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日日平安part2

日常を思うままに語り、見たままに写真を撮ったりしています。

ビッグデータに操られる時代

PC・デバイス・ネット


中国・上海の食品加工会社で、食品消費期限切れ問題が発覚したのは、昨年の今頃である。品質保持期限を過ぎたチキンナゲットなどを日本マクドナルドファミリーマートに納めていた。肉の多くが期限を半月近くも過ぎ、商品によっては臭う肉まで利用していたという話しである。

上海の衛星テレビ局は作業員の言葉を伝えていた。
「食べても死にはしない」と・・。
あれから1年、どこまで改善されているのだろうか。

日本マクドナルド女性社長のサラ・カサノバさん(当時)は会見にて無表情で語った。
「期限切れの肉を使用したのかが特定ができない。ゆえに責任は負えない」。
創業者社長である藤田田さんとは真逆の、冷たい対応にあ然としたのがつい昨日のようだ。

 

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ある回転ずし店ではビッグデータを使い、食の安全に力を入れながら、来店客が食べたいタイミングで、食べそうな寿司を出しているという。そのためには、すし皿1枚1枚の裏につけたICタグによる顧客の消費データが武器なのだそうだ。

仮に、子ども2人と両親の4人家族が来店するとしよう。来店客は店の入り口のタッチパネル画面で、子どもの数と大人の数を“チェックイン”する。

その情報は、ネット上のデータベースに送り込まれ、家族構成に応じ、「着席して1分後に何を食べるのか」。「そのあと15分後まで何を・・・」という予測が瞬時にはじき出され、厨房の画面に届く。

だれも手にとらないままのマグロ寿司は、回転レーンを350メートル回ったものが廃棄される。また、来店客が求める寿司を出すようになってから、廃棄率は4分の1以下になったという。ビッグデータの活用は、企業の無駄を省き、利益を極大化する武器となる。

 

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ネット検索のヤフーが手にするビッグデータは、レストランなど目に見える来客の情報を扱う企業に比べ膨大だという。ヤフーの検索利用者は月間で7千万人。昼間は1秒間に5万ものアクセスがあるそうだ。そこで得た巨大なデータは、4千台の分散処理システムに流し込まれ、人工知能も使いながら約300人のデータ処理担当者が解析している。

“検索窓”についても、“窓”の大きさを微妙に変えながら、ビッグデータを解析して最適な大きさを割り出した。その結果、27%大きくしたほうが利用者の反応が良い、ということであった。そして、拡大することにより、広告収入が年5億円増える効果が出たそうだ。

人々の検索される言葉により、景気動向もリアルタイムでわかるという。
それまで、経済統計では2,3ヶ月遅れでしかわからなかったものが、内閣府景気動向指数と相関がある言葉をみつけ、景気動向指数と酷似したグラフを作り上げた。

 

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NECは、スーパーの棚の前で、買うか買わないかを迷っている人の情報を分析する技術を開発したという。それは、<ネット上でページを閲覧したり、購入履歴を残したりしていない人>のビッグデータを集め、売り上げ増につなげようという新たな試みなのである。

顔の認識技術で性別と年代を推測。何秒立ち止まり、どの商品をどう見たかも、センサーで詳しく把握する。

お客さんが、食品の裏側の成分表示を見たら、“健康に気を配っている消費者”だと、店側で判断し、横にある備えつけの画面へ、“健康に役立つ食品の広告”を表示することができる。

<客が立ち止まるものの買わないことが多い>という商品があれば、値引きもできる。
消費者が一番買いそうな商品を目の前に出すために、企業は(進化する)人工知能の力も借り分析して、ビッグデータを際限なく集めようとしているのである。

 

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米ネット動画大手のネットフリックスは、<ビッグデータを使い、配信する全番組がどれだけ多く視聴されるか予測している。我々には人々がどんなものを見たいのか見抜く力がある>などと豪語し、米テレビ界の最優秀作・エミー賞までも受賞している。

しかし米国では、ドラマ制作というクリエイティブな分野にまで、ビッグデータが影響を与え、人々の創造性が失われかねないという批判もあるという。

先日、私はいつもの店でプリンタのインクをネット購入した。今まではそれですんだのだが、わけのわからぬ事態が起きたのである。
ネットで読むほとんどの記事から、買ったインクのCMが大きく表示し始めた。

購入したばかりですぐに必要ではない。次に買うときも、いつもの店と決めている。それなのに勝手に表示され続けた。こういうことでも、ビッグデータの脅威が感じられるのである。消費者のプライバシーは守られないのか。このままでは、多くの消費者がコントロールされる危険もある。

<つねに消費者の受け入れる構図が固定し、(創作やデザインで導入され始めた)この手法が政治や教育など、あらゆる意思決定に利用できるほど進んだときにどうするべきかという問題意識を、今から持っておくことが重要だ>と、東京大准教授・松尾豊さんが語っておられた。

 

 

今週のお題「ゾクッとする話」

 

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