メールを受け取る側であるスマホ世代の人たちが、母親になるころにはこんなおもしろいメールはなくなっていることであろう。デジタルと悪戦苦闘しながら生み出された母のメールは、今このときしか楽しめないものだと思うと、寂しくも感じてしまう。

 

 

今週のお題特別編「はてなブログ フォトコンテスト 2015夏」

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