日日平安part2

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ミレニアル世代への情報収集

 

1980年代から2000年代初頭に生まれた若者のことを、アメリカではミレニアル世代と呼ばれるそうだ。幼い頃からネットに親しみ、“デジタルネイティブ”ともいわれる。
パソコンの所有率は9割を超え、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を積極的に活用している。

新興メディア台頭の反面、伝統メディアである新聞社は、新時代への対応を模索しつつ、ジャーナリズムのあり方にも波紋は広がっている。ネット活用が進む中、メディア界が大きく様変わりしているというのである。

<今の若者は、新聞が情報の中心にない初めての世代であり、彼らの望む方法でニュースを提供しない限り、ミレニアル世代の目に触れる機会がなくなる>との危惧する声も上がっている。

 

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アメリカで、21世紀に大人となったこの世代の6割以上が、SNSのフェイスブックから政治ニュースを得ているとされる。この世代が親しむSNSや、スマホタブレットなどのモバイル機器を使い、どのようにニュースを見せるかの討議が繰り返されているそうだ。

フェイスブックの発表では、ニューヨーク・タイムズ、NBCニュース、英紙ガーディアンなど米欧の9メディアから、記事の直接提供を受け、各メディアのウェブサイトを経ず、フェイスブック上で記事を読めるようにしたという。

(ミレニアル世代の利用が多い)新興のネットメディアの勢いは強く、オバマ米大統領も今年2月にネットメディアの“Vox(ヴォックス)”と“バズフィード”のインタビューに相次いで応じている。Voxの動画では、大統領の語りにBGMで盛り上げ、内容に合わせたグラフや数字を次々と表示させて、編集でも目を引いた。

 

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一方、日本でも若者の“新聞離れ”が指摘され、その傾向はますます加速しているという。テレビやラジオ、新聞など複数のメディアの中から<1番目に欠かせないメディア>を選んでもらうと、5年前の前回調査との比較で<インターネットを挙げた人が新聞を大きく上回った>のだという。

“1日に1度は新聞に触れる人”の割合も、60代以下の全世代で10ポイント以上減少していて、まさに新聞は“老人メディア”といわれるまでになっている。
また、インターネットに毎日触れる人の割合は、16~19歳が65%、30代で61%、40代は56%、50代37%、60代20%、70歳以上は5%との結果であった。

この調査では、新聞社のウェブサイトで記事を読んでいる場合も、インターネットにカウントされることになるそうだが、紙媒体としての新聞離れの進行は確実だといえそうだ。

 

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スマホなどを使い、フェイスブックから外部サイト経由で記事を表示すると、平均8秒かかるそうであるが、(米国・フェイスブックの)新サービスではその10倍以上速くなるという。
提携先の一つであるニューヨーク・タイムズは、一般ニュースで<提携メディアの本業をむしばむ恐れがある>と懸念を示すなど、米メディア界はかたずをのんで行方を見守っているそうだ。

新興ネットメディアは成長産業と目され、資金も潤沢に流れ込んでいる。
動画ニュースに強みを持つ“Vice(ヴァイス)・メディア”は昨秋、5億ドル(約620億円)をベンチャーキャピタル(起業投資会社)などから調達。バズフィードも昨夏、5000万ドル(約62億円)を追加調達したとのこと。

ただ、ネットメディアの多くは大半の収入を広告に依存している。広告収入は閲覧回数や訪問者数などに比例して決まることが多く、読者の感情をあおるような見出しをつけたり、大げさな内容を記事化するという懸念も残る。
「ジャーナリストは読者に信頼され、正確で質の高い記事を書こうとしてきたが、今はウェブサイトなどでの閲覧数を増やすよう駆り立てられている」との指摘もあるようだ。

 

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エントリをアップする側からみるとミレニアル世代の新聞離れは、<新聞が情報収集源になる>と考えれば、大きなチャンスにも感じられる。同じメッセージにしても、それを載せるメディアによりイメージが大きく異なる。

私の場合、だれでも知っている大きなニュースは、無意識のうちに触れないようにしている。わざわざ読んだり観たりしなくても、人に訊けばだいたいのことがわかるからである。

ネットが一般化する以前、情報を得たいと思うと書店や古書店、図書館に出向いた。家では百科事典や辞書を活用した。今は、インターネットでだれもがかんたんに情報を得られる便利な時代であるだけに、<そこがなによりの落とし穴>でもある。

10人のうち3人知っていても7人が知らない情報。それくらいの情報と出会えたらうれしい。野球の3割打者は7割の打ち損ないがある、といわれるが、3割くらいはすでに知られていてもしかたがない。その中で<新聞の読まれない時代>というのは、情報探しには打ってつけの情報といえるのではないだろうか。


参考:『メディア米国の潮流』(読売新聞記事2015年6月4日付)

 

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